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G 構図をきめる |
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「映画はフレームの芸術である」という言葉は映画に関わる者であれば誰もが知っているでしょう。そして私たちも、また、構図を決めることは、まさに映画を作ることの核心であると考えています。 映像には言葉同様に文法があります。構図を決めるには、その文法に従う必要があります。しかしながら、その文法にとらわれるあまり、「文法のための構図」になってしまった作品を多く見かけます。ひとつひとつの構図に表現者としての意志があってこそ、その文法(モンタージュ)が意味を持って人々の心に感動を呼び起こすのです。 「洗練された構図」。これが私たちの構図づくりに対する一貫した考えです。構図づくりは、単に画面に何が写るかを決めるというものではなく、フレームというひとつの「視点」を通して観客の心理を導き、作家の意志を表現するものです。その作家の意志が洗練された形で構図に反映されたものこそ、構図として最も美しいのであり、私たちは常にそれを求め続けています。 優れた構図とは、画角の決定から明暗の配分、人物や空間の配置に至るまで、全てが無駄なく簡潔に、それでいて作家の意志が明確に伝わるものです。安易な構図づくりが作品に致命傷を負わせることを、私たちは肝に銘じなければなりません。 |
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