1999年8月12日(木) シヴァス〜コンヤ
しかも行程の半分以上は行きに通った道を戻るだけ。
焼畑の風景や軍事工場など、日本では普通見られないような風景も見られたのですが、
日食の疲れが出たこともあり、多くの人が午前中は睡眠時間になっていました。
昼食後に、私達を乗せたバスも地元の絨毯屋へ寄りました。 もちろんここは日本人が大きなターゲット。 過去の購入者が送ってきた日本語の手紙が壁に貼られ、 信頼と実績をアピールしていました。
店といっても、いきなり商売を始めるのではありません。
トルコ絨毯についてのあれこれを、
説明役の人がまるでガイドさんのように説明していきます。
この説明は、もちろん日本語。
よどみ無く、途切れず、時にジョークを交えての名調子で、
絨毯には大して興味を持っていなかった私も
話に聞き入ってしまいました。
説明はまず、トルコ絨毯の特徴と優れた品質の解説から。
よい糸の材料について、縫い目の細かさの話、品質の見分け方、値段の決まり方など、
実際に糸を紡いだり織ったりするところを見せながらの説明です。
部屋を移り、今度は実際の絨毯を使って解説。
絨毯が次々と床に広げられ、その手触りを比べたり、
上に乗って感触を確かめます。
始めは安い物から、後でだんだんと高い物が出てくるため、
高いものはやはり品質が違う、ということが実感できます。
そんな具合で最後には床一面が絨毯で覆われてしまい、
高級絨毯がまるでゴザの様。
ただし、とても買えるよな値段ではない「お宝」級の絨毯は、
しっかりとディスプレイされて紹介されていました。
「これは商売ではなくトルコの文化の紹介デス」という言葉で始まった説明が、
最後には料金の支払方法が説明になり、
宅配便の宛先ラベルまで持ち出されてきました。
何万円もする高級絨毯の上に乗って感触を確かめると、
気分もなんとなく贅沢になったのでしょうか。
それまであまり興味を示しているようには見えなかった人も買いに走り、
次々と10数件の商談が成立。
あるいは前日の勢いで「皆既日食ハイ」になっていたのかもしれません。