すべてがそこにありますように。  6 後編




20:24 石川 玄、司馬 江太郎

当人の言う通り、奨学金の制度や受給に関わる知識は司馬から出たものが大半だった。だが、あの娘にしてみれば、信頼する主治医が教示してくれたからこそだったろう。自身に降りかかっている理不尽な状況を一緒になって打開しようと知恵を絞り動いてくれた男の口から伝えられたことが心強く、安堵感を得られたのに違いない。尤も、備わる影響力の大きさや強さを全く自覚せず、己の言動に無頓着ですらあるあたり、実に石川らしいといえばらしいのだが。
ゆっくりと諭すような口調で、司馬が言った。
「じき、担当医でもなくなる、だろ・・・あんま、難しく考えんな」
「そうか、来週には退院するんだったっけ・・・」
漸く石川にも、いつもの朗らかさが戻ってきた。奨学金の件に限らずプライヴェートな話も随分と交わした麗亜との、担当患者と担当医としての日々が、己の記憶を巻き戻してゆく。
大学生活のこと、友達のこと、母親と兄のこと、亡くなった父親のこと、そして彼氏のこと―――そう、彼女には、交際相手がいるのだ。しかし、その男性は、一度も天真楼病院へやって来なかった。後に麗亜自身が話した"彼女を見舞いに来ない彼氏の事情"には石川も納得したのだが、「でも、先生とは会ってみたい、って・・・ね、会ってくださるでしょう?」と、病院外での対面を提案された。奨学金の件でもアドヴァイスしていただいている以上、ソッチの結果もちゃんと報告したいです、とも言われ、退院したのち麗亜の方がひと段落ついたら連絡してもらうこととなった。年に数回、「先生、飲みにいきましょーよー」と電話してくる萩原慎吾に続き、後々も付き合いが続いていく患者の二人目となるかもしれなかった。
一緒に入っていたらしい手紙を読んでいた石川が瞳を軽く眇め、そういえば、と続けた。
「彼氏には、退院してからチョコレートあげるんだってさ。手作りする、って言ってたよ」
「へえ・・・本命にはちゃんと、考えてんだな・・・」
そりゃ『彼氏に』なんだから当然だよ、と笑顔になった石川の中にちょっとした悪戯心が芽生えた。
「きみだって、前は―――大槻先生から、もらってたんだろ?」
五年間交際していたという過去はもちろん一緒にも暮らしていたのだから、沢子にとっての司馬は大本命以外のなにものでも無かった筈だ。当然、バレンタイン・デイには然るべきものを贈られていただろう。
「まあ、な・・・」
「ちゃんとお返し、してたんだろうね?」
相槌に剣呑さは感じられなかったため、少しばかり揶揄うつもりで軽口を叩いた石川の耳へ、ワンテンポ置いてきちんとした回答が返ってきた。
「―――フェルトレルヒェファイルヒェンのテーベッカライ、グロース」
沢子が気に入ってた菓子だ、と続けた司馬はマグカップを取り上げて、コーヒーを啜った。自分の横顔へ注がれている視線に気付いていないフリをしつつ、言葉を紡ぐ。
「季節商品じゃねぇし、その気になりゃ、いつでも買える―――が、結構いい値段、するから・・・年に一回、ソレ返すことに、なってた」
「へえ―――美味しいんだ?」
「そりゃ、バイエルン公国選定料理マイスターの手になる菓子、だからな」
初めて聞いた菓子の名前は何かの呪文のように響いただけでなく、見た目も味も、石川にはまるで見当がつけられなかった。だが、少なくとも当時の司馬と沢子の間でそれが『約束事』だったならば、多くに認められた菓子として間違いない品なのであろう。
「ふーん・・・じゃあ、僕もお返しにそれ、もらおうかな」
「・・・どういう、意味だ?」
やや怪訝そうに返してきた声には答えず、石川が腰を上げる。一度、キッチンへ姿を消したかと思うと、直ぐに小さな箱を持って戻ってきた。
「これ―――」
目の前に置かれた深い紫色の小箱を見て、司馬が僅かに首を傾げた。促されるまでもなく、その蓋を取ってから、石川は箱の位置を軽く直し正面を司馬の方へ向けた。
