物語のコピー

ある既存のストーリーをパクる事自体は決して悪い事では有りません。 しかし、全体をパクってはいけません。あぁ、ぶっちゃけ言ってやる。 元ネタ知ってたらおもんないんじゃホゲェ。

鉄則

  1. 暗記する
  2. ポイントをピックアップする
  3. 全体をパクらない

暗記する

面白い物語ならコレはすぐ可能だと思います。空でストーリーすべてを言えるようにとは言いませんが、 そのストーリーを知るもの同士で話題が盛り上げられる程度には覚えておくといいでしょう。 ただし、これは何の役にも立ちません。たんなる土壌です。あらすじが書ければベターです。

 ストーリーを覚えていれば人物も当然覚えている事かと思います。 何度も述べますが、ストーリーは人物と人物の関わり合いであり、 ストーリーを覚えていると言う事は人物を良く覚えていると言う事であり、 即座にif...が作れると言う事になります。この人物像はGMとしてのみではなく、 PLとしても様々な引き出しになります。

 人物を良く知ったのであれば次にする事は妄想にふけることです。 その人物と話す、自分がその世界でヒーローになる、その人物を殺す、 その人物を犯す、その人物に殺される…   これらの妄想によってシナリオを作成していく引き出しが増えます。 つまり、妄想力が逞しいほど、オリジナリティは強くなり、副産物的にパクリの要素が薄れると言うわけです。

 ちなみにエロい妄想推奨。具体的に出ると実にマーベラス。 鍛えたければ小説と絵を描いてうpしる。

ポイントのピックアップ

たいていの物語は起承転結の形式を取ります。 そして、物語の転がいかに面白いかでその質が決定されます。 また、起承転結それぞれのなかにもまた起承転結が存在します。

 さて、物語のポイントですが、ピックアップするべき点は「転」と、 それぞれの人物に対する「起」「結」の関係です。 TRPGにおいて「承」はさほど問題ではありません。ってゆーか、 ここをコントロールすると、GMが一人でストーリーをずっとしゃべっているのと同じになってしまうので実にさぶい。

 転のピックアップは箇条書きで構いません。「ライオンに襲わせる」「薬物を投入される」 「封印をといてしまう」などにとどめておく事で引き出しとして使えます。

 他にもこの演出がやりたい! なども良い引き出しになります。

全体をパクらない

元ネタを知らなくても面白くないからやめれ。

 他にも様々な弊害があり、特に「ストーリー通りPCが動かないとGMが困る」と言う事態が発生します。 この場合一番困るのはそんなシナリオを持ってきたGMであることは言うに及ばず。

 シナリオを組み立てる際には、今までコピーしてきた物語からピックアップしてきた起承転結のポイントを、 どのように組み立てていくかが重要です。レゴみたいなもんですね。 たくさんレゴブロックを持っていれば3倍のサイズのドナルドを作れるように、 今まで大切にしまいこんできた引き出しの数が物をいいます。

 また、全体の運営の際には、いままでどれだけ具体的なエロい妄想にふけっていたかで味が出てきます。 それだけ正しいアドリブが利くってこった。

あとがきかも

全体をコピーしようとする人は、傾向としてそのストーリー外を想像できない人が多いようです。 人物に対する掘り下げも、演出に関するあこがれも、起承転結の分析もせず、 ただその作品のファンだからというだけでストーリーに浸ってしまっているようです。

 別に構わないんですが、それをTRPGという予測不可能な場面にそのまま持ってくるのはどうよ。 遊ぶための努力は傍から見ていて面白くないとか言う眠たい意見もありますが、 おもんない遊びに強制的に付き合わされる身にもなれやヴォケ。 自分のGMはおもんないからおもろせぇっちゅーて何が悪いんじゃ。

 で、何でエロスよ。というと、引き出しは読んで来た作品の数と、 浸ってきた世界の数と質に影響されるからです。世界観に浸るという意味において妄想は実に有効です。 また、エロに浸ることで具体的にイメージしやすく、もっとエロをと求めるうちに浸る世界観の質も向上します。

 そして何より…



 エロのない香具師は生命としてのセンスがないから。



 具体的な妄想が難しかったらとりあえず引き出しを増やそう。

おまけ

オリジナリティについて

夢を壊すようですが、人が作品を残すようになって数千年。もはやオリジナルやオンリーワン、 ユニークなどというものは存在しえません。ですから、現代におけるオリジナリティとは 「オリジナルな要素」ではなく「引き出しの組み合わせ方」を意味します。

 例えばドラゴンアームズの黒い月ですが、これはガンパレードマーチが原典ではなく、 占星術にあらわれるもう一つの月「Lilith」であり、エヴァにも登場する要素です。 エヴァは黒い月によって表された鏡の中の現実を作品として描き、 ガンパレは黒い月からあふれる霊的な力が実体を持った様を描きました。 これらはオリジナリティと呼ぶにふさわしく、そして、 オリジナリティとは引き出しの組み合わせ方である事を同時に証明しています。

 あぁ、それともう一つ。パクリが出来ない人=引き出しのない人=オリジナリティ0。