霊をさぐる



ここでは、霊を信じるあなたに、まず最初に知っていただきたい事柄を取り上げます。



Q&A13  心を清らかにすると霊に憑かれない?(2000.06.16)

 霊魂を信じる人達の中には、心が清らかになれば、心の清らかな霊が来てくれて、汚ない心の人には悪い霊魂がやって来る、と言う人がよくいます。
 また、悪い霊に憑かれる人は心を変えて、プラス思考にしたり、愛の心を持てば霊魂が出て行くので、大切な事は霊能力者に除霊してもらう事ではなく、心が転換する事だと考える人達がいます。

 これは、なかなか説得力のある考え方です。もちろん、心は綺麗で積極的であるにこした事はありませんし、幸せも寄って来やすいかもしれません。ところが、そのことと霊魂の憑依とは特に関係はないのです。心が綺麗でプラス思考の人であっても、またその逆の人であっても、悪い霊魂が肉体に入る事はありますし、心が変わったからといって、霊魂が出て行くとは限らないのも事実です。

 つまり、霊魂から見た人間は、心がどうであろうとあまり関係がありません。関係があるのは、たとえば、誰かを苛めてやろうと考えている霊魂から見て、自殺を考えている人は苛めやすいと思って寄って来たり、霊能力を持ちたいと考えている人には、持たせたいと考えている霊魂が寄って来たり、また、人を殺してみたいを考えている人には、手伝ってやろうか、というような霊魂が寄って来たりと、いわば意思が一致しているという意味で、人間に寄ってくる霊魂は多数います。

 したがいまして、その人の心が綺麗でもそうでなくても、ほとんど関係がありません。

 関係があるという場合は、宗教的な指導者になりたいという人に、それを指導したいという霊魂が来た場合とか、人を助けたいという気持ちがないと勤まらないという職業の人に、それを援助したいと願う霊魂がやって来た、といったような場合です。こういった場合は、人間の心がどのような状態にあるかが大きな問題となります。
 けれども、一般には心は特に関係がありません。

 そのため、どんな人であっても、悪い霊魂は肉体に入ろうとしますし、心が変化しても霊魂は出て行かないのです。

 心を重視する人達の大きな間違いは、人間と霊魂の波長が一致すると、その霊魂が寄って来ると考える点にあります。この考えは日本の霊魂を認める宗教には数多くあります。 
 ところが、人間の波長なるものを、表面の心の質だと考えているために間違ってしまうのです。

 霊魂に直接聞いてみますと、霊魂から見ると、よく見えるのは人間の幽体から発するオーラなのであって、肉の脳の感情や特徴は、あまり分からないのだそうです。

 人間は霊的な生命体ですが、地上にいる間は肉体を使用して自己を表現しています。そのために、肉体の脳に何らかの刺激を与えると、どんな人でもその刺激に応じた感情を発します。つまり、人間は肉体の脳を使用している間は肉体の作用によって生きているのです。いくら、本当は肉体ではないのだと言ってみても、心というものはあくまでも肉的です。その証拠に、たとえ、どんなに心の立派な人であっても、薬品を使えば、おとなしくなったり、幻覚を見たりします。つまり、脳の物理的な作用次第で、性格も感情も意図的に変えられてしまうのです。

 心は肉体の脳に縛られています。そのため、どんなに立派な心を持っているといっても、霊魂として長く生きている存在から見れば、しょせんは肉的なのです。

 私達の肉体は心が綺麗な人でも、そうでない人でも、同じ仕組みで動いています。肉体の一部である脳も同じです。霊魂が人間の肉体に入りやすい、あるいは入りにくいというのは、その人の幽体や幽体オーラ、又はエクトプラズム、そして、肉体と幽体の接し方といった、人間の表面の心とはあまり関係ない要素が強く作用するのです。

 霊魂から見ると、たとえば、自分が憑依している人間が薬品を飲んで一日中笑っていたからといって、それで出て行くものではありません。
 仮に、いつも暗い、と言われている人が、笑い薬を飲んだからといって、霊魂が出て行くわけがないのです。

 霊魂によると、足は足、首は首、頭は頭、感情も、怒りや笑い、涙などがいろいろと現れている、それが人間なのです。別に、怒りが多かろうと、少なかろうと、肉体は、誰も、大きさや形しか違わないのです。



[ トップへ ] [ 霊を知るためにへ ]  [ 次ページへ ]