シーン8:フィニス(逆位置)

GM
ニキータさんのシーンです。あなたの場合、まずフラウシュさんの小屋に通されます。 で、あなたが小屋に入る前に、気の弱そうな村人はこう言います
「あのな、今この村で起こってることは、お前さんは怒るかも知れないけど、 ちゃんと女の話を聞いてから怒ってくれるかな…」
ニキータ
「うん。解りました」
小屋に入ります。
「フラウシュ」
「…ニキータ? 生きてたね。良かった」
彼女は、長めの足かせで繋がれた状態で小屋の中にいます。 牢屋というには甘いんですが… 元はただの木製の家なので。
ニキータ
「お姉ちゃんどうしたのそれ?」
「フラウシュ」
「私は魔女だからね…」
ニキータ
「ふぅーん… やっぱりそう言う風になっちゃうんだ…」
「フラウシュ」
「ま、光だの闇だのぽんぽん出してりゃ、そりゃ普通の人間は怖いさ。 極力使わないようにはしてたんだけど、あたしはともかく子供たちがさぁ…

 光の鞠をおもちゃにしてたんじゃ、そりゃ言い訳はできないよ」
ニキータ
「そっかぁ… で〜、あたしがどうのこうのって、お仕事?」
「フラウシュ」
「あぁ、頼みたい事があるんだ。村の連中は村の連中で、あんたに魔物を何とかしてくれって依頼を頼むからさ、 金はそっちから貰ってくれよ。それでな、私の子供がさ…

 ガイシュとミーシュっていう、狼の子供とエルフの子供が居るんだけどさ、二人とも小さい頃に森に追放されちまってさ」
ニキータ
「うぅ… ひどいよお…」
「フラウシュ」
「仕方ないさ。魔女の子で、生まれながらの人外だからね。あんただって色々つらい思いはしてきただろう?  でさ、あんたに嫌な事をする奴らってのは、本当はびびってるだけだってのも、もう解ってるだろ?
 …そう言うことさ。しょうがなかった」
ニキータ
「なるほどぉ… それで、その子供たちを助けてくればいいんだね?」
「フラウシュ」
「いや、どこかに逃がしてやって欲しいんだ」
ニキータ
「逃がせばいいの?」
「フラウシュ」
「多分あの子達はあたしの事を怨んでるし、この村の人間の事も怨んでる。 魔物ってそんなに間違ってないかもしれない」
ニキータ
「でもそんなのって酷いよ」
「フラウシュ」
「例えばさ、あの子達が森の狼たちを全て引き連れて村を襲ったら、あんたはどっちを叱る?」
ニキータ
「うぅ… どっちも叱っちゃいけないけど、どっちも叱らないといけない気がするな」
「フラウシュ」
「だから、そう言う嫌な事になる前に、子供たちに森を捨てて逃げてもらいたいんだ」
ニキータ
「うん… 解った。そうだよね、悪いことしたら自分にかえって来るんだもんね」
「フラウシュ」
「… あんた、変わらないねぇ。どこをどう流れたら変わらないでいられるのかねぇ。
 それとも、変わらないで居られるぐらい強くなったのかな?」
ニキータ
「わかんないよ。ははっ。ところでその子達の特徴とかって解る?」
「フラウシュ」
「8年も前だからね… そうだ。二人とも妙な模様のあざがあったよ」
KT:監督/阪本順治:    昭和48年に日本で起きた韓国・金大中大統領の拉致事件を描いたサスペンスだな! 陰謀劇が繰り広げられるぜ! 物語の構成はこう言うもので有るべきだよな! くそ! 愛だの平和だのは偽善くさいぜ! やっぱこうでなきゃな!
***編集後記
 PLに伝える為にGMは聖痕と言う単語を使ってましたが、 執筆者がこの単語嫌いなので削除してみました。

 相変わらず、聖痕と言う単語を用いた上で生活観を出す方法を模索中であります。 繰り返しを非常に嫌う性格なんですよね。大きな枠組みとしてのパターンは必須ですけれども、 細かい部分での繰り返しは大嫌いなんですよ。

 例えば台詞。
 ファングのPLである Y's 君ですが、このシナリオの[対決]シーンと「レッドバロン後編」での [対決]前の台詞微妙に似てますよね。キャラ違うのに。性格が似てるからと言われればそれまでなんですが。

 他は、音楽で例えるならコード進行やベースパターン、メロディーパターンの繰り返し。 同じパターンが8小節続いたり、循環コードばっかりって言うのは正直かなり嫌いだったりしますです。 歌詞でもそうですな。あまり繰り返して同じ単語を使わない。

 細かい部分でのパターン化を見るとどうしても「手抜き」「稚拙」「陳腐」と捕らえてしまうんですよね。 人間、誰しもクセはあって当然なんですが、クセだらけの人間って… どうよ?

 それと同じですわ。