<測定条件の補足> ピアノ[0]での固有の条件は,次のとおりです。 ・ゲートタイム:Tg = 0.278 秒 ・空き時間:Tbl1 = 0.014 秒 ・空き時間:Tbl2 = 0.042 秒 |
<結果の整理(1)> 右図上段は,5 つの音色群のピアノ[0]のベロシティー(以下 vel. と略する)の値による音量振幅の変化のグラフです。縦軸には測定した電圧値[V]をとりました。 このグラフでは,vel.の変化に対する振幅の変化率(velが 1 増えると振幅が何倍になるか)がわかりにくいので,これを下段のグラフのに書き換えました。 このグラフの縦軸は,振幅がそれぞれの音色群の vel.= 65 のときの値で割ったものをとり,それの対数目盛にしました。(したがって,vel.= 65 ではすべて 1 になっている。) このような片対数グラフでは,傾きを a とすると, がvel.の変化に対する振幅の変化率を表し,グラフが直線に近いほど変化率が一定に近いことを示しています。(理由→ここをクリック<別画面>,<同じ画面>) 右図下段のグラフから, vel.≧60 のとき,振幅の変化のしかたは, 5 つの音色群であまり違ってはいませんが,vel. が小さいところでは,3 つに分かれています。また,5 つの音色群すべてで, vel. が小さいほど振幅の変化率が大きいことが分かります。言い換えると,vel. が小さくなればなるほど,振幅(音量)が急激に小さくなっていく,ということです。 |
<結果の整理(2)> 上図の下段のグラフから,SC-88,MU90,GZ-50Mの部分を取り出し拡大したのが,右図(縦軸が対数目盛なことに注意)です。なお 3 つとも,それぞれの vel. の範囲での振幅の変化を,グラフの縦軸上で 7 等分し,それぞれに対応する vel. の値も分かるようにしました(空色の線)。なお,グラフ中の振幅の変化の両端を結んだ青い直線は,この vel. の範囲内で,もし vel. に対する振幅の変化率が一定ならばそうなるという,いわば「理想的」な変化を示すものです。 3 つのいずれも,振幅(音量)を一様(同じ倍率)に変化させるためには,vel. が大きいときほど,vel. を多く変化させる必要があるのが分かります。 このようなことは,MIDIデータを作成しているとき,音の大きさを「ダイナミック」に変えようとするときは,自然とやっていることでしょうが,大まかにでも具体的な変化の仕方をつかんでおくと,きっと何かの役に立つ(?)でしょう。 (これらの結果をより実用的にまとめたグラフ集は,こちらへどうぞ。) |
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