JRの運賃・料金
1普通運賃
1運賃―運送そのものの対価―乗車券
2料金―特定のサービスの対価―特急券など
*切符の種類
1乗車券
・普通乗車券(片道・往復・連続)
・定期乗車券
・回数乗車券
・団体乗車券
2特急券
・指定席特急券
・自由席特急券
3グリーン券
・指定席グリーン券
・自由席グリーン券
4寝台券
・A寝台券
・B寝台券
5急行券 6指定券 7コンパートメント券 8乗車整理券
*旅行に必要な切符(乗車券の他に必要な切符)
寝台 | 寝台 | 指定席 | 指定席 | 自由席 | 自由席 | |
A寝台 | B寝台 | グリーン車 | 普通車 | グリーン車 | 普通車 | |
特急 | 特急券 A寝台券 |
特急券 B寝台券 |
特急券 指定席グリーン券 |
特急券 | 自由席 特急券 |
|
急行 | 急行券 A寝台券 |
急行券 B寝台券 |
急行券 指定席グリーン券 |
急行券 指定席券 |
急行券 自由席グリーン券 |
急行券 |
快速 普通 |
普通列車用 指定席グリーン券 |
指定席券 | 普通列車用 自由席グリーン券 |
乗車券のみ | ||
連絡船 | 乗車券のみ |
1運賃計算のルール
1幹線の運賃
→「営業キロ」に基づいて、幹線の普通運賃表(A表)より算定
2地方交通線の運賃
→「営業キロ」に基づいて、地方交通線の普通運賃表(B表)より算定
3幹線と地方交通線にまたがる運賃
→幹線の「営業キロ」と地方交通線の「換算キロ」とを合計した「運賃計算キロ」に基づいて、幹線の普通運賃表(A表)より算定。
*幹線の「営業キロ」と地方交通線の「営業キロ」とを合計したものが10キロまでの場合は、かかる営業キロの合計に基づいて地方交通線の普通運賃表(B表)により算定。
4電車特定区間の運賃(東京・大阪)
→「営業キロ」に基づいて、電車特定区間の普通運賃表(C表)より算定。
5山手線・大阪環状線内の運賃
→「営業キロ」に基づいて、山手線、大阪環状線内の普通運賃表(D表)から算定。
*1キロ未満の端数は、1キロ単位に切上げ。
*JRバスを鉄道の中間で利用する場合は、前後の鉄道部分の運賃を算出してバス運賃を合算する。
*連続運賃の計算
・行程が途中で一周となる場合、又は行程の一部が往復となる場合には、一周となる駅または折り返しとなる駅で、キロ数の通算を打ち切って計算する。
2運賃計算の特例
1山手線内発着の乗車券
→東京駅からの営業キロが、100キロを超えて200キロまでの駅と、山手線各駅との運賃は東京駅からのキロ数で計算。
2東京都区内、特定市内発着の乗車券
→中心駅から営業キロが200キロをこえる各駅との運賃は、その中心駅からのキロ数で計算。
3新大坂、大阪と姫路から先の運賃
→姫路駅を経由する場合に限り、大阪駅を起点とした営業キロ、運賃計算キロで計算。
4特定区間の運賃計算
→どちらを利用したとしても、短い経路のキロ数で計算。
5東京都区内、大阪環状線を通過する乗車券
→最短経路のキロ数で計算。
6新幹線と在来線
→原則として、並行して走っている在来線と同じ線とみなす。
7分岐点通過列車に対する区間外乗車
8特定の列車による折り返し区間外乗車
9特定の列車による運賃・料金計算の特例
10特定の分岐区間の区間外乗車
*小児の運賃は大人の半額
*10円未満の端数は、JRバス区間のみの切符(四捨五入)を除いて切り捨て(端数整理)。
*片道600キロをこえる区間の往復については、帰りが2割引となる(往復割引)。
2割引運賃
1学生割引
→鉄道・航路を営業キロで片道100キロを超えて乗車する場合、運賃は2割引となる。
2往復割引
→鉄道・航路を営業キロで片道600キロを超えて乗車する場合、帰りの運賃が2割引となる。
*学生割引と往復割引とは重複適用される。
3身体障害者、精神薄弱者の割引
→本人・介護者とも運賃、普通急行料金が5割引となる。