「きみ、甘いの、あんまり好きじゃないだろ?」
中には一口大のチョコレートが8個、仕切りの中へ整然と収まっている。さながら、綺麗に磨かれた標本がコレクションボックスに並べられたようでもあった。
「ウィスキーボンボンなら、いいかな、って思ったんだけど・・・こういうのも、意外に甘いんだよね・・・」
「そりゃ、外側はチョコレートだ―――普通に、甘いだろ・・・」
「うん・・・それで、いろいろ試食して、さ。一番、甘くなかったのにしたんだ・・・けど」
食べてみてよ、と言われた司馬は、手前の一つをつまんで口に入れた。
「どう・・・?」
「―――ン」
途端に拡がった芳醇な味わいは、初めて知るものではなかった。
やや苦いくらいのコーティングと中身の甘さが、絶妙な匙加減で調和する。口の中で混ざり合った後に残る香りが鼻へと抜けて、馥郁たる余韻とどこかまろやかな印象を残す一欠片―――間違いない。あの頃、沢子が毎年、用意してくれていたブランドのものだ。
せっかく買ったのにちゃんと食べてもらえなかった、なんて、絶対イヤだから、と付き合って初めてのバレンタイン・シーズンに某老舗百貨店のチョコレートフェアへ連れ出され随分と試食させられた中からこれを選んだところ、沢子は満足気な、それでいて少し呆れたような顔をして「これ、某国王室御用達のチョコレートらしいの。あなたってそういうとこ、外さないのねぇ」と言った。司馬にしてみれば「この中なら、これが一番いい」という程度の意味合いだったのだが。
御用達なだけあって手間暇かけられている品がそう安価な筈もない。日本には直営店を持たないそのチョコレートブランドは、年に一回、バレンタインの時期だけに特定のデパートで開催されるフェアでのみ入手可能で、自分では買おうと思わない値段だったように記憶されている。それでも沢子は「司馬くんが『いい』って言ってくれたお店のだから」と、いつも、そのチョコレートを贈ってくれた。
「・・・美味い」
懐かしさがこみ上げてきてつい、司馬の口許も緩んだ。石川がホッとしたように顔を綻ばせた。その、日溜りのような笑顔が、司馬の目にも眩しく映る。
「そう―――よかった、きみの口に合って」
「ここの・・・訊いた、のか?」
何かひっかかる度に、石川が沢子へ相談しにいっていることは司馬も認識している。もしや、チョコレートについての助言も求めたのだろうか、などと考えてしまったせいで、中途半端な科白が司馬の口をついた。
しかし、石川当人はきょとんとした反応を見せた。
「え? いや、デパートの特設売り場で試食、しただけだよ?」
ほとんど女性しかいないところで試食しまくったから、ちょっと恥ずかしかったけれどね、と、照れくさそうな笑顔がその暖かな気持ちをやんわりと伝えてくる。
思うところのあった石川は、一昨日の公休日に近くのデパートのチョコレート売り場へ向かった。開店直後ならそう混み合っていないだろうと考えてのことだったが、お目当てのブースに並ぶ女性客の多さに驚かされ、凄まじい勢いで売れてゆく購買光景にも唖然とした。
「まさか、あんなだとは思わなくて、さ・・・日本のバレンタイン商戦って、凄いんだね―――まあ、214日はアメリカでも一大イベントだけど」
尤も米国ではバレンタイン当日に限って告白する話など、あまり聞かないらしい。想い人へ初めて愛を打ち明けるタイミングが、何も一年に一度のこの日でなければならない理由は無いからだろう。
国が違えば文化や習慣も異なって当然なのだが、恋人同士や夫婦間だけでなく、家族や世話になっている人々へも、カードを添えた花やプレゼントを贈ったりするのが欧米のバレンタイン・デイであり、しいていえば『愛と感謝を伝える日』ということのようだ。日本で大前提とされている"女性から男性へ"と"チョコレートを贈る"という特徴は、多分に商業的な思惑が絡んで今日(こんにち)へ根付いたと考えられる。
