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国府宮はだか祭りに行ってきました。愛知県・稲沢市の尾張大国霊神社(国府宮神社)で、毎年旧正月13日に行なわれる裸祭りです。
この裸祭、もちろん一般参加できるのですが、参加方法がちょっと他の裸祭りとは違っていました。今まで行った裸祭りは参加者全員が公民館などに集まって支度して…っていう形式がほとんどで、とりあえずその場所に行けば参加できたのですが、国府宮は規模が格段に大きいため、地域毎に集団となって国府宮神社に集結するって感じのようです。それで、一般参加者を専門に有料で引き受けてくれる場所(駅前の写真屋さんとか旅館など)があり、そこに行けば、その地域の集団として参加できるようです。オレも初めはこの有料の場所から参加させてもらおうと思っていたのですが、2/3の大垣の裸祭りで知り合った方に誘って頂き、地元のお宅から参加させてもらえることになりました。感謝。感謝。

お祭り当日。8時半頃、国府宮駅に到着しました。午後からのお祭りなのに既に臨時改札とかできちゃってすごい人出。待合せにはまだ時間があったので、お参りをしに神社に向かいます。出店もいままでの裸祭りとは比べ物にならない数、神社の中のお守りなどを売っている売店も長蛇の列で…こんなスゴイ規模の裸祭りは初めて!もー期待で胸がドキドキです。神社の売店では「なおいぎれ」と呼ばれる赤と白のプリントがしてある細長い布が売られています。みんなコレを大量に購入して、首に結んだり、破魔矢に結んで持っていたり、境内のおみくじ結ぶ場所に結んだり…とそれぞれです。オレもお土産に何本か購入して一本をバックに結びつけました。なんか嬉しい(^_^)。でも、コレは何なのか最後まで良く分らなかったのだけど。。。ま、いいか。
神社からずーっと参道が延びていて、途中に鳥居が2つあります。更に一般道の向こうにもう1つ鳥居があるそうです。参道と境内の中央部には胸の高さくらいの木製の塀がずーっと作られていて、祭事エリアと見物エリアを区切っています。すごく頑丈そうで、まるで闘牛場みたいな雰囲気です。一通り見て回って、まだ時間があったので駅前のベンチでぼけーっと日向ぼっこ。風はちょっと冷たいけど、日差しがすごく暖かい。

