前夜は雨に加え夜中に強風が吹き荒れ、これはだめかなとあきらめかけていましたが、その雨が深夜に止み、強風が雲を吹き飛ばしてくれました。
観測場所は初日に候補にしていたアフ・アカプ。
モアイの横顔を見ながら準備を進めます。
12時40分過ぎに部分日食開始。
予想通りこの場所は穴場で人が少なかったのですが、モアイの裏側の岩場でTV局が日食と伝統的な踊りを組み合わせた映像の撮影を始めました。
おなじみピンホールによる部分日食。
皆既10分前でも雲は増えることなく、風上に大きな雲はありません。
望遠鏡にデジタルカメラを付けて撮影した動画。1分が1秒になるよう早回しでます。
薄雲がかかったまま皆既食が終了。
帰国後、Webや天文雑誌などでシャドウバンドが写っていたという報告が出てきました。
今回見ていた場所では第3接触時に薄雲がかかっていたので、撮影した写真を調べてみると、たしかにシャドウバンドと思われる影が写っていました。
画面の上から下、わずかに傾いた筋がシャドウバンドです。
影の方向は太陽の移動方向と垂直になっていること、よく見ると影は上から下まで1本ではなくとぎれとぎれになっていること、それらの傾きが微妙に異なることなどがわかります。
シャドウバンドの動画です。
ファイルサイズを小さくするため画面を縮小していますが、画面の左から右、ダイヤモンドの前を横切るように、細い影がゆらゆらと揺らぎながら移動しているのがわかると思います。
太陽は画面の右から左へ移動(実際は月が左から右へ移動)しているので、それとは逆方向。