シーン16:エフェクトス(正位置)

GM
では、ややあって。鹿二頭を囲んでお食事です。少年がナイフを使って鹿をさばいていきます。 妹に渡す分にはちゃんと小さくしてあげてますね。火であぶったりもするらしいです。
「ガキの頃人間の町で暮らしてたからさ。生って言うのはちょっとな」
ファング
「しかし、手馴れた物だな」
「ガイシュ」
「そりゃな。8年も俺らはこうやってるからな」
ファング
「ところでギルザ、一つ聞きたいんだが。さっき言っていた“真の敵”とはなんだ?」
「ギルザ」
「知れた事だ。あの騎士団を倒すまでは、俺は死ねん」
ファング
「もしかしてこの近くに居るのか?」
「ギルザ」
「解らん。が、村の近くに居を構えているはずだ」
ファング
「それでは、あの子達では歯がたたんぞ…」
「ギルザ」
「そうだな。この命が燃え尽きる時には、この俺の牙が奴に突き立っている事だろう。  …奴の顔は忘れん。名前は知らんがあのやせ男…っ」
ファング
「奴の事は俺も忘れられん。一太刀も浴びせられなかったのだからな」
「ギルザ」
「…今すぐにでも狩りに行くか?」
ファング
「…悪くない」
「ギルザ」
「そうか… だがすまん。俺は今ここを離れる訳にはいかん。順序がある。 恨みはあるが、俺は森を守る戦士だ。今はあの子らに寄り添っておかなければならない」
ファング
「ならばギルザ。お前はあの子たちを守ってやれ。先はわからんが、騎士団は俺が何とかしよう」
「ギルザ」
「…一人でか」
ファング
「本来なら、俺の命は14年前に散っている。ここであの騎士団を滅ぼす為に使えるのならば本望だ。 そのために14年間、生き恥を晒しながら鍛えてきた」
「ギルザ」
「その心、覚えておこう。だが… 奴らは狡猾だ。油断をするな」
ファング
という所で、ギルザはその騎士団の場所は知ってますか?
GM
そんな騎士団が人知れず駐留できる訳は無いんで、村で聞けばわかるんじゃないかな?
ファング
「…ちょっと情報収集に行ってくる」
「ギルザ」
「森に駐留してるとは限るまい。せいぜい馬で半日といった所だろう。 もしかすると、もうこちらに攻め入って来てるかもしれないがな」
ファング
「ならばギルザ。もう一つ聞いておきたいんだが、奴らが攻め入ってきた場合、 子供たちが隠れる場所はあるのか?」
「ギルザ」
「いや… だからこの森を戦場にはできん。いざとなったら先に打って出るしかない」
ニキータ
それ聞いててもいいですか?
GM
<知覚>して欲しいですねぇ。
ニキータ
それじゃ≪ネコミミ≫(コロコロ)成功です。てくてくっと歩いていって
「それなら… ミーシュちゃんとガイシュちゃんをねこの森じゃない安全な所に逃がすの」
「ギルザ」
「ガイシュは森を離れんぞ」
ニキータ
「でもね、このままだとお母さんも安心できないと思うの」
ファング
「二人を会わせてみるというのはどうだ?」
「ギルザ」
「あの子らは自分たちに親は居ないと思いつづけて、この8年間を過ごしてきた…」
ファング
「ガイシュの反応を見る限り、心のどこかに引っかかって入るようだが?  一度あわせて話をしてすっきりさせてやるべきではないか?」
「ギルザ」
「同族よ。それは誰のためだ…?」
ファング
「ガイシュが誇り高く生きていく為だ。森を守って生きるか、それとも違う道を進むか。 いずれにせよいつかは通らなければならない道だろう」
「ギルザ」
「…確かにな。一度あわせてやるべきか」
The New Mythology Suite : Symphony X :     邦題だと「新・神話組曲」ってなってるはずだな! 前2つのレクイエムの一部が使われたメタルだぜ! エドガー・ケイシーが霊視したアトランティスの物語をアレンジした代物だ! ブレカナの世界にも簡単に使用できるはずだぜ! 発明王ダッハと絡めろ! デクストラだぜ!
***編集後記
 このシーン、17分もあったって信じる人いる?  2/3を削りました。本当はミントとギルザの会話や、 リィナ、ガイシュもこの会話に参加していましたが、省きました。

 省いたと言っても、誰かの台詞に纏めてある訳ではなく、発言そのものを削ってあります。 それだけ削っても一つのシーンとしてまとまって見えるのは、 それだけその発言がこのシーンと関係なかったことの証明でもありますが…

 全文を読んだ場合、殆どの人が3つのシーンに分けるべきだったかな、と思うはずですわ。

 つーわけでシーンの概念。先に断りを入れておきますが、僕自身、 リプレイを書きつづけることで成長してきた人間ですから、リプレイを基準とした概念になります。 ですが、ある程度は正しいと思いますのでお付き合いを。

 シーンとは場所であるか否か、と言う問いに対して、僕自身は Yes 30 No 70 と答えたいと思います。 シーンとは場所である以前に会話の内容でもある、と考える訳です。

 例えば、一つの喫茶店のなかで2組のカップル、しかも知り合い同士が偶然出くわすとしましょう。 この出くわす所は一つのシーンで正しいと思います。が、それぞれのカップルが織成す会話の内容は、 一つのシーンでやるよりも、二つのシーンでやった方が正しいはずです。

 場所を基準とした考え方の場合、喫茶店のシーンではなく、Aというカップルが座ってる座席のシーン、 と考えられる人はシーンをうまく区切れる人だと思います。逆に、喫茶店のシーンとしか考えられない人は、 シナリオの暴走を予防しにくい人ではないかと思います。

 PLも同様で、そのシーンにおける会話の主題と自分の目的などを上手く見分けられる人は、 GMとしても重宝すると思うので、気が向いたら考えておくようにすると良いと思いますです。

 ただ、あくまでも状況を把握しやすくする為のテクの一つに過ぎないので、 「だからこう有るべきだ!」と言うのは単なる厨房ってことも釘をさしておく次第です。

 …こんな事ばっかり書いてっから、セッション運営・運用ノウハウに分類されたのかもなぁ… とほほ。。。 まぁお役に立ててればそれで良いでつ。