地上最強の生命体。小さきザーグシュノー等小型の物を除き、全ての竜は固体名で呼ばれる。 様々な種類が存在し、往々にして北方より飛来する。すなわち、北狄である。 大半の者が、この事を見落としているが、竜は北狄の一部である。 ただし、オーク達と異なり、魔神に属している事はまず無い。

 また、闇の鎖に種族的に捕らわれていると言う事も無い。 「原始の竜」すなわち、使徒エルスの片割れの生き残りであり、それが故にどの生命とも似て非なる姿を持つ。

<危険度>

 あらゆる意味において危険である。竜は先にも述べたとおり、「原始の竜」の末裔である。 使徒エルスの末裔であり、それ自体が聖痕とも呼べる存在である。故に魔神に肉薄する力を持つ。 ことによると、魔神をしのぐほどの戦闘力を持つ。

 竜の危険度は、戦闘力もさることながら、その神秘性である。

 神話や伝説において英雄の条件と言えば、竜を倒す事が先ずあがる。その栄光を手にするため死に急ぐ者も多い。 死への誘い水と言う意味において、これほど危険である存在は無い。

 竜はその死後、危険度を増す事もある。

 竜の体自体が特別なのだ。瘴気を撒き散らす事もある。断末魔の叫びは大地を揺るがし、飛び散る血潮は草木を枯らすのだ。 ほかにも、竜の存在は災害をもたらし、気候を変化させる。問題なのは、この竜が長らくその場に居座っている場合である。

 竜が退治された、或いは移動した場合、そこの気候は激変する。栄えていた理由が突如として消滅する可能性もある。 例えばケルバーの氷のように。他にも、意外なところで気候のバランスが崩れる可能性はきわめて高い。 竜を殺す際には、後処理をよくよく考えた上で行動を起こすべきである。