エステルランド王宮奇憚

 エステルランドにまつわる、様々な奇憚がこのカテゴリに分類されている。 ヘルマン一世を中心とし、彼の家族の事。そして、エリックに関する事が用意されている。 主にフォーゲルヴァイデ家の名前が良く挙がり、ここで話題に上らない人物は、カールのみである。

エステルランド王宮奇憚 GM向け:P271 〜 P273
番号 因果律名
001 竹馬の友 P60
076 鏡の中の人形 P210
078 分かたれた半身 P214
083 夜の騎士 P224
086 託された生命 P230

竹馬の友  ▼鏡の中の人形  ▼分かたれた半身  ▼夜の騎士  ▼託された生命


竹馬の友

祝福
 あなたのアルカナに関係なく、コロナのシーン効果を得る事ができる。 すなわち、シーンタロットがコロナの場合、そのシーンに一回だけ、 判定を振りなおす事ができるのである。 無論、あなたがコロナのアルカナを持っている場合にもシーン効果を得られるので、
 あなたのコロナの枚数 + 1回
振りなおしが出来る。

呪い
 シーンタロットがコロナの間、あなたの判定で失敗した物は、 全てファンブルとなる。

備考
 あなたは、エステルランド王国の第一王子である、アンセル・フォーゲルヴァイデと無二の親友である。 幼い頃から共に遊び、良く喧嘩もした。もし、彼が病弱でなければ、今の戦乱は起こり得なかったと断言できる。 少なくとも、あなたには。

 自分自身がつらいときには、必ずアンセル王子の顔を思い浮かべた。才能があるにも関わらず、 病弱ゆえにその才能を振るう機会も無く、この国の現状を売れいている彼に比べれば、 自分の置かれている状況などたいした事は無い。そう言い聞かせて来た。おそらく、これからも。

 なお、アンセルのデータに関しては LoG P.61 下段RoG 2 P.128を参照。

Land of the Guilty P.60,61


竹馬の友  ■鏡の中の人形  ▼分かたれた半身  ▼夜の騎士  ▼託された生命


鏡の中の人形

祝福
 視界内の対象一人が行う判定に、ダイスを+1させる事ができる。 ただし、その行動があなたの主人に対して有益になる、あるいは、 あなたの主人の意思に沿うものでなければならない。

 なお、この祝福は1アクトに3回しか使用できない。 また、制限さえ守っていれば、重複させる事が可能である。

呪い
 主人の意思に明らかに反する行動や、利益にならない行動を取ろうとした場合、 ダイス−1の修正がかかる。

 その行動が主人の意思に反するかどうかを判断するのはGMである。

備考
 あなたは、普段は鏡の姿をしているクレアータである。 現在、主人はマルガレーテ・フォーゲルヴァイデ。 彼女が、あなたを鏡の牢獄から外へ出してくれるのだ。 だから、あなたは王妃の命令を忠実にこなしている。 彼女だけが、あなたが自身の存在意義を確認させてくれるのだ。

 また、あなたの体にはいくつかの制限がある。

  1. 王妃の命令に背く事が出来ない
  2. 鏡からは3ヶ月しか出る事が出来ない

 もし、外に出て三ヶ月目を迎えた場合、鏡に強制的に戻らされてしまい、 外で活動した事に関する記憶を失ってしまう。

 当然だが、あなたはクレアータでなければならない。 また、あなたにはすでに“シュテルケ”という呼び名がついてしまっている。

Land of the Guilty P.210,211


竹馬の友  ▲鏡の中の人形  ■分かたれた半身  ▼夜の騎士  ▼託された生命


分かたれた半身

祝福
 ≪神の恩恵≫を取得している。

呪い
 “月の指輪”を所持しており、これを捨てる事が出来ない。 例えこの指輪を投げ捨てたとしても、手元に戻ってくる。

備考
 あなたは、王女ヒルデガルド・フォーゲルヴァイデの双子の兄弟である。 が、あなた自身はこれに気がついていない。せいぜい「もう一人の自分がどこかにいる」 程度である。

 あなたは、つい最近育ての親と、家族全員を失っている。 養父であったローゼンブルク伯が倒れた頃、暗殺者が侵入したのだ。 長兄のおかげで逃げ出す事には成功したが、その長兄も暗殺者と切り結んで死亡。

 結局生き残ったのはあなただけである。

 何故このようなことになったのか? その真実へは“月の指輪”が導いてくれるだろう。
 当然だが、ヒルデガルドと同年齢でなければならない。 また、あなたは聖痕のうち、最低でもどれか一つを目に宿していなければならない。

Land of the Guilty P.214,215


竹馬の友  ▲鏡の中の人形  ▲分かたれた半身  ■夜の騎士  ▼託された生命


夜の騎士

祝福
 ルナの特技一つを習得できる。ただし、「条件:」に「過去」「現在」「未来」 となっている物は習得する事が出来ない。

 LV型特技を習得した場合は1LVとなり、経験点を消費してこれを成長させる事が可能である。

呪い
 祝福により習得した特技には「代償:D3」が追加される。 元々代償に「D」がある場合、加算する事。

備考
 あなたは、“スローハンド”エリックの側近である。 いや、エーリッヒ・フォーゲルヴァイデに仕える忠実な部下である。

 −西方暦1040年−

 ハイデルランド併合戦争により、あなたの家系、 ザスバッハ伯家は、ヘルラント一世に忠誠を尽くし、そして、あなたを除いて全員が死亡した。 エーリッヒ王子を守るために。裏切りが裏切りを呼ぶ状況においては、 もはや信じられる者は一族の者しか無かったのだ。だから、あなただけが生かされたのだ。 秘密を知る者は極力減らさなくてはならない。

 王子の傷が癒え、意識を取り戻したときあなたは全てを語った。 ヘルラント一世の敗北。ヴィンス公国の裏切り。エステルランド王国が消えた事。 王子はあなたの話を一通り聞いた後、「俺のために死ねるか?」と聞いてきた。

 断る事は出来なかった。 現在のブルーダーシャフトが形成された瞬間である。 以来、あなたは“スローハンド”エリックの懐刀として生きてきた。

 エリックとの因縁を持った方がそれらしいだろう。

Land of the Guilty P.224,225


竹馬の友  ▲鏡の中の人形  ▲分かたれた半身  ▲夜の騎士  ■託された生命


託された生命

祝福
 <魔術>によるあらゆる判定に、ダイス+1の修正を受ける。

呪い
 ヘルマン一世の狂った実験により死亡した少女の亡霊が、守護霊のようにつき添っている。 存在そのものはあなたには認識できないが、まれに接触できる人物がいる。

備考
 ヘルマン一世の不死へのあこがれ。この夢物語の為に多くの命が散っていった。 あなたは、このヘルマン一世の狂った実験に付き合わされた人物である。

 天慧院出身で、ヘルマン一世に召喚を受けたときは感動もした。 だが、ヘルマン一世により命ぜられた内容は、人の道を大きく踏み外していた。 LoG P.230 には、その実験に使用された幼女の独り言が記されている。 この幼女は、あなたが何とか逃がそうと試みたが、結局死なせてしまった幼女である。

 最終的に、あなたはその幼女の心臓から、秘薬であるエリクサーを完成させた。 そして、王の前から逃げた。託された生命である、エリクサーと共に。

 天慧院出身なので、アクシスである事が望ましい。 なお、エリクサーの効果は不明である。

Land of the Guilty P.230,231