10時。駅に集合してお世話になるお宅に向かいます。途中、神社の前を通ったら、裸男が既に数人出ていて見物客に何かしてあげてました。うーむ。20分程歩いて到着。普通の一般のお宅で、居間には既に30人近い男達が集まって飲み食いしてました。せいぜい10人程度だと思っていたのでちょっとビックリ。いつものお祭り仲間や見た顔も何人かいました。あ、でも、ココは一応ノンケさん宅です(^_^;;;。暫く飲み食いして自己紹介。オレは酔うと更にバレバレな傾向があるので…(^_^;;;違う意味ですごく緊張。なので、他の人の自己紹介はほとんど耳に入らず、良く分らなかったのだけど、どうやら近所の人が集結しているのかと思ったら、そうでもなく…、でも、地元の方が多いみたいな感じでした。こちらのご主人は以前、神男(お祭りの中心人物で最後の争奪戦?のターゲット)を勤めた方で、それもあってお祭り参加の世話をしてくれているのでしょうか…?ちょっとこの辺の経緯は不明です。また暫し飲み食い。もーほんと気さくな人達ばかりで楽しい一時。
そろそろ着替え。順番に風呂で身を清めます。水を浴びるのかなーって思ったら、普通にお湯のお風呂に浸かるだけでした。廊下で晒しを締めてもらいます。脱衣所も廊下も素っ裸の男でごった返し。裸の付き合いって感じでイイっすねー(^o^)。晒しは2人がかりで締めつけます。壁にしがみつかないといけない程、おもいっきり!足を踏ん張って、同時に腹を凹ませないといけないから結構難しい。締めてくれるオヤジさんもヘトヘト状態。腹巻き+前垂れ褌は初めてなのですごく嬉しい。褌、白足袋の他にチームカラー?の布(オレ達の色は赤)を首に下げたり鉢巻にしたりします。迷子の時のために褌に電話番号書いてもらって、おさい銭と帰りの電車賃(後述)用の小銭を褌に忍ばせて…準備完了!
外に出ると絶好の裸祭り日和!全身に当たる風と日差しが気持ち良いぃー!家の前に集合したら、お神酒を頂いて、いよいよ出発!「わっしょい、わっしょい」って掛け声出しながら近くの神社に向かいます。神社には、近所の地域の人達が集まっていました。境内にはいろんな色の布が付いた大きな竹が置かれています。七夕みたいに願い事を書いた布を結ぶらしいです。オレは用意してなかったので結べず。。。(;_;)
また、お神酒を頂いて暫く休憩した後、今度は竹を持っての練り歩き。目指すは国府宮神社。人数も増え俄然盛り上がります。十字路など広い場所に出ると、竹を皆で持ってグルグル回ったり、竹を立てたりします。拍子を取っていた兄さんがすごく威勢が良い人で、ただ「わっしょい、わっしょい」って叫んで竹持って歩いてるだけなんだけど、オレ的にはめちゃくちゃ盛り上がってしまいました。くぅ〜楽しいよー。
神社から一番遠い鳥居に到着。いろんな地域から同じように竹を持って裸男が集結してて、すっごい人々々々…。話によると参加者だけで1万人!どうやって集計するんだろうって感じですが…。鳥居を潜って、ココからが本番だぞーって言われたんだけど、ココまででもうクタクタ、声ガラガラ。でも、次の鳥居からの参道、すっごい観客で否が応でも盛り上がってしまいます。下が土なのですっごい砂ぼこり、コンタクト大ピーンチでした。境内入って本堂の横に竹を奉納します。既に奉納を終えた裸男達が帰ってきていて、すれ違う時にバトンターッチって感じで手を叩き合うのです。こういう小さな交流ってイイなぁ。すれ違う男達はみーんな良い顔してた。
参道で暫く休憩。裸男の中には鉢巻などと同じ色の布を切り裂いて見物客にあげている人達もいました。オレは鉢巻用に一枚しか布を持っていなかったのであげられなかったけど、貰うとご利益あるのかなー?

いよいよお祭りのクライマックスです。神男と呼ばれる人が参道のどこからか出てきて、お堂に向かうのです。その途中で神男に触れた人は厄払いができてご利益があるそうで、みな必死で神男を探して触ろうとします。1万人が1人に集中するわけですから、想像しただけで凄そう。。。しかも、みんなマジなのです。。。休憩の間、常連のオヤジさんから神男を触るためのレクチャーを受けました。体を低くするとか、腕で胴をガードするとか、転んだら横になるとか、、、オレは弱僧なので争奪戦系はいつも引きぎみだったのだけど、この常連のオヤジさんも、お世話になったお宅のオヤジさんも、マジ神男狙い、その意気込みと祭りテンションで、オレも「神男触ったるぜぇー!」って気持ちになってしまうのでした。
そろそろ神男が出てくる頃。まずは手桶隊と呼ばれるまわしを締めたゴツイ男達(^-^)が裸男達に水をかけます。撹乱させて神男を守る役割だそうです。消防団?の人達だそうで、桶の水を水平におもいっきりかけてくるのです。観客にも容赦なく水がかかります。普通、こう言う時は防水支度をしてくるものだけど…小綺麗な格好しているおばちゃんがビチョビチョになっても最前列でお祭りに夢中。観客もスゴイです…。この日は気温が高かったので水が冷たいっ!水を避けるため人込みに移動。暫くすると神男が近付いているようで、周りがザワつき始めます。塀や街路樹に登った裸男が神男の動き逐一を皆に伝えます。すぐ前にいるみたいで、前方の集団に人がどんどん集まってくる。オレも負けじと集団に突入。でも、すっごい水しぶきで目が開けられないし、人圧で立っているのが精一杯。もーこの祭り、当たりが違うのです!半端じゃない!訳分らないうちに塀際に追いやられてしまいました。こう言う時って壁際ってすっごい危険。言われた通りずーっと腕で胴をガードしていたのだけど、つまずいた瞬間、体当たりしてきた人の肘が肋骨に入ってしまい塀と挟まれた状態に…。ヤバイくらいに肋骨凹んだ感触。同時にポキって鳴ったような…。同時に青い光が見えたような…。この時近くを神男が通っていたんだろうか…人と塀に挟まれて身動き取れない状態。塀を乗り越えて避難してる人が見えて、オレもそうしようと思ったのだけど、下半身が挟まれて出られない。腕は変な方向に曲がってしまいそうになるし…うー恐っ。もぅ一気に戦意喪失。必死に脱出。なんとか集団から離れることが出来ました。ふぅ〜。一緒に参加した友達は倒れて大変だった様子。でも、違う友達はなんと神男に触れたそうで、すっごい喜んでいました。う〜ん、スゴイ&羨ましい。

