西果ての地

2006年3月27日(月) カイロ-マルサ・マトルーフ-サルーム

girl


Go West
road1 エジプトの主要な観光地は、東部のナイル川沿いかシナイ半島に集中しています。
今回エジプト国内で皆既日食が見られるのは、エジプト北西の端、地中海沿岸でリビアとの国境にあるサルームという町付近しかありません。

宿泊場所はサルームの手前にあるマルサ・マトルーフという町。
まずマルサ・マトルーフまでバスで移動します。
大都市カイロの道路は広いのですが、車が多く渋滞しています。

エジプトの雨
rain 前日雲さえ見えなかったルクソールに比べ天気は悪くすっきりしません。 空は雲に覆われ、最初の休憩場所では小雨が降り出してきてしまいました。
店員さんが雨避けのパラソルを広げ始めます。
バスが走り出すとフロントガラスには雨つぶ。

砂漠通過
road2 カイロから北西へ向かう道から見える建物がだんだん少なくなり、色を失って砂漠地帯になりました。
砂丘があるような砂漠ではなく、岩と砂ばかりの広大な荒地というもの。
道路はきちんと整備されているのでバスの運行には問題ありません。

地中海性道路
road3 海岸近くまで来るとバスは向きを変え、西へ向かいます。
道は海岸沿いですが、海から多少距離があるのであまり見えません。
それまでの砂漠に比べると緑が増え、ラクダやヒツジを多く見かけるようになりました。

宿泊地一時停止
matrouh1 カイロから6時間以上かかってマルサ・マトルーフに到着。
地中海沿岸あるリゾート地で、カイロやルクソールとはかなり違う気候と町の雰囲気です。
希望者によるサルームの観測地の下見を、警備の関係でこの日に行なうことになったため、荷物を置いただけですぐにバスで再出発。

緑の沿岸道路
road4 マルサ・マトルーフからさらに西へ向かい、サルームまで地中海沿岸の道を走ります。
相変わらず道から海はたまにしか見えませんが、緑はさらに増えています。 ただ、それだけ乾燥地帯よりも雨が多いということであり、まだ雲に覆われたままの空を見ていると不安がよぎります。

国境の町
salloum マルサ・マトルーフから2時間以上かかって、エジプトの西の果て、サルームに到着。
小さな湾の中にある小さな町ですが。今回は一度に大量の日食観測者が入るため、かなり厳重な警備体制が敷かれていました。

沿岸はここまでほとんど平地ばかりでしたが、ここは高い丘に囲まれています。 観測地はその丘の上のリビア国境にある軍事施設の中。
沿岸の町を下に見ながらバスが登ります。

ぬかるみ観測地
preview 丘の上の観測地には軍人用テントの他に、観測者用に何張もの大きな休憩用テントが設営されていました。
テントはグループ別に割り当てが決まっていますが、観測場所はロープが張られている内側ならどこでもいいとのこと。 相当広いので場所は問題なさそうです。
リビアの国境側のロープの向こうには地雷が埋まっているそうで、越えるわけにはいきません。

通常の下見は日食と同時刻に行なって、太陽高度や障害物の確認を行ないます。 今回は時刻が違うのでそれはできず、そもそも太陽がほとんど見えません。 でも高度が約60度と高いので、まず心配はなさそう。
ここへ来るまでは小雨でしたが、到着する直前にかなり雨が降っていたようで、砂地の地面が水溜りだらけでした。 帰るときに1台のバスのタイヤがぬかるみにはまって動けなくなるというアクシデントも発生。
2日後の日食では砂ぼこりの心配は少し減りそうですが、望遠鏡の設置場所は気をつける必要がありそうです。


| エジプト皆既日食トップ | ← ルックルック ルクソール | 地中海リゾート → |