刻印
∵天の火∵
Orden
(C)
弐
〇
〇
壱
年
▼
G
R
T
▲
無
断
転
載
禁
止
シナリオプロット
オルデンガルトの塚へと、PCを導き、ボリヴァドゥスと合い見えさせるシナリオ。
いかにPCを彼の塚へと導いていくかがポイント。今回は、
小競り合いの敗戦の将に賞金をつけると言う形で行ってみた。慣れたPLだと、
この敗戦の将こそが[殺戮者]だと勘違いしてしまうだろうが、それも転を生かすための伏線でしかない。
なお、このシナリオ自体は魔神の強さを示す為なので、魔神ボリヴァドゥスが死亡する事は無い。
では、シナリオの一部をかいつまみながら、このアクトの仕掛けを紹介していく事とする。
起
オープニング。初めの方でも書いてあるが、これはPCをオルデンガルドの塚へと導く為の誘い水でしかない。
敵将が3人居たのは、最後尾の1人を逃がす為のおとり。ルール的にエンゲージしていなければ、戦闘から脱出する事は容易い。
だが、一度エンゲージしてしまうと、そのエンゲージから逃げ出す事は非常に困難となり、必然とアルカナも限定されてしまう。
よって、最後尾の1人は初めからエンゲージさせていなかったし、残りの二人はさせまいと妨害を続ける。
承
オルデンガルトの塚へと足を踏み入れ、深い霧の中をさまようPC。道を消した理由は、
恐怖感の植付けの為と、絶対戻れないと言う事を示す為の物。∵神移∵で逃げられる可能性が高いので、
GMは注意。以下仕掛け。
- ミイラ
-
逃げ出したアクシスの物。アクシスは、ここでボリヴァドゥスの力を借りる為に足を踏み入れたが、
周囲の霧が普通の物ではない事に気が付いた為に、霊体と肉体を切り離した。肉体を魔法陣の中に置き去りにすることで、
霊体の帰れる場所を作ったのだ。無論、このミイラのある場所からは、歩いて村まで帰る事ができる。魔術の判定に成功すれば、
ここから先が異界である事を知ることができた。
ちなみに、穴である。ここでこいつの首を持って帰れば、その時点でシナリオは終わってしまうからだ。
アクシスの魔法陣の地点が既に手遅れである事にしても良いだろう。
- 串刺しの死体
-
この時死体となっている者達は、その光景を目にしたPCが因縁を持っている人物の顔をしている。
過去、現在、未来、忘却は問わない。とにかくキャラシートの因縁に書かれている人物の顔だ。
そして、彼らは口々に「PCの所為でこうなった」と囁く。「だから、お前の健康な部分をよこせ… 失った部分を返せ」と。
これが、単なる幻影である事は<元力>を除く魔法の判定で理解できる。PCへの恐怖と、
[悪徳]の鎖を与える為の物。
- ルシの死因
-
元々、オルデンガルトの塚は聖なる地域である。それにボリヴァドゥスが住み着いた事で、
聖なる力は、呪いの力へと変化した。そのため、
[聖痕者]や[殺戮者]
聖痕を持たない者或いは、
ボリヴァドゥスの加護を受けていない者は、その闇の鎖に耐える事が出来ない。
長居をしすぎたルシは麻薬の禁断症状をそのまま現実の物としてしまったのである。
同様の理由で、逃げ出したアクシスもこの異空間の中では長生きは出来ない。
蜘蛛の足はただのシュミ。
転
ボリヴァドゥスの町へとたどり着くPC。オークとフォールン・ウルフェンの日常を描いているシーン。
このアクトでは、オルデンガルトの塚に展開された町ではなく、塚と重なって存在する異空間… あるいは、
「道」が塚と町を結んでいると言う解釈をしている。
なお、ここではオークとフォールン・ウルフェン以外の種族は滅多に存在しない。理由は、
ここがボリヴァドゥスの治める町だからである。
- 空間に走った亀裂
-
アクシスの所持していた巨大な剣は、尊厳無き死のレプリカである。
これはもし、PCが魔法や魔器を使用できるアルカナを持っていない時の為の保険である。
元々、魔法の判定などでクリティカルしたのであれば、空間はある程度裂ける。
どの程度裂けるのかは、シナリオの進行状況による。また、奇跡によっても空間は裂く事ができる。
∵大破壊∵、∵絶対命中∵、∵天の火∵が妥当な線だろう。
- 住人
-
ここの住人は基本的にPCを敵対視したりはしない。むしろ、多少ひねくれてはいるが、親切だ。
揉め事を起こしたところで、圧倒的な数を誇るオーク達の方が有利なのは当然だが、
彼らはここに住んでいるのだ。家を壊されるのは困る。
それに、ここに来れると言うだけで、PC達が[聖痕者]である事もすぐに解る。
弱い物いじめが楽しいのであって、死ぬような思いをしてまでハイ・オークになる必要も無い。
ハイ・オークも、オークとは異なる理由だが親切に接してくれる。自分達の仲間になるかもしれない貴重な人間を、
むざむざ殺して出口を塞ぐような真似はしない。折角向こうからやってきた、新しい隠れ蓑の卵なのだから。
- オークたちとの戦闘
-
オークのトループが8。ハイ・オークが2。フォールン・ウルフェンが1。
始めはオークのトループと、フォールン・ウルフェンを相手にする。PCの数にあわせて調節すると良い。
ただし、一度に戦闘するのはPCと同じ数の敵である。無論トループは一塊で1人の扱い。終わりに行くにしたがって、
強力になっていく。[殺戮者]はハイ・オークの二人だが、この闘技場についた時点で[宴]が起こる。絶望的な闇の所為だ。
また、このメンバーの中で本当に強力なのはフォールン・ウルフェンである。GMは奇跡無しでも十分戦える事を、
PLに示す為の道具としてフォールン・ウルフェンを使うと良いだろう。
一人が倒れた時点で、PCに対して降伏勧告をする。PCが1人でも受け入れなければ戦闘を続行し、
倒れたPCに宣言ではなく特技でもって止めを刺すこと。降伏勧告を受け入れれば戦闘は終了。
聖痕は無論ハイ・オークを倒さない限り開放されない。PCの【DP】が−になっていたとしても、
それはハイ・オークまでたどり着けなかった弱いPCと、先を読めず【DP】を−にしたPLが悪い。
ボリヴァドゥスに跪く眷族にしてしまえ。
- 開放
-
勝ったにせよ、降伏したにせよ、PCはここの町から開放される。が、勝った場合は魔印を。
負けた場合はその強さに合わせて魔印か、単に開放が与えられる。ちなみに、この時魔印として授けられる物は、
尊厳無き死のレプリカである。勝った場合には褒美として授けられるので、常備化するかどうかはPCに委ねられるが、
負けた場合は眷族の証として渡されるので、無理やり常備化させ、因縁に「現在:主人:ボリヴァドゥス」を与える事。
結
エンディング。その場の流れ次第だし、単発なので仕掛けも何もなし。