被救護者の運賃も5割引となる。
4団体割引
取扱期間 | 鉄道 | 航路 | 自動車線 | |
普通団体 | 第1期 | 1割引 |
1割引 |
1割引 |
普通団体 | 第2期 | 1割5分引 |
1割5分引 |
1割引 |
訪日観光団体 | 通年 | 1割5分引 |
1割5分引 |
1割引 |
学生団体大人 | 通年 | 5割引 |
5割引 |
2割引 |
学生団体小児 | 通年 | 3割引 |
3割引 |
2割引 |
学生団体教職員等 | 通年 | 3割引 |
3割引 |
2割引 |
*1 第1期 3/1~5/31
7/1~8/31
10/1~10/31
12/21~1/10
2 第2期 第1期以外の日
*乗車船日が第1期と第2期にまたがる場合は、全行程に対して第2期の割引率。
*個人割引は、打引区間ごとに計算する。
団体割引は、全区間の普通運賃をすべて合計してから計算する。
*団体の無賃扱い
1普通団体(31~50人)1人 50人増す毎に1人加える。
2訪日観光団体(15~50人)1人 50人増す毎に1人加える。
*学生団体の添乗員割引
・15人以上100人まで1人 100人増す毎に1人加える。
・101人以上200人まで2人 100人増す毎に1人加える。 ×写真業者
3料金
1料金の種類
1特急料金 小児は半額、乗継割引あり
2急行料金 小児は半額、乗継割引あり
3指定席料金 小児は半額、乗継割引あり
4グリーン料金 大人・小児は同額、乗継割引なし
5寝台料金 大人・小児は同額、乗継割引なし
6バス座席指定料金 大人・小児は同額、乗継割引なし
*原則として個々の列車ごとに分けて考え、実際乗車区間の営業キロに基づく。
2特急料金
*シーズン別特急料金
期日 | 指定席特急料金 | 自由席特急料金 | |
通常期 | 下記以外の日 | ― |
500円引き |
繁忙期 | 3/21~4/5, 4/28~5/6, 7/21~8/21, 12/25~1/10 |
200円増し | 500円引き |
閑散期 | 1/16~2/末、6月、9月、11/1~12/20の 月、火、水、木(祝日と祝日の前日は除く) |
200円引き | 500円引き |
1新幹線の場合
→改札口を出なければ、同方向の新幹線どうしを乗り継いでも、特急料金を通しで計算できる。
*「のぞみ」号と「ひかり」「こだま」号とを乗り継ぐときは、「のぞみ」号を利用する区間について一定額を加算する。
*大宮駅で東北と上越を乗り継いだり、東京駅で東海道・山陽と東北・上越とを乗り継いだりしたときは、別料金となる。
2在来線の場合
1A特急料金
2B特急料金
*奥羽本線(山形新幹線)の福島―秋田間の特急料金は、山形駅で改札口を出ないで当日中に「つばさ」号と「こだま」号を乗り継ぐ場合、通しの料金を計算できる。
3急行料金
4指定席料金
北海道・九州の急行・快速 | 通年 | 300円 |
本州・四国の急行・快速 | 1/16~2/末、6月、9月、 11/1~12/20、月火水木曜日 (祝日と祝日の前日は除く) |
300円 |
本州・四国の急行・快速 | それ以外の日 | 500円 |
*急行、快速、普通列車の普通車指定席を利用する場合
×特急 ×グリーン車 ×寝台車
5グリーン料金
1特急・急行のグリーン料金(A)
→グリーン券は、1つの特急・急行列車に1枚必要。
→新幹線は、改札口を出なければ同方向の新幹線を乗り継いでも、通しで計算できる。
2普通列車のグリーン料金(B)
→グリーン券は1つの列車に1枚必要。
→自由席
6寝台料金
1A寝台
2B寝台
*大人1人と小児1人 →1つの寝台利用可(寝台券は1枚)
小児2人 →1つの寝台利用可(寝台券は1枚)
但し、乗車券及び特急券・急行券は、1人1枚ずつ必要。
4乗継割引
1新幹線と在来線