まだ、もみ合いは続いていたのだけど早めに帰ることにしました。お世話になっているお宅には歩いても帰れるのだけど、国府宮の隣りの駅からの方が微妙に近い様子。裸のまま電車に乗るって言うのが通みたいでカッコイイって事で、帰りは友達二人と一緒に電車。すっごい注目度で、中でも神男に触れた友達は、電車の中で握手求められたり、オレも鉢巻にしていた布を裂いて乗客にあげたりとか、地域に根づいたお祭りなんだなぁーって事を改めて感じました。日も暮れて辺りは真っ暗。駅からの道のりはすっごい寒かったぁ。まだみんな戻っていないみたいで、3人でゆっくり風呂に浸かって温まることができました。同年代だったから修学旅行みたいで楽しかったなぁ。その後、夕飯までご馳走になりました。感謝です。
撮影をしていた友達と合流して、お堂で休んでいると言う神男に会いに行きました。世話役の人に囲まれて、布団に横になっています。「お疲れさまでした。」って声をかけて、握手してもらいました。大ケガをしてしまう神男もいるそうで、今年の神男は比較的元気だったと皆言っていました。

皆で名古屋へ。高島屋のレストラン街で味噌煮込みうどん!ちゃんとした麺の味噌煮込みは初めてです。やっぱり汁は絶品!でも、麺は…う〜ん…堅いぃぃです。この前、特別に作ってもらった、なべ焼きうどんのふにゃふにゃ麺に、赤みそダシが良いよぅ。
帰りの道中、ずーっと肋骨がズキズキズキ…。今まで裸祭りで危険な事もあったけど、ケガをすることはなかったし、直るまでいろんな行動の制限が加わるのかーって考えると、すっごく落ち込んでしまいました。とほほ。「もう、裸祭りは卒業するー!」なんて弱音も吐いてしまったり…。実は翌日は千葉でまた裸祭りがあるのです。今日のメンバーもほとんど行くようで、皆それぞれの交通手段で向かいます。オレはチープに夜行バス。…参加する/しないは現地に行って決めよう…。で、バスの中…今回のお祭りを振り返る。。。痛手を負ってもやっぱり楽しかったぁ〜お世話になった家のオヤジさん、兄さん、あんな気持ち良い出会いは初めてかもしれない〜肋骨って何本あるんだろう〜意外とたいしたことないのかも〜名誉の負傷?〜なんて…考えてると、勇気が沸々と湧いてきて…明日の千葉は頑張るぞって気になれた!気付いたら東京駅。いやぁ〜ぐっすり眠れました。
後日、医者に行ってきました。幸い骨には異常なし(^_^)/、軟骨か打撲だろうって診断。でも、すごく痛い…湿布臭い日々の始まりなり。 |
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