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Web 絵草紙 「身貧しき男の去りたる妻摂津守の妻と成れる語」 1/4 |
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Web 絵草紙 今昔物語より 「身貧しき男の去りたる妻 摂津守の妻と成れる語」 (み まづしきをとこの さりたるめ せつつのかみの めとなれること)
今は昔、都に、至って貧しい暮らしをしている、どうということもない男がおりました。 |
「わたくしにはまったくそんなふうには思えません。何事も前世の報いなのですから共に飢え死にする覚悟でいればよいと思いますが、あなたには良くないことが続くので、本当にふたりが共にいるのが悪いのか、別れて試してみるのも仕方ありません」と、妻は答えたので、男もその通りだと思い、互いに再会を契って泣く泣く別れたのでした。 ![]()
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