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ペットロスを癒して語り継がれる詩 犬たちの死後を描いた「虹の橋」

「虹の橋」は愛犬を亡くした人々の間で語り継がれ、ペットロス脱出の手助けともなっている詩。
※2023年ようやく作者が判明。1960年、スコットランドに住む19歳のクライン・リーキー氏が、愛犬(ラブラドール・レトリバー)の死を悼み作成し、34年後の1994年、新聞投稿により世界へ広まった。

参照/犬の精神世界と死後の行方

虹の橋

天国の手前に虹の橋と呼ばれる場所があります。死を迎えてこの世を去った犬たちは、虹の橋に行くのです。
そこには用意された美しい草原や緑の丘が広がり、犬たちは一緒に走ったり遊んだりできるのです。
豊富な食べ物に水、お日様の光があり、暖かく心地よく、のんびりと暮らします。
病にかかったり年老いた犬たちは皆、健康になって元気になります。
傷ついたり不自由な体になった犬たちも、夢の中で見た、元通りの元気でたくましい姿にかえっています。
犬たちはどの子もこの上なく幸せに満ち足りています。
しかし一つだけ小さな不満があります。残してきた大好きな飼い主と会えなくて寂しいのです。
しかしある日、一匹が突然立ち止まり遠くを見つめます。その瞳はきらきらと輝き、身体はしきりに震え出します。
突然群れから離れ、緑の草原を軽やかに速く、速く飛び越えて行きます。そう、遠くにあなたの姿を見つけたのです。
そして、ついにあなたと出会うと、再会を喜び、強く強く抱き合います。もう二度と離れたくないから。
幸福のキスがあなたの顔に降り注ぎ、あなたは両手で最愛の友の頭をなで回します。
疑うことを知らない無垢の瞳が見つめてきます。ずっと昔に別れていても、心から決して消え去りはしなかった瞳。
あなたはこうして最愛の愛犬と再会し、一緒に虹の橋を渡って天国へと入っていくのです。
そして、今ここに、聖なる環は完結するのです。


RAINBOW BRIDGE (原文)


Just this side of Heaven is a place called Rainbow Bridge.
When an animal dies that has been especially close to someone here,
that pet goes to Rainbow Bridge.
There are meadows and hills for all of our special friends
so they can run and play together.
There is plenty of food, water and sunshine and
our friends are warm and comfortable.

All the animals who had been ill and old are restored to health and vigor;
those who were hurt or maimed are made whole and strong again,
just as we remember them in our dreams of days and times gone by.
The animals are happy and content, except for one small thing:
they each miss someone very special, someone who was left behind.

They all run and play together,
but the day comes when one suddenly stops and looks into the distance.
His bright eyes are intent; his eager body begins to quiver.
Suddenly, he breaks from the group, flying over the green grass, faster and faster.
You have been spotted, and when you and your special friend finally meet,
you cling together in joyous reunion, never to be parted again.
The happy kisses rain upon your face; your hands again caress the beloved head,
and you look once more into those trusting eyes,
so long gone from your life, but never absent from your heart.

Then you cross the Rainbow Bridge together...


虹の橋の続編について


虹の橋が神話化され、広く知られるようになったことで、いつしか各種バージョンや続編が作られた。
しかし異なる作者が作ったことから、「無用で、余計な付け足し」といった意見もある。以下、参考までに記することにした。

<第2部>※2部は、生前愛されなかった犬たちを描いている。
犬たちの中には、飢え、虐待に苦しみ、誰にも愛されなかった子がいます。
仲間たちが次々と大好きな飼い主と再会し、虹の橋を渡っていくのをうらやましそうに眺めています。
この子たちには飼い主などいません。生涯、そのような人は現れなかったのです。
ある日ふと気がつくと、近くに人が立っています。犬たちと人間との再会をうらやましそうに眺めています。
その人は犬たちと暮らしたことはなく、苦労ばかりの人生で、愛を受けたことはなかったのです。
ぽつんとたたずむ人間に、愛されたことのない犬が近づいていきます。するとそこに奇跡が生まれました。
そう、人と犬は地上では巡り合えなかったものの、本来は出会うべき運命の特別な関係だったのです。
生前に出会う機会を逃してここまできてしまいました。
しかし、今ここに、虹の橋のたもとでふたつの魂は出会い、苦痛も悲しみも消え去り、一緒になるのです。
そして、虹の橋を共に渡り、二度と別れることはないのです。

<第3部>※3部は、飼い主の止まない悲しみと涙は、先だった愛犬をも苦しめることを描いている。
虹の橋の入り口に「雨降り地区」と呼ばれる場所があります。
シトシトと冷たい雨が降り、犬たちは寒さに震えています。
ここに降る雨は、残してきてしまった大好きな飼い主の流す涙なのです。
多くの犬たちはこの場所を離れ、暖かい日差しの草原へと駆け出していきます。
そして仲間と戯れ、遊び、楽しく暮らしています。ほんの少しの寂しさと、物足りなさを感じながらも…。
しかし、飼い主の涙がやまない犬たちたちは、いつまでたっても雨降り地区から出て行くことができません。
地上に残してきた飼い主と同じ悲しみを受け続けているのです
虹の橋は、飼い主たちの幸せと愛に満ちた想い出によって作られています。
ですからどうか、別れの悲しみにだけ囚われないでください。
愛する犬たちは、あなたを幸せにするために神様からつかわされたのです。
命のはかなさと愛しさを伝えるためにやってきました。悲しみだけを残すためにきたのではありません。
愛犬が残してくれた、形にも言葉にもできない様々な宝物を思い出してください。
それでも悲しいときは目を閉じてみてください。虹の橋にいる愛犬たちの姿が見えるはずです。