ダンジョンとシナリオ

シナリオを作る作業というものは、ダンジョンを作る作業とよく似ています。 ここでは、シナリオを作成する祭にダンジョンのマップを利用するモデルを紹介したいと思います。

基本的なシナリオの構造

基本的なモデル図
凡例:
 ★=出口
 ●=イベント
 ■=スタート地点

 左図は基本的なモデル図です。実際には、■のスタート地点の前にそれぞれのPC専用の部屋があると考えてください。 ■はスタート地点というよりも合流地点ですね。●はイベントのある地点です。太い線はいつでも行き来が可能ですが、 細い線は特定のイベントをこなさないと侵入できない通路であると考えてください。

 ●のイベントの全て、あるいは任意の物をこなす事で、十字路の先に進むことが可能となるわけです。 ダンジョンであればスイッチを押す作業です。ブレカナであれば悪徳かもしれませんし、 PCが依頼をこなすために訪れなくてはいけない場所かもしれません。

 これは経験上ですが、ブレカナにおいて発生するシーンの殆どは、PC間の利害関係の解決や情報の整理、 あるいは情報交換で構成されます。ダンジョン上では、それぞれの部屋で行われているわけではなく、 通路を移動中に会話していると考ると解りやすいでしょう。GMサイドで用意するシーンはイベントのある部屋のみです。

 PCは■の部屋で合流し、十字路において行動方針を決定し、それぞれの通路を進むというわけです。 オープニングの段階で、それぞれのPCが「どの●へ進めばよいか」が把握できるように伝えるのが親切でしょう。 しかし、ここへ行け、とGMから言うのはマスタリングとしてはあまりよろしくありません。

SSSのモデル

SSSのモデル
対して、左図はSSSのモデルです。SSSはPCの方でルートを指定する事が無いためこの様な図になります。

「そんなこと無い。SSSにもイベントが有る!」

 えぇ、あります。表面的に。SSSで発生しているイベントは、大抵NPCによってその場所に導かれ、 そして起こるものです。ダンジョンのモデルに当てはめると、それらのイベントは、壁に書かれた絵であり、 壁画のあるダンジョン(てーかただの洞窟)を見ながら進み、最後に何故か立っている人をぬっ殺して外に出る…  というものになります。

 実はSSSに限らず、ブレカナにオフィシャルサイドから提供されているシナリオの殆どはこの構造を持ちます。 このシナリオ構造が「殺戮者殺戮ゲーム」となる大きな理由の一つです。