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Web 絵草紙 「女、医師の家に行きて瘡を治して逃げたる語」 4/4 |
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『こんなに長く、屏風の陰で何をしているのだろう』と、声を掛けて屏風の後を覗いてみると、女も少女もおりません。 |
なぜ治療ばかりして手を出さなかったのか。はばかる妻も今はいないし、もし人妻で妻にできないとしても時々は密会できたのに……』と皺だらけの見苦しい顔をさらにくしゃくしゃにして、地団駄ふんで悔し泣きしたので、その弟子たちは隠れて大笑いしたものでした。 |