1999/8/22(日)                 


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執務室を辞去する(トップページへ)


システム:RuneQuest(Chaosium、AvaronHill、ホビージャパン)
マスター:おり(シル(略)子)
 

8月度TGC例会。キャンペーン第5話。
最終回の猛バトルに向けて、矛先を定める回だ。
  
PCは・・・3名。
・タルツェン  (どげお氏)
・アコロトゥーロ(Gen氏)
・イクシーザ  (むたPOM氏)

しかしね〜・・・仕事とか病気とか解るけどさ〜・・・
異界への旅の途中にPCが出たり消えたりするのはおかしいぞ!?
理屈じゃなく、俺の気分の問題なんだけどさ・・・。
(そんなトラベル物のキャンペーン作る方が悪いって!?
うっせ〜、俺はこういうのが好きなんだい!)
なんか、コンスタントにエネルギー使ってキャンペーン作ってる
俺が馬鹿みたいだ。
(まあ、俺のシナリオ傾向も今回がTGCでは初公開だし、
次期以降はその辺りをふまえて、「色々と」考えて欲しい。)

しかし、今回白兵戦に長けているのタルツェンだけかよ・・・。
(アコロは投槍使い。イクシーザは吟遊詩人。
戦士といえるのはタルツェンとソルデムとレガル。)
タルツェン活躍しそうだけど、
コケたらPC全滅でシナリオバッドエンドだな・・・。
まあいい、調整はするが過度にはしない。
そういう場合はプレイヤーにも責任がある。

まあ、前回の日記の事もあってか、今回は集合が早かった。
(PCはたったの3人だが)
10:00過ぎには全員集合、10:30にはスタートだ。
早い早い(^^。(俺も前回書いた手前があるから、絶対遅れられなかったし。)
これを「良い相乗効果」って言うんだね。


今回のシナリオは、ちょっと作るのに悩んだ。
狙いは3点。
1:最終決戦へ向けて、PCに真実を明かす。
2:精剣ザンネリックを含め、対エキドゥナ戦への、装備による
  PC達の強化を図る。
3:後述の「剣士エルガイア」と戦ってもらう。
これくらいしか考えてなかった。


シナリオの解説はちょっと置いておいて、前回のラス戦解決から。
「ヴァルキリー」ザンネリック、攻防とも200%を越えているため、
3人では苦戦必至と思われたが、1ラウンド目にタルツェンの狙い斬りが
ザンネリックの胸のルビー(これが彼女を狂気に捕らえている)にヒット。
あえなく受け損ねたこともあって、すぐにカタがついた。(オイオイオイ(^^;)
やっぱ魔術無いと大したこと無いねー、ザンネリック(^^;。

ザンネリックは姉レオフリックと違って、芯は強いものの、押しの弱い性格。
キャラの濃いタルツェンに押され気味ではあるが、
まあソニックとレオフリックとはまた違った意味で名コンビになれそうだ。
精剣ザンネリックは、一応タルツェンが預かって「桃源郷」へ向かう。


ザンネリックの神聖呪文「雷鳴の道」によって、
マフィンを含めた3人が桃源郷に着いたところからが今回作ったシナリオ。

今回のシナリオは俺にしては珍しく、「場所クリアフラグ型」にした。
CRPGでおなじみのスタイルだ。
まあ、TRPGも結局はフラグを立てることにより、
話が展開するのが普通なのだが。

余談だが、俺は普通、小説のような一本道のシナリオ作成法をとっている。
(これを悪い、と言う人もいるかも知れないが、まあ最後まで読んで欲しい。)
「時間軸フラグ型」である。
細かい部分までキッチリとは作らない。
「ここにいけば○○がいて、ちゃんと話をすれば○○してくれる。
 そうすると、○○に行ってボスの○○と戦闘になる。」といった感じだ。

