宗教と霊
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4.宗教の存在意義
 

Q. 宗教はない方が良い、と言う人がいます。霊的にはそれで良いのでしょうか。
A.































































もちろん、あった方が良いと言えます。

仮に死後の世界がなく、霊魂が存在しないのなら、宗教はなくても良いでしょう。ですが、もしも死後の世界が実在するという場合は、どうしても必要なのです。

ここでは、死後の世界が実在するとして話を進めます。

霊魂には善い霊魂も悪い霊魂もいます。これは、地上の人間でもいろいろな人がいるのですから、当然のことでしょう。

悪い霊魂は地上の人間に悪ふざけをするかもしれません。また、不幸にしようと画策するかもしれません。

一方、善い霊魂はそれを阻止しようと活躍してくださるかもしれません。ところが、霊魂というものは人の目には見えません。そのために、人は悪い霊魂のために、どんなに不幸になっている人がいたとしても、それを知ることができません。また、知ったとしても、普通の人ではどうすることもできません。せいぜい、善い霊魂に助けを願うくらいの事しかできません。

ところが、その善い霊魂も人間の側の「自由意思」を無視できません。人間が嫌がるのに、強引に近付くことはできないのです。そうなりますと、現界の人間から呼ばれもしないのに、手助けするということはできないらしいのです。これが、霊的世界の法則なのです。

そこで、高級霊魂は考えました。誰か、特別に高級霊魂の考えを感知しやすい人を探して、その人を中心にして悪い霊魂から身を守ったり、霊的に正しい人生について語ったりしてはどうか、という事を。

高級霊魂は昔から人間と関わってきました。原始的な社会においては、魔術的な儀式を中心に神懸かりの人を通じて、人々に伝言を与えようと試みてきたのです。時代が進むと、倫理的な必要性もあり、特定の人物に霊感を与え、伝言を伝えたらしいのです。

更に時代が進み現代になると、宗教は忌み嫌われ、まるで洗脳や単なる金儲け、あるいは、変人の集まりのようにすら思われるようになりました。

こうなると、高級霊魂達は良い手がなかなかありません。単なる宗教的、霊的思想をいくら伝達したとしても、それが人々の理解力を越えていては、世間に広まることはありません。さりとて、一般の人々が理解し得る程度なら、これまでにも立派な宗教思想や神秘思想、心霊思想が数多くあります。

それらが、実際に悪い霊魂に対して強い力を持っていれば、それでも良いのでしょう。ところが、現実は甘くありません。偽物とか邪教と呼ばれる宗教思想は、これまで立派な思想とされた考え方を取り入れ、思想だけなら一般の人にはどちらが正しいのか見分けがつかないほど高度になっているのです。

そうした事もあるのか、世間やマスコミも思想の高低にはあまり触れず、その活動の正邪にばかり注目しているように思えます。

一般の人達の目も難しいことはわからないので、新しい宗教ができても、その思想にはあまり注目せず、活動に注目します。そうなると、いつ迷惑な活動をするのか分からない、とばかりに警戒することになります。

つまり、現代は宗教的、神秘学的に高度な思想は多数あり、邪悪な集団であっても、思想は高度なので、専門的に勉強した人でないとその区別はなかなかつきません。

そのため、高級霊魂が特定の誰かにメッセージを送っても、それが単なる思想であると、あまり役に立たないのです。人々に理解できるレベルの思想では、偽物と区別が付きにくいのです。何といっても、愛や平和は邪教ほど熱心に説いているのが現実なのです。

やはり、大切なのは、単なる思想や教えではなく、悪い霊魂に対抗できる技法であり、霊的に進歩できる技法なのです。

そうした技法を指導するためには、どうしても団体(参考: 「団体I」、「団体II」)が必要です。それを地上の人間社会が宗教だと言うのであれば、宗教は必要不可欠なのです。

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