2001年6月20日(水) ハラレ〜チマナ
日食前日。観測地がホテルから離れているので、バスに乗って下見をする日です。
前日ハラレへ到着したのは既に暗くなっていたので、辺りの様子がよくわかりませんでした。
朝になって周りを見ると、さすがに一国の首都で都会そのもの、にぎやかです。
ジンバブエは深刻なガソリン不足で、特にハラレ市街は少ないそうですが、道には車がたくさん走っています。
ホテルがあるのはビル街の真ん中で、近くに公園なども作られていました。
その公園に露店が出ています。
ホテルのまん前なので観光客目当てなのでしょう。
観測地へ向かう前に、バスに乗ったまま市内観光。
バスの並びがまるで迷路のようになっていて、内側の方にあるバスは出られるのかどうか心配になるほど。
どのバスも人がたくさん乗っていて、屋根の上も荷物置き場として有効利用されています。
ただし、人が溢れてバスにぶら下がるというような状態にはならないようです。
人が集まれば、当然商売が始まります。
ターミナルの周りには商店が、露店が並んでいます。
ホテル前の公園とは違って、こちらは生活用品がほとんど。
時間があれば下りて見てみたいところですが、観測地まで距離があるのでバスから見てるだけ。
観測地はホテルからバスで3時間以上かかります。
バスがハラレを離れると、景色が大きく変わりました。
大きなビルはなくなり、畑や林の中に道が通っているだけ。
畑ではオレンジやバナナなどを栽培しているそうです。
途中、何ヶ所か警察の検問や速度取り締まりがありました。
バスはかなりスピードを出していたためパトカーに停められたのですが、おとがめなしで済んだそうです。
分岐点になる町は人が集まっていて、小さなホテルやそこそこの大きさのスーパーマーケットなどもありました。そこを出ると再び何もない道が続きます。
高い山はなく、低い岩山があるだけ。
次第に畑もなくなってきて、自然に生えている植物が目立つようになりました。
バオバブの木もあります。
しばらすると、円筒形の建物に円錐形の屋根というキノコのような形をした家が目立つようになりました。
この辺りでは綿花の栽培が中心となっているようで、綿の入った袋を山のように積んだトラックを何台も見かけました。
牛は家畜として飼われている他に、車を引く役目もあります。
観測地まであと少しというところで、バスが停車。
ガタガタ道を20分程走り、再び舗装道路になりました。
それからまもなく、チマナという場所の学校に到着。
ここはモザンビークとの国境近く、皆既日食の中心線にかなり近い場所です。
条件がいいので、複数のツアーがここを観測地にしています。
用意された区域内で、それぞれ気に入った場所を探します。
学校ということで木が人工的に植えられています。皆既時の太陽高度が20度強なので、地上の建物や木などが邪魔にならないよう気をつける必要があります。
私は地上の風景を入れた写真も撮ろうと考えているので、逆に特徴のある木をうまく構図に入れられる場所を選びました。
日食開始まであと1日。あとは明日の天気だけ。