|
「帰っても行いを謹んで精進しなさい。さもないと術は効かぬぞ」
道士の言葉もうわの空で、王生員は意気揚々と家に戻りました。
郷里に帰った王生員は
「私は成績が優秀なので、普通は何十年も修行しなければ憶えられない壁抜けの術を、たった二か月で身に付けたようなわけなのだ」
あちこちで自慢したのですが、誰も信用しません。
そこで王生員はみなを集めて壁抜けの術を披露することにしたのでした。
派手なパフォーマンスで呪文を唱え、勢いを付けて壁に突進しました。
しかし、「どーん!」
壁に衝突して気絶してしまったのでした。
みんなに笑われ、大きなたんこぶを冷やしながら、
「クソいまいましい、おいぼれ じじいめが!」と、うめいたということです。
<おわり>
|