シーン8:フルキフェル(逆位置)

GM
エミリエル。現在、ズィーベン・クロイツェシュタットね。
エミリエル
入っていいのかな?
GM
どんぞ。まぁ、見事な焼け野原。
エミリエル
あれ? 宿は?
GM
この辺には無いっぽい。でまぁ、同じように迷ったんだろう。一人の人物がぽつんと。
エミリエル
どんな感じの人?
GM
黒髪の長髪。肌は黄色人種。で、マント。年齢不詳。で、向こうもこちらに気がついたらしく、近寄ってきます。
エミリエル
「…どうも」
「???」
「どうも」
エミリエル&???
「この町には…」
「この辺りには…」
「???」
「…同じくちですか(笑) さてはて困りましたな。この辺りには宿は無いようですが…」
エミリエル
「できれば宿に泊まりたいのですが」
「???」
「歩いていくと少々かかりますが… どうでしょう、私をその馬車に乗せてもらえませんか?」
エミリエル
… 馬車?
GM
シュネー号。
エミリエル
…そう言えばあったなぁ。
「乗れるんなら、ですけど」
「???」
「歩いていくよりは、よっぽど早いですからね。宜しいでしょうか?」
エミリエル
「ええ」
「???」
「すいません。で、どちらへ向かわれるのでしょうか?」
エミリエル
「とりあえず、村のありそうな方向へ」
「???」
「私の知っている方向でよければ、案内いたしますが?」
エミリエル
「それじゃ、お願いします」
「???」
「こちらですよ。 …ところで、いい服ですね。それに、随分といい馬車だ」
エミリエル
「えぇ。友人から借りているんです」
「???」
「ほぅ。その友人のお方のお名前は? さぞかし名のある方でしょうな」
エミリエル
「いえ。お金だけは持っている人でして」
「???」
「そうですか。ところで貴女、お名前は?」
エミリエル
ち… さらりと嘘をつけないか。
「エミリエル・ローゼンクロイツと申しますが」
「???」
「私は… そうですな… “アウル*1”とでも名乗っておきましょうか」
エミリエル
「ところで、その村は遠いのでしょうか?」
「アウル」
「いえ。すぐそこですよ。エルフ・クロイツェシュタットとか言う所です… ほら見えてきた。 すみませんね。私はそこの宿に泊まっていますから、何か面白そうな話がありましたら、ぜひ声をかけてください。 こう見えても魔法には詳しいですから」
エミリエル
「魔法? というとどんな物でしょうか?」
「アウル」
「その辺りは知らないほうが宜しいですよ。それでは」
手を振って去っていく。
エミリエル
さて… こっちも宿にでも泊まろうかな。
ただし、人物の内側に背景は入りません。人が背景を生み出す事があっても、背景が人を生み出す事はありません(続く)
*1アウル
 アイン・ソフ・アウル
 単なる茶目っ気です。ブレカナの魔神の名前や神話系で、 アインとか、アイン・ソフとか、アイン・ソフ・アウルが出てこないでほしい…  と言う期待を込めてます。

 個人的にはこれ以上誤解の元を出さないで欲しい。あらゆる方面において。
***編集後記
 エミリエルに声をかけたアウルは、アイン先生本人。 本来は、彼を誘い水にしてエミリエルを闇に導こうとした。 さらにもっと本来は、この廃墟でエミリエルと、 1〜11のクロイツェシュタットとの関係を説明するつもりだった。

 シナリオ的に収拾がつかなくなったので止め。おまけに時間切れ…