前回の日記の時(第4回)の、俺が書いたシナリオを載せておく。
参考にして欲しい。

見て頂けただろうか? 読みづらいと思うが、時間軸に沿って、
フラグが立つと次の段落に進むようになっている。
ただ、あのページに書いてあるとおり、シナリオの詳細は
PCの動きによって自然な流れになるようにファジーに動かす。
その代わり、シナリオの筋はピシッと一本通っている、という案配だ。


話を戻して、「場所クリアフラグ型」と俺が名付けたのは、
さっきのようにNPCと会う順番が決まっておらず、
何カ所かの場所にNPCを配置しておいて、どの順番で会うかは、
PCの選んだ道次第、という作り方だ。
これは無駄足を踏む可能性も高いが、PCが頭を使う度合いが
少し高いので、パズルを解く快感が得られる。
俺的には話の流れが読みづらいので、あんまし好きじゃないが、
たまにはこういうのも良いだろう。


「桃源郷」は別に桃の花が咲いていたり、天女が舞っているわけではない。
PC達はこの浮遊島の真ん中の四つ辻からスタートだ。

北に古代の廟。超魔道師イロナッサムの魂が捕らわれている。
この男は多くの情報を握っている。

南にこの世の果ての村。疫病が蔓延しているが、重要アイテムがある。
疫病を癒せれば貰えるだろう。

東にガラスの砂漠。ルナー特務捜査官のサンガール一行が先行している。
キチンと対応すれば、味方になってくれるだろう。
砂漠の果ての「法の塔」には重要アイテムがある。

西に虹の滝。目的地「竜の谷」への道と、門番である剣士エルガイアがいる。

虹の滝から竜の谷への道を開けるには、この4カ所から集めた
「魔術」「法」「豊穣」「死」の4枚の黄金のコインが必要だ。
北→東→南→西が最短ルートだが、当然そうはいくわけがない。
行ったり来たりをPC達にしてもらった(^^;。


北の廟では、弟子のエキドゥナにだまくらかされて魂を封印されてしまった
イロナッサムと話が出来た。
佐世保時代のプレイヤー達は苦笑するだろう。いっつもこの男の弟子が
キャンペーンのラスボスで、この男はいっつも弟子に力を封じられている。
(「もっと弟子をちゃんと教育しろ(笑)」って言われたなぁ(^^;)
ホントはめっちゃ強いんだけどね。
いいのさ、女好きだから。女の弟子には甘いんだ。きっと(笑)。
ここではアコロ用のマジックアイテム「陽光の怒り」を渡す。
彼の命中率と会わせて考えると、相当のパンチ力が加わったはずだ。
あとはGenさんがちゃんと使えるかどうか(^^;。

東の砂漠では、ヘッドハンガーと戦っているサンガール一行に追いつく。
まあ、ちゃんと話せば親オーランス派に属しているサンガール、
共にエキドゥナを宿敵としていることもあり、共同戦線を張ることに成功する。

南の村は、多くの疫病患者で溢れていた。
「法の塔」で得た薬草を使い、マフィンの指導の元、病は癒される。
ここではイクシーザ用のアイテム、「詩人の祝福」を渡す。
MP消費で「惑い」「消沈」「眠り」「熱狂」の
いずれかをかけることができるという優れ物だ。
ちょっとCRPGっぽいアイテムだが、ドナンダーはカルト精霊呪文が無いし、
このくらいあげたほうがプレイヤーの満足度も上がるだろう。


さて、注目の虹の谷だ。
ここにはシナリオボスの、剣士エルガイアがいる。
老剣士エルガイアは、元「フマクトの剣」で、
タルツェンの師匠、「風の王」バストラルの戦友でもある。
ここは専業戦士はタルツェンだし、彼がやらないのはおかしいだろう。

エルガイア、ちなみにエキドゥナに破れたときに呪いをかけられている。
・ここの滝を通ろうとする者を阻むこと。
・一騎打ちで倒さなければ、滝を開ける「死のコイン」は剣からはずれない。
ご都合主義の呪いはマスターならでは。要は熱い一騎打ちが出来ればいいのじゃ。