それにさ、と続けて、石川は少しだけ視線を泳がせた。
「基本的にはステディな相手に対してプレゼントする日、なんだよね。だから、アメリカでも日本でも、相手が女性でも男性でも、大事なひとに贈るという意味では、さ―――『共通』なんじゃないかな、って・・・」
「・・・なるほど、な」
さらりと言われた『大事なひと』という言葉が、司馬には少しく面映ゆかった。
去年の今日をどうしていたかは既に思い出せない。二人の関係性が大いなる変貌を遂げてから日も浅く、当事者達はまだ戸惑いの真っ只中にあったし、石川の勤務体系にも少々変更が加わった時期で(この頃より、非常に少ない回数ながら夜勤へも復帰することとなったからだ)毎日の業務をこなすので精一杯だったろう。更に一昨年となれば、凄まじい敵対と衝突を繰り返していた自分達が、バレンタインという行事どころかその単語自体に何かを感じるなどということはあり得なかった。
毎年巡ってくる214日という日に、贈られたチョコレートを食べ自分の大切な相手と一緒に過ごす―――沢子と別れて以来、遠ざかっていた習慣だ。いつかまた、そんな経験を得られるかもな、と思わないこともなかったが、まさかその相手がこいつになろうとは―――
味わった一欠片をゆっくりと咀嚼したのち、司馬が石川の方を向く。
「おまえも、食えよ」
二つ目を頬張って、すぐ隣にある肩へ手を回すと、身体ごと抱き寄せる。
「え?」
と聞き返した途端、石川の唇が奪われる。司馬の口腔内で少しく溶かされたウィスキーボンボンが、口移しで石川へ受け渡され、別の刺激を引き起こす。甘さに包まれた熱と官能から来る痺れとが、裡に滾る衝動へ手を伸ばし、実にあっさりと火を点ける。
離れようとする唇を石川が追いかけ、捕えた。強引に舌を絡めると直ぐさま返ってきた反応が、自分と同じように司馬の中でも焔が燃え始めたのだということを伝えてきた。それは、たちまち互いを貪り合うかのようなキスにとって代わられ、いつもは身体の最奥で息を潜めている欲望を表舞台へと引き摺り出す。
漸く唇を離した石川が、うっとりと囁く。
「結構、甘いや・・・」
向かいの、二重の大きな目にも、甘く濡れた色が窺える。司馬の眼差しが柔らかく瞬いたのを確認して、石川は更に言葉を紡いだ。
「マルボロの、味もする・・・ね」
「―――莫迦」
小さく呟いた司馬が、下唇をぺろりと舐めた。ほんの僅かな間だけ口許から覗いた舌のピンク色と浅黒い肌との対比はとても煽情的で、あっと思う間もなく、石川の理性を彼方のどこかへ蹴飛ばした。
「江太郎・・・」
呼びかける自分の声が、やけに艶めかしい。司馬の身体を強く抱いて、その耳元へ熱い息を吹きかける。
「チョコより、きみが、いい―――」
「あの、な・・・」
腕の中の存在が僅かに気を緩めた瞬間を逃さず、石川が再び司馬の唇を塞いだ。より深く口付けられ、切実で容赦ない愛撫が繰り返される。触れた途端に求め合ってしまう本能の高揚感はエスカレートしてゆき、必要不可欠な儀式であるかのように別々である自分達が一つになる道筋を照らし出す。
激しく、また濃厚な舌の動きに翻弄され、すっかり息の上がってしまった司馬が石川を軽く睨んだ。
「これ以上は、ここじゃ、ダメ、だ・・・っ」
「だって、もう、待てない―――キスだけなら、いいだろ?」
ソファの上で押し倒されてしまった司馬は、自分がとった軽率な行動を少しだけ後悔した。石川にしかと抱きつかれ、今や完全に身動きが取れなくなってしまったのだ。こうなったら最後、暫く解放してもらえないことくらい、嫌というほど判っているハズなのに―――
強い光を湛えた瞳が、悪戯っぽく笑う。
「誘ったのは、きみだからね」
「・・・ウルセーよ」
拗ねたような一言が石川の耳元で弾けた。器用な色白の指がそっと司馬の肌へ触れる。丁寧に何度も表面をなぞられ、何かを確かめるような舌の這わせ方がじわじわと神経を犯してゆき、互いにだけ作用する甘美な毒を身体の隅々にまで行き渡らせる。
