星になった山

2001年6月19日(火) ケープタウン〜ヨハネスブルグ〜ハラレ

dassie


突発性天文台見学症候群(イナゴ編)
t-shirt ケープタウン最終日。朝からいい天気です。

最後の観光の前に、南アフリカ天文台へもう一度寄ることになりました。
前日夕方に押しかけたとき、売り物として天文台に懸けられていたTシャツを見てぜひ欲しいという声が多かったのですが、時間外だったために担当の人がいません。
そこでこの日朝一番に、Tシャツ購入のためだけに再び押しかけることとなりました。 今度は正規の時間内です。

係の人は天文台にある在庫を全部持ってきていただいたようですが、10数枚があっという間に買われていきます。 サイズごとに数に限りがありましたが、バーゲンのような奪い合いにはならず、全員がほぼ希望通り手にすることができました。
売れ残ったのは子供用とXXLサイズが数枚だけ。 イナゴが食べ尽くした畑のようになってしまうのは、この天文台始まって以来の出来事だったかもしれません。

雲に覆われるテーブル
table-mountain1 天文台を後にして、いよいよ最後のクライマックスであるテーブルマウンテンの観光。 初日、2日と見送られ、ようやく3度目の正直で実現。
ケープ半島は海岸から急角度の崖となっていて、頂上付近は平らになっている山が続いています。
その一番北、ケープタウンの南にある山の特徴が顕著で「テーブルマウンテン」と呼ばれています。 ベネズエラのギアナ高地にあるテプイほど全体の規模は大きくありませんが、形や特徴はよく似ています。

この山をモデルにした「テーブルさん(テーブル山)座」という星座があります。 日本からは見られません。
星の並びを結んでもテーブルマウンテンの形にはなりません。 初日、2日と見てきたように、このテーブルマウンテンは頂上付近が雲に覆われることが多く(テーブルクロスがかかったと表現)、南天の夜空で雲のように見える「大マゼラン雲」をテーブルマウンテンにかかった雲に見たてて、その南側(一番高度が高いときには下側)に作った星座だそうです。

テーブルマウンテンの1/3程までは道路があり、そこからロープウェイで標高1000m強の頂上まで簡単に行けるようになっていました。
ギアナ高地のテプイは容易に人を近づけない秘境イメージたっぷりだったのに、こちらの観光たっぷりには少々驚き。
このロープウェイは65人乗り。ゴンドラ内のどこに乗っても楽しめる景色が偏らないよう、ゴンドラの床がゆっくり回転する仕組みになっていました。 頂上近くではロープの傾斜が急になるので、岩肌が目の前に迫ってきます。

ケープ平
table-mountain2 テーブルマウンテンの頂上は本当に平ら。 ロープウェイの駅と最高地点との標高差は20メートルもありません。 全体が岩ですが、岩の間に植物も生えています。 遊歩道が整備されていて、安全に歩き回れるようになっています。
ときどき霧に邪魔されますが、晴れると文字通りの断崖絶壁が一気に海へ落ちていく光景が眼下に広がり、山がケープ半島の背骨のように連なっている様子が見えてきます。

table-mountain3 頂上には "dassie" と呼ばれる、ハイラックスという種類の小型哺乳類が住んでいます。
大きめのネズミのような姿でウサギぐらいの大きさですが、分類上は象や馬に近い仲間だとか。 人をあまり恐れず、遠目に見ればカワイイと思うような動物です。

しかし近づいて見ると目つきがキツく、かなり厳しく恐そうな表情をしているので、とっつき難いという印象。 歯は鋭く尖っていて、手を出すと噛み付いてくるので、山の人気者になるにはもう一歩。

日食の国へ
air-zimbabwe ケープタウンの観光はこれで終わり。 南アフリカを離れ、いよいよジンバブエ入りです。
まず国内線の飛行機で2度目のヨハネスブルグへ。 夕刻に国際線に乗り換え、ジンバブエのハラレへ予定通り到着しました。

到着したときはすっかり夜。飛行機のタラップを降りると、南十字星を初めとした南天のおなじみの星が輝いていました。
飛行機に乗っている間も雲はなかったようなので、天気の期待が持てそうです。


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