エルガイアは典型的なグレートソードフマクティ。
鉄のフルプレートに、グレートソード、
鋭刃4に神剣をかけて正面から敵を粉砕するという、小細工無し男クンだ。
1対1なら激強敵だ。

タルツェン、まず精剣ザンネリックは使わない。
この剣はあくまで彼の師匠の剣であり、彼の剣ではないからだ。
しかし、エルガイアの実力はそれほど甘くないぜ。

静かに剣の鞘を捨てて、ゆっくり中段から上段、「蜻蛉」へと構えを変える。

戦士達の呼吸が合う。
「夢の竜の盾」の防御をかいくぐり、4D8+4+1D6の斬撃が
タルツェンの右腕を真っ二つにする!!

タルツェン、出血のショックに耐えながらも、切断された右腕に転がり込む。
こういう窮地に陥って、初めてザンネリックを使いたかったらしい。
キャラクタープレイだね〜(^^。

慌てるザンネリック(このインテリジェンスソードは朴訥なのだ(^^;)の
霊話を流しながら、タルツェン低く笑って「力を貸すように」言う。
ザンネリックはフルパワーで右腕を治癒。
この瞬間、精剣と共に試練におもむく戦士が誕生した。


正面から「竜の盾」と「神剣」がぶつかる!
猛烈な「神剣」の斬撃は、タルツェンの巨体をも跳ね飛ばす!


しかしその次の瞬間、エルガイアの上空に黒い影が宿る。
「何!?」これはエルガイアとGMの声だ(笑)。

「瞬間移動」。ザンネリックの持つ、戦士と共に試練を越えるための神性呪文だ。
上空からの鉄剣ザンネリックの一撃が、タルツェンの裂帛の気合と共に
エルガイアの脳髄を粉砕する。


上手い! 
前にレオフリックを使って敵の後ろに回り込んで攻撃した戦士はいたが、
上空とは考えなかった。
マスターの予想しなかった3次元戦闘に持ち込んだ瞬間、
PCの勝ちが確定したね。
ノックバックが確定した瞬間、行動変更のルールをちゃんと覚えていて、
すかさず行動変更、上空から脳天に一撃、というアイデアは
プレイヤーのどげお君の不屈の闘志を見た思いがした。
ルール飲み込むのも早いし、感心感心(^^。

俺もその行動力には敬意を表した。
・上空からなので、命中に+10%。
・4m上からなので、ダメージに+4D6。
・上方からの攻撃なので、命中部位判定は1D10+10。

この素早いルール判定は、お粗末ながらも長いRQマスター歴の賜物なのだが、
(ちなみに本当に正しいかどうかは知らない。5秒で考えた。
 正しさより、スピードが面白さを削がないことは良くあるからだ。)
この素早い判断と前述のエルガイアの行動描写、この二つを
シナリオ後くっちゃべってる時に、盛んにどげお君は誉めてくれた。

GMが意図したことを酌んでくれるプレイヤーは嬉しいね。
また、その逆もしかりだ。
プレイヤーが意図してくれたことを酌んでくれるGMは嬉しい存在だ。

だから、どげお君には感謝すると共に、
俺からみなさんに一つのテーゼを唱えて締めくくる。


自分とセンスの合う人とだけTRPGはした方がいい。

俺みたいなアクションバトルがやりたいプレイヤーに、
「ほのぼの」ギャグものは楽しくない。
女性キャラでギャグ3割のシナリオをするのは好きだけどね。
でも、7割はシリアスがいいな。俺は。
たまに「ほのぼのギャグ」に独りよがりなマスタリングに会って、
閉口することがある。
(どんなにほのぼのギャグが上手くても、嫌いなものは嫌いなのだ。)


キチンとキャラクタープレイができて、
なおかつセンスの合うRPG友達は宝物である。
そういう友達が周りに数人いる俺は、幸せ者である。


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