不思議なことに女はこの騒ぎに起きなかったばかりか、徐が押しても引いても眼を覚まさないのです。 酔っていたので、仕方なく女に抱きついたまま寝込んでしまったのでした。 明るくなって徐が目を覚ますと、なんだかばかに冷たい物を抱いているようです。 目をこすってよくよく見ると、なんと女と思っていたのが壊れた便器を抱いて寝ているのではありませんか。
隣を見ると韓がやはり便器を抱いたまま寝言を言っています。 ふたりは道観の壊れた便所で寝ていたので、外を見ると立派な建物と思ったのも元通りの傾いた廃寺があるばかりなのでした。 <おわり>