1999/8/14(土)                  


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執務室を辞去する(トップページへ)


システム:ヴェーテンデス・ヘール(オリジナル)
(さくさくさん、もりやさんもかな?)
マスター:さくさく氏


8/12の続きっちゅうか、北海道セッションの2回目。
場所はT区民センター。毎月TGC例会が開かれる場所だ。
北海道側からもなんとか以下のメンツをかき集めることが出来た。

・リエ氏
・きや〜氏
・そーのすけ氏
・Check氏
・Gen氏
・睦月堂氏
・K.Tちゃん
・西嶋卿
・おり

こんだけ。ま、上等なもんでしょ。予想通り。
だーれも、わざわざ本州から来る人がいるつって一部の人が狂喜して希望するほど、
そんなに顔は出しませんって。ネット上で特に親しい人でもない限り。
その分、そーちゃん、Checkたん、Genさん、睦月堂氏、K.Tちゃん、
西嶋卿の6人には感謝しております。
特に最後の2人、TGCのメンツでもないのに、
俺が無理を言ってすいませんでしたm(__)m。
この場を借りて、改めて謝意を表します。

K.Tちゃんの参陣に関しては、俺は多分に責任を感じている。
7/11の日記で「知り得る限り、総合力最高のGM」と書いたため、
期待を抱いた本州側の人が出てきたのだ。
まあ、卓を決める際に迂闊にもK.Tちゃんの名前を出した俺が悪かったのだが、
TGCでもないK.Tちゃん、北海道セッションなんて
彼には関係ないことだったのだ。
かなり無理矢理拝み倒す形で、彼には出陣の無理を聞いてもらうことになった。
今度なんかおごっちゃるからね。


この日は3つの卓が立った。

1、システム:SW
    GM:池波敦史
     P:テケ
      :水樹十夜
      :リエ
      :きや〜
      :Gen

2、システム:天羅万象
    GM:K.T
     P:もりや
      :かじたひとし
      :PALM-12
      :西嶋政樹

3、システム:ヴェーテンデス・ヘール
    GM:さくさく
     P:睦月堂
      :Check
      :そうのすけ
      :シル(略)子 
               (順不同・敬称略)

さて、さくさくさんGMの「ヴェーテンデス・ヘール」だ。
さくさく&もりやの名コンビサイト名と同じこの言葉の意味は
古いゲルマン系の言葉で「荒ぶる群像」というらしい。
なんかすごいね・・・(^^。期待できそうだ。

システムは簡潔とさくさくさんは言っていたが、どうして一般的なルールの
TRPGシステム並には完成されている。
売り物じゃないから、成分化されていないA4で8枚程度のルールなだけだが、
普通にゲームをするには十分だ。

基本的には2D6+6や3D6で求めた能力値に、1D20を加えて
達成値を求める上方タスクシステム。
舞台は現代日本。題材はホラーアクションものだ。
PCの強さは「ゴーストハンターRPG」(グループSNE、アスペクト)
くらいだと思う。

さくさくさんはご自分でも仰ったように、静かに渋いマスタリングをするタイプ。
淡々と進むシナリオの調子が、ホラー感を盛り上げて上手かったと思う。
PCは全員TGCのメンツで、気の知れた者同士。
さくさくさんもちょっと大変だったかな(笑)?

さくさくさんに色々教えてもらいながら、全員でノロノロとキャラをつくる。

俺キャラ。神岡美郷(かみおか・みさと)、女、18歳。
栗色のポニーテール、顔黒の朴訥娘。何のことはない「悪印」のミレイユだ(爆)。
いや〜、さくさくさん「悪印」読んでるから、
ちょっとサービスしようかなーって。
そーちゃんもインだし、良いじゃない(^^;。
「筋力」19(ルールでのMAXは20なのだ)を誇る、「雷」属性の怪力娘。
使える超常能力を見ると、アーシェス=ネイ(BASTARD!、萩原一至、集英社)
みたいだ。
アーシェス=ネイなミレイユ・・・ぷぷっ、笑っちゃう(^^。
PC達の所属するヴェーテンデス・ヘール社では、
お茶くみ&ゴミ捨て役の新人女の子。
戦闘時は、そのコストパフォーマンスの良い、強力な「雷の剣」で大活躍した。