自然と密着させられた身体には既に物理的な変化が生じ始めていて、各々の裡にある情欲をより煽り立てる。互いの下半身へ集まった熱が形を成し、服の上からでも硬さと質量をはっきり感じ取れるまでになったところで、息を継いだ司馬が呻いた。
「ッ・・・移動、すンぞ」
「う、ん・・・」
それでも、寝室へと移る為に二人が腰を上げられたのは、更にその後、十分以上経ってからのことだった。

少し引いた汗が火照った身体の表面を微かに冷まし、重ねた肌をしっとりと潤わせる。先刻、時間をかけて確認し合った互いへの深い情熱はそれぞれの心身へ強く刻み込まれた筈なのに、相手を欲する気持ちは高まり続けるばかりで、今だ満たされる気配がなかった。事を終えても離れがたくて身体を寄せ、どちらからともなく腕を絡ませてしまうのは、既に一種の生理現象であるのかもしれない。
天井を見上げていた石川の眼差しが司馬の方へ向いた。
「ね、さっき言ってた・・・えーと―――フェルトレルヒェ・・・」
「ファイルヒェンのテーベッカライ、グロース」
「そう、それ」
駒鳥と菫ってのもなんだか風雅な組み合わせだね、と小さく笑った声は、ごく自然に言葉を続けた。
「そのお菓子、一緒に、買いに行こうよ」
僅かに驚いたような気配が、触れ合ったままの肩ごしに、石川へと伝わってきた。
今日を意識してチョコレートを買ってきたのは自分の方であるから『お返し』という意味では司馬に用意してもらうのが筋となるだろうが、石川自身は、そういった日本式しきたりである"贈り合う行為"へこだわる必要性を全く感じていなかった。ただ、どんな品なのか全く想像のつかないその菓子を―――過去、沢子へお返ししていたという菓子をなんとなく、司馬と一緒に見てみたいと思っただけだったのだが。
気怠げに前髪を掻き上げて、視線を寄越した司馬が囁いた。
「・・・どっちかが半休、取んなきゃ、なんねぇぞ?」
「え? どういう、こと?」
意味が判らない、とばかりに首を傾げた石川の様子を視界の隅で確認した司馬は、静かな声音でその理由を伝えた。
「・・・予約、できねーんだ」
「買うの、そんなに大変、なの・・・?」
「一日に作る数が限られてる、らしい」
東京は銀座に直営店が一店舗あるだけの、知る人ぞ知るその店は、本来、南ドイツ‐オーストリア料理を提供するレストランで、洋菓子の販売はあくまでも副業的な位置付けだという。食事を愉しんだ客が御土産用に買い求めていくことを想定としているため、そもそもが大量生産をしないし、電話での取り置きも受け付けない。ゆえに、手に入れようと思ったら、レストランの開店時間に合わせて、出向くしかない。というのも、口コミで拡がった評判のお陰か、くだんの菓子は店の一角にあるショーケースへ収められた傍から売れてしまうらしく、遅い時間に行ったのでは買えない可能性が高いのである。
日勤の場合は、まず営業時間内に店へ辿り着けるかどうかが、限りなく怪しい。となると公休日、それも店側の定休日と重ならない日に買い物する以外の方策は採れなくなり、その上、自分達が二人一緒に出向こうとするなら、片方のオフにあわせてもう一人が半休を取る必要が生じる、となる訳だ。
司馬が淡々と説明した内容を理解したらしい石川の眉が少しばり歪められた。
「コッチの公休日に、買っとくから」
「うん・・・」
つい、宥め口調になった自分の方を見て、つまらなそうな顔をした恋人が、司馬にはなんだか可笑しかった。
自分達が勤める天真楼病院と二人それぞれの住まいがある地域は、東京23区内で見れば西側に位置する。皇居を挟んで反対方向にある銀座という街なら、行動を共にしている姿が職場の関係者に見つかる可能性も低い。だから石川から「一緒に、買いに行こうよ」と言われた時には正直、心が動いた。
