ここで偽物の特徴を簡単に整理してみます。偽物も日進月歩です。今、こうした事を書いたとしても、偽物がこれを読みますと、またそれに合わせてしまいます。ですから、簡単ではありません。あくまでも目安だと考えていただきたいと思います。
まず、先に確認しておくべき事は、偽物のように見えても偽物ではない霊媒もいるという事です。
たとえば、多少の間違いがあっても偽物とは限らないのです。霊媒でも、霊能力者でも、別の世界との交信なのですから、なかなか正確にというわけには行きません。また、地上の人間の側に間違いがあると回答も間違うことがあります。
霊能力者に氏名や住所などの情報を与える場合には、霊魂はその前提のもとに調査したり発言したりしますので、与えられた情報が間違っていれば、前提が間違っているのですから、結果、ミスが起きるのは当然です。時々、わざと間違えて、本物かどうかを確認しようとする人がいます。それでは偽物を見抜く事はできません。
霊媒現象は複雑です。霊媒の特徴によって、霊魂の側の技術も異なっています。ですから、霊媒現象の真偽を見抜く事は実に難しいのです。高級とは言えない、一般の霊魂が霊媒現象を起こしている時には、高級な霊魂では決して行なわない誤った方法を使っている事もあります。これは困った事ではあるのですが、偽物であるとは言えないのです。ここで言う偽物は、意図して世間を騙している人達の事を指しています。
●偽者の特徴
・まず、何かと『愛』を強調する。
愛という言葉は誰であっても本物だと感じやすい言葉なので、まずは、愛を語るものなのです。誰かを殺せとか、地球を征服せよとか、誰が見ても悪人に見えるような悪人は、単なる精神の病気と言えます。偽物は基本的に、「本物であるかのように見せたい」のです。
・精神論、倫理道徳が多い。
実際に高級霊魂と交流しているのであれば、人間の霊的身体についても一定以上の理解ができるようになります。それが分かると霊的な技法や技術についても論評できるようになります。ですが、偽物は頭で勉強した知識だけですので、具体的な技法や技術については分からないのです。その為、いわゆる訓示ばかりになってしまいます。思想的な事は各種の宗教や神秘思想を勉強すればするほど高度に語ることができるからなのです。
そして、偽物は自分は教えが使命なので、他については語らないと前置きして、自分をガードするものなのです。教え以外の事を語る場合は、基本的にそれまでに主張されていて正しいと考えられている説を自己流に語ります。たとえば、類魂説や因果説、霊魂の世界の階層などは、他の説を基本にすることができます。それまでに知られていなかった説、たとえば、間気と幽気の違いなどは決して出ては来ません。それを知識として知らないからなのです。けれども、今後、こうした事が世間に知られてくれば、偽物の通信でも語られる可能性があるのです。
・歴史的有名人の霊魂を出して権威を付けたいと考える偽物の場合は、一般の人が知っている有名人が多数登場してきます。ですが、霊魂の世界では、地上で有名であっても霊魂の世界で上にいるとは限らないのが現実なのです。有名人の中には地上の世界に出て来たくても苦しくて出て来られない霊魂も必ずいる筈です。また、地上時代の自分の考えを必ず覚えているというものではないのです。(Q&A7 参照)
昔の自分の考えを今でも主張するような霊魂はまずいないはずです。いたとしても、ごくまれな筈ですので、そのような霊魂が大勢登場するようであれば、その通信は偽物だと言えます。
・霊媒現象を高級な霊魂が主導していると主張しているのに、現象の最中は霊媒の意識がなく、後で内容が分かると言う霊媒は偽物です。
こうした発言をするのは、発言の内容が自分の意識とは別だと強調したいからなのです。実際には、霊媒に多少の意識が残っていても霊魂からの通信は可能なのですが、霊媒の意識が完全になくなってしまうと、霊魂にとって霊媒の身体は極めて支配しやすくなり、その分、霊媒は危険な状態になるのです。高級な霊魂の場合は、決してそのような危険は犯さないのです。万が一にも、他の霊魂に霊媒の身体を操られたりしたら取り返しがつかない事になるからです。
高級な霊魂は霊媒の意識を必ず残します。意識がない状態で霊媒現象を行なうという事は、霊媒が相当に慣れて、そのリスクを納得し、それに対する対策が取られているというような特殊なケースのみです。初めての現象の時に意識がなかったという霊媒であったとしますと、それは間違いなくインチキか、そうでなければ、不道徳な霊魂による現象であると言えます。高級霊魂は人の自由意思を重視しますので、いきなり危険な現象を起こす事は決してないのです。
※偽物の特徴は日々変化して行きます。根本は、本物らしく見せたい、という事です。
|