F テスト撮影をする

私たちにとってフィルムは大変貴重なものです。また、多くの時間と労力、資金をかけて準備し、撮影に挑むため、本番での失敗は許されません。そのため本番に備えてのテスト撮影は非常に重要です。テスト撮影でいかに多くのことを学ぶかが成功を大きく左右するのです。

テスト撮影で重視しなければならない点が大きく3つあります。@フィルムテストAカメラテストB作品内容テストです。

フィルムテストは、フィルムの感度と絞り値の関係や、色彩をみるもので、本番で使うフィルムを決定するための大きな判断基準になります。また表現意図に適した絞り値を決めるための貴重なデータとして役立ちます。フィルムテストを行う時は、絞り値が適正なものとその前後数段階の場合と5種類ほど撮影すること。また、テスト撮影の被写体は正確な色判断ができるものを選び、最低でも晴天屋外と標準照明時の2種類を撮影することが大切です。

カメラテストは、機材の特性や問題点を見極めるためのもので、レンズでは距離目盛などのズレがないか、カメラではフィルム装填部の光線洩れやモーターの回転速度、ゲート部の間欠運動など、トラブルがないかをチェックします。カメラテストを行う時は、なるべく単純な縦と横の線を書き、画面の半分を隠して撮影、巻き戻して反対側を撮影すると分かりやすいでしょう。

作品内容テストは、ねらい通りの映像表現を実現するためのテストで、例えば、夕景、夜景などの照明効果や、雨、霧、その他合成などの特殊効果を試すものです。なるべく本番と同じ条件での撮影が必要です。

いずれもテストの目的に最も適した被写体と、最も適した撮影条件を表現意図に沿って考え、テストの経過と結果を克明に記録しておくことが重要です。

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