蒲 松 齢(ほ しょうれい)作
聊斎志異(りょうさいしい)より
宅 妖(たくよう)
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司法長官の甥で、山東省長山県に住む李(り)公という人の屋敷には不思議な出来事がよく起きました。
いつか軒下に肌色の長椅子が出ていたので、こんなもの、うちにあったんかいなと近づいて触ってみると、ふにゃふにゃと柔らかく、押すと曲がったりへこんだりするのです。
驚いて飛びのき、離れて見ていると、そいつは四つの足を動物のように動かして、しだいに壁の中にはいってゆき、ついに壁の中に消えてしまったのでした。
また、壁に白い棒が立てかけてあったので手に取ってみると、棒は手から滑り抜けて落ち、これも蛇のように壁の中にはいっていってしまったということです。
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