きのこの山は食べ盛り

1999年8月9日(月) カッパドキア

cappadocia


カッパドキアの奇岩
cappadocia-1 今回の旅行の最初のヤマ、奇岩地帯のカッパドキアへやってきました。
ここはかつて近くの火山から噴出された火山灰が堆積してできた凝灰岩に覆われ、 それが雨、風、川などで浸食され、このような奇妙な姿の岩ができました。
塔のような岩というと2月のオーストラリアのピナクルズを思い出しますが、 あれは高くても数メートル。こちらの岩は遥かに巨大で大きいものは数10メートルあり、 迫力が違います。
そびえ立つ岩山と波の様にうねる岩肌が延々と続く様子は、ずっと見ていても飽きません。

妖精の煙突
cappadocia-3 キノコのような姿の岩もあります。別名「妖精の煙突」。
これは柔らかい凝灰岩の上を硬い玄武岩が覆い、 柔らかい岩がより侵食されたためにこのような姿になったものです。

岩山の実利用
cappadocia-2 中には岩山の中をくりぬいて家や店などにしているところもあります。 凝灰岩は柔らかく、夏涼しく冬暖かい快適な空間が比較的簡単に掘れます。
ただし、現在は保存のために、新たに作ることは禁止されているそうです。

ギョレメ野外博物館
goreme ギョレメ野外博物館。他の岩山と変わり無いように見えますが、 重要なのはここ全体がキリスト教の活動の場として使われていたということ。 岩山の穴は教会やその付随施設になっています。
現在のトルコはほとんどがイスラム教ですが、過去にはこのような時代もあったわけで、ヨーロッパとの距離の近さが感じられました。

fresco 穴の中にはキリストを描いた壁画が残されています。
色は十分残っていますが、後に偶像崇拝を禁止するイスラム教により多くの人物の顔が削り取られているのが痛々しい。

カイマクルの地下都市
kaymakul-1 カッパドキアは地下にも特徴があり、凝灰岩を掘って作られた地下都市が存在しています。
カイマクルの地下都市は、規模が一番大きく、 最深部は地下40mまで掘られていて、通路の総延長は32kmにもなり、 これからもカッパドキアの凝灰岩の厚さを知ることができます。
たくさんの部屋が狭い通路で結ばれていて、 最も多いときには1万人が生活できたそうです。

kaymakuli-2 これだけの人が生活できるようになっているのは、 戦争の騒乱から逃れるために作られたからだとか。 台所、倉庫、教会などの部屋が迷路のようになっていて、 案内の矢印がなければ迷子になってしまいそう。
空気孔は、地上から直に内部が見えないように巧妙に作られていました。


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