聊斎志異より 「労山道士」 1/5
蒲 松 齢(ほ しょうれい)
 聊斎志異
(りょうさいしい)より
労山道士(ろうざんどうし)


王生員は旧家の七男(兄弟と父方のいとこ全体の中での生まれ順で、排行(はいこう)という)でした。
まだ若いのに仙人にあこがれて、労山というところに仙人が大勢いると聞き、早速弟子入りに出かけました。

労山のうちのひとつの峰に登ってみると、古びた道観(どうかん/道教の寺院)がありました。
蒲(ガマ)の円座に座っていた白髪の道士(道教の修行者)と話してみると、その言葉がいちいち深遠な哲理に満ちていますから、すっかり敬服して、さっそく弟子入りを申し込みました。
「大家の坊ちゃんにつらい修行はつとまるまい」と道士が言うのを、
「できますとも!」と請け合ったのでした。