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霊魂学の特徴

霊魂学の特徴 7 (2)


 他のコーナーでは、本当の心が大事だと言いました。ここでは、それを踏まえて霊魂学の特徴7(1) についてご説明します。(高貴な霊魂との交流偏10 参照)

 たとえば、小学生に愛の心と利他的な行動を実践する事を教えたとします。ほとんどの小学生は素直に従ったとします。倫理道徳の教育であれば、それで良いのかもしれません。

 ですが、一部に従わない子もいました。そうした子供達は先生の言う事を素直に聞けませんでした。すでに反抗期になっていたのかもしれません。先生はその子達を悪い子だと決め付けました。ですが、その子達の親や友人はそうは思いませんでした。「本当はとっても良い子なのに。」と、唇を噛んだのです。

 ある子供は、友達が悪い事をして先生に叱られそうになった時には、「自分がやりました。」と言う子でした。その子は、自分はどうせ悪い子だと思われているのだからどうでも良い、と思っているのでした。いつも先生から褒められている子供達は、本心では誰一人、誰かの犠牲になろうとは思っていませんでした。本当に愛を持っているのは「悪い子」と呼ばれている子なのでした。

 本当の心の優しさと、倫理や道徳で行動する愛とは別なのです。子供達に愛を教える事は大切です。ですが、それで本当の心の中が変わるのではありません。

 人には『教え』以上に、『体験』が必要なのです。心から感動することができたり、真に尊敬できる人に巡り合うことができた時、人は心の底から涙を流します。その涙こそが、人生を変えるのです。

 けれども、それも地上的な愛なのです。地上の世界には物質の壁があります。そこにはおのずと限界があるのです。人は肉体を持っていますので空腹になります。どれほど愛が深くなっても、人は自分の子供が飢え死にしそうだという時に、他の子供にパンを与える事はできないのです。愛はいつも理想と現実の壁にぶつかるのです。

 一方、霊魂の愛は違います。霊魂の世界は食事が要りませんので、お金の為に仕事をする必要がない世界です。高級な霊魂方は心の底から神霊を敬愛し、仕えたいと願っているからこそ自分を犠牲にすることができます。そして、地上の人間達に真の救いを与えたいと心から望んでいるからこそ、報酬があるわけでもないのに、地上の人達を指導しようと行動なさっているのです。長い間、そうした精神で生きているのですから、その心理は真の愛で満ち溢れています。そこには物質の身体の壁はないのです。

 人はそうした霊魂と無意識的にでも接していれば、その思いの影響を受け得るのです。愛の深い霊魂と接するためには、それにふさわしい幽体オーラが必要です。そのためには、幽体を鍛え、意識の奥まで成長させる必要があります。

 霊魂は霊的な身体で生きています。高級な霊魂の思いは霊的身体の脳にあたる部分からの想念です。その影響を受ける為には、人間の側も少しでもそれに近い霊的身体の脳になっていなければならないのです。肉の脳ではないのです。

 霊魂通信は言います。

「単なる道徳による愛ではなく、高級な意識体との霊的交流により心の奥から沸いてくるような愛を持ってほしい」と。

 単なる倫理道徳の基準から心の成長を考えるのではなく、霊的生命体としての意識全体の成長を考えるのが霊魂学なのです。

 人は皆、未熟です。そうした未熟者が一人一人、自分なりに向上できれば良いのです。他の人より未熟でも良いのです。霊魂学では人格は地上的な基準にすぎないと主張します。魂としての進歩や向上は地上の人間には判断できないと思えるからなのです。人の人格に高低をつけるのではなく、表面の心の動きを見ることにより、別のもっと深い部分を見つめているのです。

 霊的修行法を深めるにつれ、人間の霊的な面が少しずつ感じられるようになって行きます。そして、一人一人が自分の生きる目的を自分で考えながら、更なる高貴な真実を求めて行くのです。

(111217)

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