はじめに

この文書は、ショウさん制作のRPG「月夜に響くノクターン Rebirth」の感想です。未プレイの方に配慮して、私がネタバレになりそうだと判断した文章はコメントアウトしてあります。コメントアウトされた文章はソースを表示すれば読むことができるので、ネタバレを気にしない方はどうぞ。

感想

月夜に響くノクターン」のリメイク版。システム面を中心にほとんど別物と思えるほどの変貌を遂げていますが、驚くほど丁寧な作りは今回も健在です。

戦闘は非常にスピーディー。キャラクターのアニメーションもかっこよく、不要なエンカウントは避けることもできるので、飽きにくい仕上がりです。育成や戦術に幅があるのもいいですね。目標クリアレベルが明確で、レベルの調整がしやすい点も好印象。あと、接触した敵からは逃走できず、代わりに「畏怖の邪眼」で敵を逃走させることができる、というのはおもしろいなと思いました。設定上、レヴィエルがそこらの魔獣から逃走するのは不自然ですからね。

ダンジョンには謎解きや隠し通路が豊富に配置されており、適度に頭を絞らせてくれます。どうしても解き方がわからなかったときや、正規の手順で解くのが面倒くさいときは、経験値などを消費して力ずくで進むことも可能という、ストレスの溜まらない親切設計もいい感じ。

ストーリーの大筋はリメイク前と同じですが、いろいろと追加や改良が施されており、以前の不満点はおおむね解消されています。

ヒロインのルナについても、以前は「自分ではなにもできないのに綺麗事ばかり口にし、周囲の人間を危険にさらす考えの浅い人間」という印象が強かったのですが、今回のリメイクによって好感が持てるようになりました。

イベント中に表示される一枚絵などのグラフィックも高品質で、場面を盛り上げてくれます。

瑣末な点で気になったのは、メニューからいつでも確認できるシステム解説が、チュートリアルとして中途半端なことですね。魔器の説明がなぜか追加されませんし、一部の説明はゲーム内のキャラクターから聞くしかありません。作品の世界観に関わる部分はともかく、スキル習得画面の操作方法のように、ゲーム内のキャラクターに説明させると不自然な代物を、なぜシステム解説にまとめなかったのか、かなり不思議に感じました。

「月夜に響くノクターン Rebirth」の基本データ

タイトル
月夜に響くノクターン Rebirth
対応OS
Windows 98/98SE/Me/2000/XP
ジャンル
ロールプレイング
価格
無料(寄付歓迎)
ファイルサイズ(展開前)
301,529,683 Bytes
制作
ショウ
公式サイト
http://members.jcom.home.ne.jp/cogwheel/game/rebirth/
制作ツール
RPGツクールXP
ダウンロード
http://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se478241.html