・新幹線と在来線の特急・急行とを乗り継ぐ場合には、乗継割引が適用され、在来線の特急料金、急行料金座席指定料金が半額となる。×グリーン料金 ×寝台料金
*注意
1新幹線から在来線へ乗り継ぐ場合は、同日でないと割引にならない。
2在来線から新幹線へ乗り継ぐ場合は、翌日でも割引となる。
3原則として、乗り継ぎは同じ駅で行わないと割引にならないが、例外として、新大阪駅と大阪駅、岡山駅と高松駅・坂出駅で乗り継ぐ場合には割引となる。
4また、東京駅、上野駅、大宮駅で乗り継ぐ場合は割引とならない。
5新幹線を間にはさんで両側で在来線の特急・急行に乗り継ぐ場合、在来線の列車の料金の多い方が割引となる。
2特急「瀬戸」と四国
・寝台特急「瀬戸」と、四国島内の特急・急行列車を当日か翌日に、坂出駅又は高松駅で乗り継ぐ場合は、四国島内の特急・急行料金・指定席料金が半額となる。
3本州と北海道
・東北本線、奥羽本線経由の特別列車と、津軽海峡線又は函館本線を経由する特急・急行列車を当日か翌日に青森又は函館で乗り継ぐ場合は、津軽海峡線又は函館本線を経由する列車の特急・急行料金、指定席料金が半額となる。
・「海峡」をはさんで乗り継ぐ場合にも、北海道内の特急・急行料金は割り引きになるが、「海峡」の座席指定料金はどんな場合でも割引にはならない。
*乗継割引計算上の注意
1繁忙期又は閑散期の指定席特急料金に乗継割引を適用する場合には、先に200円増減してから半額にする。
2小児が乗継割引の適用を受ける場合、大人の半額から、さらに半額にする(5円の端数は、その都度切り捨てる。)
3急行・座席指定券に乗継割引を適用する場合、急行料金と座席指定料金は個別に割引してから合算する。
*乗継割引と運賃
1団体割引は料金に適用されない。
2乗継割引は料金に対する割引であるから、運賃に対する割引と同時に適用して良い。
5運賃・料金の払戻し
・使用前の切符は、有効期間内ならば払戻すことができる。
切符の種類 | 払戻しの条件 | 手数料 |
乗車券 回数券 定期券 急行券 自由席特急券 特定特急券 自由席グリーン券 |
使用開始前で有効期間内 (回数券は1枚でも使用していない場合に限る) |
210円 |
立席特急券 | 出発時刻まで | 210円 |
指定席特急券 指定席グリーン券 寝台券 指定席券 |
列車出発日の2日前まで | 210円 |
指定席特急券 指定席グリーン券 寝台券 指定席券 |
出発日の前日から出発時刻まで | 30% (最低310円) |
バス指定券 | 出発時刻まで | 100円 |
バス急行券 | 使用開始前で有効期間内 | 30円 |
*特急・急行のグリーン券と寝台券、急行の指定券を払戻す場合の手数料は、グリーン料金、寝台料金
指定席料金の部分だけ計算します。
・特急・急行料金の部分には、手数料はかからない。
6指定保証金
保証金 | 指定保証金 | |
保証金及び指定保証金を 必要とする団体 |
1大口団体 2旅客車専用扱団体 3その他特別手配する団体 |
指定席を利用する小口団体 |
納入金額 | ・団体旅客運賃総額の1割に 相当する額 |
・申込人員の9割に相当する 人員に対し1人につき300円 (全部が利用できず、一部の 人員のみが利用するときは その利用人員) |
団券購入後に団体旅行を 全行程とりやめるときの払 戻 |
・210円に保証金を加えた払戻 手数料が必要 ・指定席を利用する場合には、 別に手数料を支払う。 |
・210円のほかに取り止める指定席 1席につき310円(2日前まで)又は 3割(出発2時間前まで)の払戻手数 料が必要(指定保証金とは関係はな い)。 |
団券購入後に団体旅行を とりやめるとき(一部人員) の払戻し |
・指定席を利用しない場合には 人員に関係なく210円。 ・指定席を利用する場合には、 別に手数料を支払う。 |
同上 |