興奮、未だ覚めやらぬってトコだね(^^。

1999/8/25(水) pm6:30〜                

札幌中島体育センターに着くまで、センター最後のプロレスということと、
ハヤブサ最後の日ということを知らんかった。<バカ

事の始まりは、本屋でもらった特別優待券。3,000円が1,500円だそうな。
生のプロレスとしては安いね。時間があったらいってみよ〜!

前の職場なら、9時10時は帰るのが当たり前な職場であったが、
転職してからは給料が安い分早く帰れるのさ〜(^^。
さっさと5時過ぎに職場を切り上げて、札幌中島体育センターへ。
センターは9月に取り壊して、来年2月にリニューアルするんだって。


ハヤブサというマスクマン、俺は相当好きである。
本名、江崎英治。インディー団体の祖、FMWを立ち上げた
大仁田厚の愛弟子だった不屈の戦士だ。

彼は今日現在、最も華のあるプロレスラーの一人だ。
新生FMWのエースという前に、まずルックスからしてカッコ良すぎる。
プロレスラーだから相当長身だが、均整の取れた鍛え上げた身体。
その身体は大仁田の後を継いだデスマッチの嵐で、端から見ても傷だらけである。
素顔も相当精悍な色男なのに、マスクもこれまた攻撃的なデザインで格好いい。
張りのあるバリトン。最も華麗なる空中殺法。ベビーフェースで団体のエース。
非の打ち所のないスーパースターである。

彼は最も華麗な空中殺法家であることは前述の通り。
「フランケンシュタイナー」「ラ・ケブラーダ」は当然のこと、
「シューティングスター・プレス」「ファイアーバード・スプラッシュ」
「フェニックス・スプラッシュ」
文字で書いてもよう解らんと思うけど、それぞれ、コーナートップからの
ウルトラE級のプレス技だ。
バク宙1回転プレス(前方に飛びながらだぜ!?)、
前転1回転半プレス、
キリモミ2回転半プレスがそれぞれである。
こんな事、体操選手じゃなきゃできんぞ!?
しかも、彼は全体力・全精神力を振り絞って戦っている、
メロメロの試合の中でこれらをタイミング良く出して、
相手に決めるのだ。(頭も使うよね)
はっきし言って、人間業じゃない。彼は「ヒーロー」である。

人間業を越えた空中殺法で、数に勝る悪役連中と因縁の死闘を繰り返す彼は、
最も東映の変身ヒーロー(仮面ライダーとか)に近い
現実の英雄だと思うんだ。マジで。
だから、めちゃめちゃ理屈抜きで格好いいんだね。

ハヤブサは今日中島で、マスクマン生命を終えるだけで、
江崎英治としてはプロレスは続けていってくれる。
だけど、この最も華麗なスーパーヒーローが
プロレス界から消えるのはやっぱり寂しい。

好きでハヤブサはマスクを脱ぐワケじゃない。悪役どもに脱がされたんだ。
今年6月、プロレス界の妖怪、冬木弘道が
FMWを乗っ取ってコミッショナーに就任した。
冬木は「ハヤブサのマスク剥奪」を勝手に決定した。
(そんなにハヤブサの人気が妬ましかったのかな(^^;?)
ハヤブサとファンは当然断固反対。しかし相手は一応法的なコミッショナー。
ハヤブサはマスクを賭けてこの夏、タッグリーグ戦に望んだが、
ウルトラEな空中殺法の代償としての、身体の故障や、
数に勝る悪役共の前に、あと一歩及ばず敗れ去った。
そうしてハヤブサは、潔くマスクマンをやめることを宣言したのだ・・・。
(ヤメルナー!(TOT))


体育センターに付くと、どうやら1,500円の席って2階席みたい。
当日券売り場に行くと、なんとアリーナA席7,000円が、
優待券を持ってると3,000円だって! すぐにそっちにする。
前から9列め。悪くないジャン(^^。

で、時間があるので、グッズを買いに行く・・・。
人混みの中、Tシャツでも買うか〜、ってテーブルの前の方に行くと、
なんと嬉しいハプニングが発生。
ハヤブサがすぐテーブルの向こう(30cmくらい前!)にやってきたのだ!

え!?なんで!?って俺は思ったが、
どうやら、Tシャツとかマスクを買った人に、サインと握手のサービスを
してくれるらしい。
めちゃくちゃラッキーな俺、早速黒のハヤブサファイナルTシャツを買って
サインしてもらう。
均整が取れているとは言え、やはり超一流のプロレスラー、
ものすごく体格も四肢も太い。しかもマスクも格好いい。
で、激励の挨拶を握手時にしたら、マスクの中の目が
すごく優しく笑ってくれるんだわ。
は〜、「強さ」と「優しさ(父性)」。まさしく俺の理想の英雄像だわ(^^。
ハヤブサ最後の日にめちゃめちゃいい思い出が出来た・・・。


会場に入る。生のプロレスを見るのは、佐世保時代、親友のナーミ氏と共に、
新日の試合を見に行った以来だ。
やっぱ生の会場はいいね、人いきれや猥雑な空気が、荒っぽいリングの上や、
レスラー達の熱い体温を感じさせてくれるようだ。


