3、  守 護 霊
 ある時、YさんがAさんに守護霊についてこんな話をしました。

 「僕の守護霊は去年死んだおじいちゃんなんだ。」
 「ヘェー、僕の守護霊は誰かな。」
 「君のは知らないけど、僕のは間違いないよ。」
 「どしうて?」
 「守護霊を調べる占いでそう出たんだ。」
 「それ、僕にも教えてくれよ。」
 その夜のことでした。Aさんは習った占いをしてからお祈りをしました。
 「守護霊に言います。僕に試験の答えを教えてください。」
 その時でした。占いに興味を持って寄って来た霊魂が、側で想念を出したのです。
 「必ず教えてやるよ。」と。

 次の朝、Aさんは自信たっぷりでした。そして、試験が始まりました。試験の勉強はほとんどしなかったAさんは守護霊に祈りました。その時、側に居た霊魂はAさんの念をBさんの体にくっつけたのです。
 試験が終わりました。
 Aさんはもう決して守護霊を信じなくなりました。
 Bさんはなぜか急に体が重く感じていました。
 どうやら、Bさんは悪い霊魂に狙われやすいタイプだったらしく、念の影響からか、Aさんの側にいた霊魂はどこにいてもBさんが分かるようなのでした。

 それからBさんは霊魂との二人三脚の人生を歩むことになりました。
 Aさんは知りました。霊魂なんて無いということを。
 ところが、Bさんは違いました。
 さんざん悩んだ末に守護霊に祈ることを始めました。それは、Cという人が、守護霊は、死んで間もない未熟な霊魂とは違って、もっと偉い方だから、神様に対するようにして祈るべきだと教えてくれたからでした。

 それから、どれだけの月日が経ったでしょう。Bさんは、教えの未熟な、それほど高度とは言えない宗教団体の建物の中にいました。Yさん、Aさんには馬鹿にされながらも、Cさんの言葉を信じたBさんは、Cさんの所属していた宗教団体にいたのでした。

 ある時、Bさんは祈っている最中に、何かすっきりしたような気分になりました。
 (どうしたんだろう。)

 Bさんの上方で、ある霊魂がこう言いました。
 「やっと、私が側に寄れるようになりました。もう心配ありません。」
 Bさんの守護霊が側に来たのでした。これまで長い間、側に寄れなかった守護霊も、真剣に祈る念の力を利用し、悪い霊魂を排除することができたのです。

 真の守護霊は、人間の側から真剣に呼び掛けないと、人間の側には寄れません。それは、両者の間に霊魂としての質の差があるからです。だからこそ、悪い霊魂が側に居る人には、守護霊ではなく霊能力者の方が力を発揮しているのです。しかし、人が努力すれば、教えの未熟な団体の中にいても守護霊を呼ぶことが出来るのでした。

                                         
−終わり−

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