草模様(白)

遊び12「さあ、ご一緒に。」

 ひとつの群れの鳥たちを観察すると、飛んだり、餌を探したり、食べたり、水浴びをしたり、羽づくろいをしたり、鳴き叫んだりという行動を、それぞれが示し合わせたように一斉に行うことが少なくありません。

 人間と暮らすインコの行動をよく観察すると、飼い主の生活に同期して行動することを見つけることがあります。人間が食事をしているときにケージの中で餌をついばんでいたり、シャワーや流しの水の音が聞こえてくると水浴び行動をおこなったり…。

 飼い主と飼い鳥が生活行動をともにするのは、双方の精神面によい影響があります。一つ釜の飯、一つ屋根の下、などという表現がありますが、デートや宴会などの例でもわかるように人間同士においても同時に食事を摂るという事が相互理解の第一歩となっているのはおもしろいことです。

 食うか食われるかという自然界では相手が何を食べる生き物かという情報は、即自分の安全と直結します。またインコは求愛の手段として自分が食べた餌を吐き戻して与えたり、巣の中の連れ合いや雛にせっせと食料を調達したりと、食べものを通して仲間と交流を深める行動がみられます。仲良くなる為に鳥の餌を食べる真似をしたり、人間と鳥の双方に健康的な食べ物をおすそ分けしたりすることは、ある意味で理にかなったテクニックです。(双方間接キスにならないよう注意が必要です。また、気まぐれにおすそ分けをすると、今度はもらえない時に欲求不満のもとになるという意見もあります。)

 常にケージの真横で生活する必要はありません。鳥は視覚が発達しているので、かなり離れたところでも充分あなたの生活行動を観察できるでしょう。起きて、食事をして、おしゃべりをしたり、身支度をしたり…。あなたの生活を観察しながら、インコも自分の生活パターンを築き上げていきます。ここで暴力的な言動や習慣を身につけさせないようにすることも大切です。

 共同生活を楽しみながらも、あくまで人間と鳥は違う面があるということを忘れないようにしましょう。人間の食べ物のなかには鳥の健康を害するものが少なくありません。また、鳥が人間の食卓を行き交うことは衛生上の問題があります。人間が浴びるのに気持ちよい温度のお湯は、大事な鳥の羽根の脂成分を流し落して逆にインコの体温を奪う結果になってしまいます。一緒に寝たために、骨折させたり、圧死させたりという事故も実は少なくありません.。
遊び11
「どこ行ったのー。」
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