第1試合  リッキー・フジ   スーパーレザー
              ×
       ●山崎 直彦   クリス・ヤングブラッド○

まあ、第1試合だから(^^;。
山崎はまだ若手。クリスはアメリカの前座レスラーかな?
ネイティブ・アメリカンの芸風で戦ってた。
スーパーレザーが俺の席の目の前まで来て、チェーンソーを振るっていたのは
ちょっと及び腰になったけど面白かった(^^;
リッキーもベテランらしく盛り上げてくれたしね。


第2試合  ○中山 香里 × 元川 恵美●

FMWの2人の女性レスラーって可愛いよね(^^;。
この二人、良く自分達のキャラクターの持ち味を生かした試合をしてくれた。
元川が開始前の握手すっぽかしたり、奇襲かけたり。
ガンガン攻めて、倒れている中山に手拍子を取りながら
可愛く腰降りダンスしてくれたり。
キャメルクラッチ合戦も良かったね。まず元川がかけるの。
「中山の胸の谷間見たい人〜!」「やめろ、スケベー!」 歓声(笑)
SEXYサービスのあとは、中山がお返し。
「元川の胸の谷間見たい人〜!」「ぎゃー!」 大歓声(笑)
最後はビシッと中山が締めて終わり。
改めて元川から進んで握手と礼をしたのが、好感が持てました。
いや、楽しませて頂きました(^^。


第3試合  ○邪道 × フライングキッド市原with若菜瀬奈●

若菜瀬奈っちゅうのはHな体した、市原のマネージャーのねーちゃん。
マジでプレイボーイのカバーガールみたいなダイナマイトな体して、
ハイレグビキニ着て来て、目を楽しませてくれた。
(注:後から知ったが、AV女優らしい。なる。)
邪道、市原から若菜を奪いたいらしく、
「俺が勝ったら一緒にラーメン食べに行くか、ここで脱げ(笑)」
おいおいおい(^^;。
市原、試合前から若菜といちゃついてるから、
俺も含めて観客のほとんどが邪道の味方(笑)。
結局、前述の条件が通った上に負ける市川(ワハハ)。
「どう? 俺とラーメン食べに行く?(笑)」
若菜、市川とじゃなきゃイヤって泣いて、キッパリ「脱ぐ」と言いだし、
ビキニのストラップに手をかける。どよめく観客(笑)。
マジかい(嬉)!?って俺は思ったが、止めに入る市川。
意地になって、今度はパンツの方に手をかける若菜だが、
邪道、どうしても若菜の事好きなのか「いいよ、いいよ」って止めて、
男らしく花道を帰る。
今日、ハヤブサの次に邪道が格好良かったね(^^。


第4試合  ○X × 非道●

Xって、ジャイアント・スティーブって奴だった。
2m以上ある巨漢の髭レスラー。ハーレーに乗ってそうなカッコしてた。
幾ら何でも非道じゃ相手になりません(笑)。
果敢にぶつかってったけど、あっさり撃沈。
まあ、前座試合みたいな感じでした(^^;。


第5試合  世界エンターテイメントレスリング6人タッグ選手権試合

(初代王者) 冬木 弘道   黒田 哲広
       中川 浩二 × 大矢 剛功
         ○外道   佐々木嘉則●

ここからメインイベントって感じ。
このベルト、価値あんのかね(^^;? まあ良いけど。
函館出身の黒田が一番声援受けてた。その分一番攻められてたけど。
スキンヘッドに「男」って書いた大矢もチームリーダーとして人気あったし、
(「男〜!」って盛んに声援受けてた(笑))
佐々木も若手なのに、他のレスラー以上のパワーを持っているため
人気があった。
一時は黒田が中川を固めたとき、大矢と佐々木がカットに入ったため、
勝負合ったと思われたが一歩及ばず、逆襲にあって上記の通り。


せミファイナル  インディペンデントワールド世界ヘビー級選手権試合

         ○田中 将斗 × 金村ゆきひろ●

田中はハヤブサと同じで悪役に枷をはめられており、
6月以来、一敗でもしたら即、冬木にリストラされるということになっている。
(なんだかなーって感じ)
まあ、田中よく頑張ってるよ。偉い。
まー、なんて言いますかインディーらしいファイト内容。
俺のすぐ横で、金村が田中に椅子にボディスラムかましたり、
俺の近くで2階から(オイオイ)金村がボディスラムで落としたり(^^;。
(今日の俺の席、スーパーレザーの事もあるけど、すごかった(^^。)
最後は田中が、折れた長テーブルで金村を一撃、ラリアットでフォール。
あっけなかった。


メインイベント  〜ハヤブサラストマッチ〜
         世界ブラスナックル選手権試合

         ○ハヤブサ × ミスター雁之助●

雁之助はハヤブサの宿敵の悪役の一人でもあり、同期の親友でもある。
ホントは仲が良いのか、やっぱりいがみ合ってるのか分かんない(^^;。
いつもはアンフェアな試合運びの雁之助だが、この日ばかりは
ハヤブサとしっかり握手して、互いの限界まで戦い抜いた。
さすがにファイナルのバトル、両者とも鬼気迫るものがあった。

