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霊魂学の主張


真偽編



6 偽物の霊界通信
(110717)


ここまでお読みいただいた方々は、すでに日本で有名になった西洋霊界通信が間違いだらけである、という事に気付かれたことと思います。そして、それは、単なる間違いというレベルではありません。自称霊媒が嘘をついているか、あるいは霊魂が嘘をついているかのいずれかであると思われます。どちらにしても、間違いが多い物というよりも、偽物と言えるレベルでしょう。

どのような霊界通信でも多少の間違いはありますが、その通信の場合は、霊魂が霊媒の潜在意識を完全に支配し得て、霊魂の意思をほぼ100パーセント伝えることができた、と言っているそうです。そうなりますと、これほどに間違えるはずがありません。明確に偽物と言えるでしょう。

驚くほど高級な霊魂であると偽り、世界中の人を欺いた罪は計り知れません。霊界通信と呼ばれているものの最大の問題は、偽物ほど、一見、高度に見えるという点です。偽物というものは、高級とか、価値が高いとか呼ばれていた通信や思想を勉強しています。その上で、自分流の哲学を加えています。ですから、一般の人が見ると実に高度な思想だと感じてしまうのです。

むしろ、本物はそうでもありません。霊媒の腕が一流になるまでは、どうしても、霊魂の考えをうまく表現し切れないのです。そう言いますと、今度は、最初はわざと下手な雰囲気と言葉を発するのが偽物なのです。一つ一つが学習なのです。ですから、なかなか偽物だと見抜けないのです。そして、偽物に共通している点があります。それは、必ず愛を主張する事です。なぜならば、愛を強調すると誰も低級だと言わないからです。それは皆が納得する正しい事だからです。愛の心で困った人を助けましょう、そう言われて、それは間違っていると言える人はいないでしょう。ほとんどの人はもっともだと思います。そして、正しい事を言っていると感じるのです。ですが、だからこそ、偽物は偽物だと見抜かれずにすむのです。

一般の人の考える偽物はこうです。たとえば、霊媒や霊魂の発言は、態度が傲慢で威張り散らす。自分が一番だと強調する。人々を洗脳しようとして強引な発言をする。品がない。言う事が一貫していない。並べると切りがありませんが、基本的に人々が嫌がる事ばかりです。ですが、現実はそうでもないのです。

霊魂現象は実に複雑で難しいのです。霊魂は物質の世界の身体を持っていない為に、霊媒を使って本来の個性を発揮できることは少ないのです。また、霊魂現象が始まると、生来の人格を保てなくなる霊媒も出ます。意識が混乱しやすくなるのです。考えてみてください。自分の口なのに、別の自分ではない者が発言して、それを聞いた人にはあたかも自分の発言のように受け取られてしまうのです。自分では納得できない発言でも、人々は霊媒に対して質問するものなのです。霊媒は自分が納得していない事を世の中に広言した状態で生きねばならないのです。霊媒が心を安定させるのは実は大変に難しい事なのです。よほどの使命感がなければ人間として潰れてしまうような活動なのです。ですから、仮に霊媒が私生活で感情的な発言ばかりを繰り返していたとしても、むしろ当たり前なのです。模範的な善人でいられることが不思議なくらいなのです。

偽物は人格者を気取ります。一方、本物は深い苦悩と戦うのです。そして、勝った人のみが霊媒として成長できるのです。その人生は苦悩に満ちています。それを知らない人達は、口先だけで愛を唱える偽物に騙されてしまうのです。

偽物が皆で愛と平和、そして、奉仕を大合唱している時、本物は偽者の間違いを正したいと思います。その為、敢えて、愛ばかりを語る事をしない傾向にあります。それ以外の大事な事を主張しないと違いが示せないからです。

偽物の力が強くなればなるほど、本物の影響力は小さくなってしまいます。たとえば、霊媒現象が偽物であっても皆が善い事をすればそれで良いじゃないか、と言われるかもしれません。おそらく偽物はそうやって、自己を肯定しているのでしょう。ですが、それは間違っています。偽物の力が強ければ、本物は世に出にくくなります。それだけ、真に高級な霊魂の主張が地上に降りにくくなるのです。

通信の内容が単なる道徳ならば霊魂を信じなくても良いのです。真に高級な霊魂と接点を持つ為に霊魂現象が大切なのです。

 どうしても真の霊魂通信が必要なのです。

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