帰国後、Webや天文雑誌などでシャドウバンドが写っていたという報告が出てきました。
シャドウバントとは太陽が隠れる直前と出てきた直後、太陽がダイヤモンドリングかそれより少し大目に出ているときに、細い筋のような影が見える現象で、よくプールの底でゆらゆら揺れて見える影にたとえられています。
シャドウバンドができる原因は地球大気の揺らぎやムラと考えられています。
通常は地面や白っぽい壁などの地表で見えるのですが、今回は太陽にかかった薄雲にシャドウバンドが半透明のスクリーンになり、裏側から見えたというものです。
今回見ていた場所では第3接触時に薄雲がかかっていたので、撮影した写真を調べてみると、たしかにシャドウバンドと思われる影が写っていました。
画面の上から下、わずかに傾いた筋がシャドウバンドです。
影の方向は太陽の移動方向と垂直になっていること、よく見ると影は上から下まで1本ではなくとぎれとぎれになっていること、それらの傾きが微妙に異なることなどがわかります。