試合運びはやはりファイトの意味合いもあって、ハヤブサが雁之助のパワーを
切り返して、どれだけ多彩に技を繰り出せるかが主であった。
派手なプレス技が有名なハヤブサだが、雁之助のラリアットをかいくぐっての
巻き込みざまのレッグラリアットはあまりに華麗で、
マジで変身ヒーローの動きであった。(スゲエ)
華麗な弧を描く場外へのラ・ケブラーダ。
出ましたファイアーバード・スプラッシュ。
シューティングスター・プレス、フェニックス・スプラッシュの連続攻撃。
(マジかよ)
アピールしてまともに決まったフェニックス・スプラッシュ。
ウルトラE級4回ですよ!?4回!?
俺はこんな贅沢な試合見たことも聞いたこともありません。
雁之助もライバルとしての意地を見せる。
まともに決まって、他の試合なら終わりかねないボム系の技を
4〜5回も繰り返したけど、ハヤブサはボロボロになって起きあがる!
ハヤブサも前述の必殺プレスやファルコン・アローを4〜5回も繰り返すが
雁之助も沈まない!

俺は正直言って、試合が終わって欲しくなかった。
終わればこのハヤブサというヒーローのファイトは2度と見られないのだ・・・。
ボロボロになって戦う2人の姿は、
誇張でなく少年マンガのクライマックスシーンだった。
しかしラストはハヤブサのファイアーバード・スプラッシュ、
そこから執念のファルコン・アロー。
ついにタフネスを誇る雁之助も起きあがって来れなかった。
これがやっぱりメインイベンターの戦いなのだ。


セレモニー  ハヤブサ引退式

江崎としてはレスラーを続けるけど、ハヤブサというヒーローの引退。
冬木の奴、タキシード着て花束持ってきやがった。(マジかい)
乱闘でもするんじゃないの!?(せっかくの最後に)
挨拶の時、ハヤブサやっぱり今日も泣いてしまった。
「不死鳥は、今日をもって永遠に羽を休めます・・・」
そこが人間くさくて、親しみやすいヒーロー。好きだなあ(^^。
週間プロレス、ゴングの代表が花束渡した後、冬木も花束・・・

やっぱり乱闘仕掛けやがった!
冬木がよりによって引退するハヤブサに蹴り。
冬木軍の連中が一気になだれ込んで、正規軍と乱闘になる。
FMWの荒井社長が慌てるのを、冬木がにやにやしてなだめるが、
めんどくさくなったのか荒木社長を突き飛ばして、
うずくまるハヤブサに、無理矢理鎖付きの首輪を付ける。
さっきはフェアだった雁之助も乱入して、引退のハヤブサからマスクを剥ぐ。
(おいおい、お前冬木の手下みたいだぞ(^^;!?)
マスクマンの引退式としては最悪の流れだろう。
パーフェクTVの解説員も憤慨して叫んで中継していた。

でも、俺は半分冷静にこの様子を見ていた。
江崎英治というレスラーにとって、これは屈辱でも何でもない。
嬉しかった。戦いはこれで終わりではないのだ。
ヒーローは苦境に陥り、そこから羽ばたくとき、更に輝きを増すのだ!
TRPGのロングキャンペーンが終わり、少し残念な気持ちの時、
更に新たな試練で、新キャンペーンが突然始まるような気持ちだ!

思えばプロレスは、良くできたアクション物のTRPGに通じるものがある。
体力と精神力のギリギリまで互いのスキル全てを賭けて戦う! 
歯を食いしばって、血反吐を吐いてだ。
他の格闘技もそれは当然そうだが、プロレスにはヒーローのストーリーがある!
その意味でも、ハヤブサは完全にヒーローだ!

ハヤブサを叩きのめし(マスクを奪って)意気揚々と引き揚げる悪役共。
荒井社長に「どうなってんだ!!」とマジで食ってかかるリッキー。
ファンに物を投げつけられて、行き場もなく情けなく退場する荒井社長。
でも、江崎英治は立ち上がった。不死鳥は死なない!

「やってやる、やってやるよ!
 みんな、覚えておいてくれ! 今日からが新生FMW第2章だ!!」

この瞬間、この男は英雄として更なる高みに上った。
江崎英治こそが真の不死鳥なのだ!

そうして俺も今晩、新たに一人、ファンになったレスラーが生まれたのだった。


p.s. 江崎が不屈の闘志で吼えた瞬間、
   俺は先日のRQのタルツェンを思い出した。
   (ごめん、どげお君。名前出して(^^;)
   それ程、この両名は逆境においてカッコ良かった(^^。
  


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あ〜、今晩もRQ粗筋書けなかった・・・。
これから仕事もあるし、ま〜い〜や(^^;。
 

1999/8/27 付記
江崎英治は新リングネームを「H(エイジ)」として戦うらしい。
頑張れ「H」!