けれどもその為にクリアしなければならないことを順番に挙げていったら、色々と面倒なだけで、あまりメリットが見い出せなくなってきた。それが石川にも認識されたからこその、あの表情だったのだろう。
今はとにかく、二人で共にいられる時間が限られる。それを一分一秒たりとも無駄にしたくないからこそ、どちらかの家で互いだけをその瞳に映して過ごす選択をつい、してしまう。それでもいつの日か、飽きるほど一緒にいられるようになったなら、他人の目を然して気にせずに二人で外出することも可能となってゆくのやもしれぬ。
隣から、穏やかな声がした。
「来年も・・・今日みたいに一緒に過ごせると、いいね」
「ま、夜勤のスケジュール次第、だな・・・」
己の感情を素直に表現し衒うことなく口へも出す石川は、何の裏も含みも無いストレートさで夢や願望を言葉にする。そういった彼の発言に対し度々、現実的な反応を返してしまう自分は、この、幸福な瞬間に対し未だ気後れしているのかもしれない―――司馬は、今やこうして隣にいることが至極当たり前となった存在をそっと盗み見た。
出会った頃には全く予見できなかった自分達二人の関係性は、時を経れば経るほど、ずっと前からそうだったような自然さで既に沢山の記憶を積み重ねてきていた。その結果として、司馬と石川の『現在』があるのだ。思い返してみれば、友好的態度とはかけ離れた初めての邂逅でさえも、互いが持ち得ている本質や核の多くが共通しているからこその激しい敵愾心だったのだと、今なら解る。
大切な相手との日々が変わらず、これからもそう在ってほしいという切望。それが、自分達の一番手に入れたかったもので、いつだって、すべてがそこにありますように―――と、願わずにはいられない。
見えない傷のように刻まれる人生の歓びや哀しみを共にする相手が石川であり司馬であるという未来は、きっと、ずっと、続いていく。時折、衝突したり行き違ったりすることはあるだろうが、所詮は表面的な不和でしかなく、深いところできつく結び合わさった運命の糸はより強く絡まり、最早、ほどけないのだ。
繋いでいる指の温かさを確かな糧として、二人は今一度、目を合わせ、微笑み合った。
1995214日の夜は、ゆったりと更けてゆく。

(2023/12/9)


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−最終話に対する言い訳−
あああ、長かった〜〜〜やっとやっとやっと、書き終わりました。
さて、全話通しての言い訳ですが、星野は担当三年目のこの年に初めて、バレンタインの義理チョコを持ってきています。まあ、原作放映日でみると
93年の214日は第5話と第6話の間で、バレンタインどころじゃなかったでしょう。担当になった初年と翌年は様子を見ていて三年目に入ってやっと、諸々、踏み込んだアプローチが可能になるかな?と考えました。
それにしても、司馬があんな動き方するとは―――シカシ、最初に降ってきていたのがこのイチャつきシーン(笑) 性格破壊じゃん!と感じられた皆様へは心よりお詫び致します。だってウチの二人って、こうにしかならないんですもん(言い訳だ)
この、幸福そうな一場面に引き摺られてか書きたい熱は元より高かったものの、話としての構成が全く思い浮かべられず、これは暫く放置するしかないでしょ……と思っていたんです。けれども、皆様からいただいた諸々の考察を並べているうちに"連作方式"を思い付きまして、何とかカタチにすることが叶いました。井上★律子様篠原祐理様
Katsumiなつき様美沙子様柳原紫苑様には大変助けられました。誠に、ありがとうございましたっ!!!
ところでこの最終話、書いてみたらこれだけで前・後編の長さだった(!)という辺り、どこまで計画性無いんだか<殴
そしてタイトルは、
THE SPELLBOUND の某アニメW期タイアップ曲からいただきました。