恋愛と友情の差というのは、主として相手に対する独占欲(独占意識)と性欲にあります。どんなに親しくていつも手を握って歩いているような相手でも性欲がなければ、恋愛よりは友情に近いでしょう。相手に対する性欲は小さい子供の場合は、性欲自体がまだ自分でよく分かっていないため、お兄さん・お姉さんたちのしているのを見てたぶんに想像で補っている部分が多いですし、また実際に相手に対して性欲を抱いても、それをどう解消すればよいのかがよく分かっていません。そこでキスしたりするくらいで結構満足してしまいます。
思春期から青年期の場合、恋愛はそれがそのまま結婚に直結しやすいので、恋愛の対象として結婚するのにふさわしい相手を選ぼうとする傾向が出てきます。中年期から壮年期に掛けてはお互いに独身であったとしても無理して結婚しなくてもいいという気持ちがあるので相手と仲良く過ごせるかどうかが大きなポイントになります。老年期になると一緒にいて心地よい相手を選ぼうとします。
一般に恋愛は男性と女性の間で発生しやすいですが、男性同士・女性同士で恋愛をすることもあります。小学校・中学校の性教育では一般に男女間の性交についてしか触れませんが、男性同士・女性同士で恋愛した場合は、男性同士・女性同士で性交する場合もあります。
また女性の中に多く、性交の快感なんて無いといい、それが普通と思っている人もありますが、それは要するに相手の男性が下手すぎるか、男性側の快感だけを考えた自分勝手な性交をしているだけのことです。
恋愛をしている同士・既に結婚している同士といえども、性交をする際には毎回、ちゃんとお互いの同意を得てやるのがマナーです。特に男性は女性からちゃんと同意をもらってから始めないと、いけません。女性側は相手がたとえ恋人や夫であっても、したくなかったらちゃんと「嫌だ」と言うようにしましょう。何もいわなければ男性側は同意してくれたものと勝手に解釈してしまうことがあり、あとで「無理矢理された」「ちゃんと同意の上でした」と言ってもめたりすることにもなります。
女性が嫌がっているのに無理矢理性交してしまう行為は「強姦(ごうかん,レイプ)」といい、犯罪になり、裁判に掛けられると2年以上の懲役に処せられます。こういう罪がもうけられているのは概して女性のほうが腕力が弱いので、男性が強引に仕掛けてきた場合抵抗しきれないからです。逆に女性が無理矢理男性と性交してしまった場合は、法律の上では「強制猥褻(きょうせいわいせつ)罪」になり6ヶ月以上の懲役となっています。
ひじょうに不公平なのですがこれは女性に腕力で抑え込まれて性交されてしまう男性がいることを、法律を作った人たちが想定していなかったためで、世間的にはこれも立派なレイプです。男性が男性をレイプした場合、女性が女性をレイプした場合も、やはり強制猥褻罪にしかなりません。刑法の強姦罪は男性が女性をレイプした時にだけ成立するのです。
なお刑法では13歳未満の相手と性交した場合は、相手がたとえ同意していたとしても、強姦罪・強制猥褻罪が成立してしまいます。これは13歳未満の人は「同意」の意味が分かっていないと考えているからです。ですから、小学生のうちに恋愛をして相手が好きで好きでたまらない場合も、性交をするのは13歳までは我慢しましょう。実際、13歳未満で万一、妊娠してしまった場合、女性側の身体的な負荷が大きすぎるのです。
なお、強姦罪・強制猥褻罪は「親告罪」といって、被害にあった人が届けない限り処罰されません。これは強姦された女性が捜査や裁判の過程で当時の状況を詳しく聞かれることにより更に心の傷を負う場合があり、心の弱い女性の場合はむしろ放置してもらったほうがまだマシであるということもあるからです。むろん女性側が怒っているような場合はそういうことは気にせず訴えてくるでしょう。
なお親告罪が適用されない場合として、ふたり以上でひとりの相手を強姦あるいは強制猥褻した場合があります。これは一般には「輪姦(りんかん)」といわれ、悪質であるとして被害者側が告訴しなくても罪に問うことになっています。輪姦に対する刑罰は厳しい国も多く、国によっては輪姦即死刑という国もあります。