イドラ島寄港


港に船から降りていく乗客の延々とした行列が続いていた。

海上貿易の大富豪たちのイドラ島


いよいよ第2番目のイドラ島に着岸して上陸することになった。
このイドラ島は前の島より、さらに港が小さく、すぐ後ろの山がせり出
してきて、船の煙突の上から山を覆いかぶさるようだ状況であった。
このイドラ島は昔から海上貿易て非常に栄えた島で、19世紀の初めの
ナポレオン戦争の時代から海上貿易でこのイドラ島は非常に富みを
増やして、この貿易で財産を築いた大富豪たちの住んだ島として
有名である。
これらの大富豪たちの家や屋敷なども1部公開で解放されており、
18世紀から19世紀に栄えた海上貿易の栄華を今に見ることができる。

船が港に着岸すると、狭い桟橋に
たくさんの猫が押し寄せてきた。


それぞれかなり栄養の行き届いた大きな猫で、数10匹は集まっ
ていた。
桟橋の上にたむろする猫−桟橋の上にたむろすることができないので、
桟橋の横の海の岩場の方で待っている猫など、とにかく
上陸するところが猫だらけになった。
どうしてこんなに猫が集まってくるのカ不審に思っていると、
港に接岸するや否や、船の乗員が降りていって、
手に大きな包みを持っている。
それまで思いを思いに桟橋の上などにたむろしていた猫は、
この女性の跡につき従って先を争ってあとについて行った。
見ると狭い港の奥まったところに、その女性は包みを開いてどうやら
この船のお昼の食事の残りをそこで置いていった。

イドラ島に上陸した鶴井さん、大野さん一行

船から降りていった人がい場所に困るぐらい狭い港であった。

港に船から降りていく乗客の延々とした
行列が続いていた。


そうすると付従っていた猫が一斉にこの食事を目指して集まってきた。
このクルージング船は毎日就航しているために、
猫にとってはこの時間帯が猫の食事の時間帯になっている
定期便のようであった。
よほどこの女性が猫好きな人なんでやろう。
明らかに、この猫たちは、子供を産んで数を増やしているようであった。
やがてクルージングに乗ってきた乗客も降り始めたが乗客が
近づいていってもその猫たちは逃げたりはしなかった。
よほど人間になついているようであった。とにかく狭い港なのである。
船から降りていった人がい場所に困るぐらい狭い港であった。
写真に見られるようにこの狭い港に船から降りていく乗客の延々とした
行列が続いていた。
この狭い港の倉庫みたいなところにレストランや土産物店があった。

狭い港から山伝いに家が上の方まで造られている

クルージング船は猫にとって食事の定期便

イドラ島寄港はテラコッタ人形、七宝焼き
壁飾り、絵皿、金銀細工、民芸品
イコン、古美術の複製品


港は狭いのだが、ただここは海上貿易で栄えた
金持ちたちのを住んでいる島だけあって売っている品物はかなり質のいい
高価な品物ばかりであった。
この港の1角に店を開いている土産物店をのぞいて
ショッピングするだけの島であった。
他に行くところもないし、何もすることができない。
観光で見るものも特に見当たらない。
海上貿易で栄えた昔の家屋敷を見せてもらう以外には。

港の1角に店を開いている土産物店

港の1角に店を開いている土産物店をのぞく大野さん親子

この島はまた芸術家の島でもあるらしい。


自分たちの創作した品物がクルージング船の観光客に
よく売れるために、
芸術家たちが集まってくるようである。
工芸品もかなりな品物が土産物店で売られていた。
これらの品物がおそらくこの島に集まってきた芸術家たちによって
作られた品物であろう。

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