他のPCね。

美原瀬幸也(みはらせ・こうや)(睦月堂氏):
男、23歳。
「魅力」16を誇るモテモテ君。ヴェーテンデス・ヘール社内の女の子には
常にまとわりつかれていた。
「月」属性の能力者。あんまりこの日はサイの目は良くなかったが、
決めねばならなかったところでは、何とか成功していたのでまだ救われた。

高原伊吹(たかはら・いぶき)(Checkたん):
男、23歳。
「敏捷力」に優れる「風」属性の能力者。
・・・う〜ん、いつもながら、どうもCheckたん薄味の個性だから
何も印象に残っていないんだよね・・・。
書くことねーや(笑)。

韻圭一(いん・けいいち)(そーちゃん):
男、22歳。名前で解るとおり、「悪印」のインです。
ヴェーテンデス・ヘール社では、叩き上げのカメラマンを受け持つ。
カメラマンがなぜ「盗聴器」や「鍵開け工具」を持っているのかは不明だが(笑)。
君は盗撮専門か? うちの雑誌はそんなやらしい雑誌じゃないぞ(^^;。
じゃが芋をこよなく愛するねーちゃんがいるらしいが、
今はボストンに行っているらしい(笑)。
「水」属性の能力者で、術的役割は治療役。
鍵開け等のシーフ的活動はバッチリだったのだが、ラス戦、自分を治癒しようと
思っても「集中力」が低いせいか、全然成功せずボロボロになっていた。
やっぱプレイヤーによって向き不向きがあるのかねぇ(笑)?

今回のシナリオは、どれだけミレイユの朴訥&どじっ娘ぶりを発揮できるかが目標。
その意味ではまーまーだったんじゃなかろうか。

PC達は某K奈川県にある隔月オカルト雑誌社「ヴェーテンデス・ヘール社」の
社員である。(売れているらしい。う〜む(^^;)
超常能力者はPC達だけだ。超常現象に関しての一般的な認識は我々の世界と
同程度なため、もちろん能力のことはPC達の間以外秘密だ。
ただ、社長(長沢春子、女、40代、眼鏡をかけた2児の母。)
だけは知っていて、PC達の能力を評価してくれた上で社にスカウトしたらしいが。
謎の人である。

恒例の雑誌編集の〆切も終わり、打ち上げの後、PC達の帰途、
別行動していた社員でNPCの水谷優子が、PC達の目の前で
踏切に飛び込み自殺をする。
いや、自殺というのは正確ではない。優子は直前、踏切の向こう側で
明るく手を振って笑いかけていたのだし、PC達には彼女が
不自然な力で跳ね飛ばされたのが見えたのだ。(もちろん自動車等ではない)
事件直後、PC達だけが、能面と女物の着物を着た人物が、
優子の立っていた場所(1m浮いている!)からふっと消えるのを目撃する。

上記のことを見たのはPC達だけだし、警察のその後の取り調べで、
彼女の部屋から「ごめんなさい。さようなら。」とだけ書かれた手紙が出てくるため
この事件は自殺と断定されてしまう。

PC達は彼氏が出来たばかりで楽しい人生を送っている優子の自殺など信じないし、
何よりあの人影が大変気にかかる。
社長と優子の恋人の島幸男の頼みもあり、PC達は事件の真相を探り始める。

島に色々話を聞いてみると、
優子が最近「宙に漂って彼女を凝視する能面」の夢を見ること、
また、3ヶ月ほど前に借りた島の家が気味が悪いなどと語っていたことなどを
つかむことが出来る。
(15,000円/月じゃおかしすぎるぞ(^^;!)

能面について調べていたPCは、それらしい能面の記述を見つけることが出来る。
「京女」。優しいながらもその中に情念を秘めたその面は、23年前に
県内の「野見山神社」から盗み出されて行方不明らしい。
図書館で出会った、文化庁の荒木と名乗る男からは
以下のような話を聞くことが出来た。

昔、一人の能面士の男がいた。
彼は能面を作ることに情熱を傾けすぎたため、ついには妻が愛想をつかして、
男を作って逃げてしまった。
妻を愛していた能面士は苦悩のあまり、酒浸りに陥ってしまった。

そんなある日のこと、能面士は一枚の能面を彫り始める。
愛する妻の顔を元に、能面士は全精力を傾けてそれを彫り上げた。
それは、恐ろしいまでの情念を秘めた美しい面だった。

ある日、村人が能面士が死んでいるのを発見する。
能面士は出来上がった妻の顔の面を着けて死んでいたのだ。
その頃、逃げた妻も恐怖の表情を浮かべて、情夫と共に変死していたという・・・。
この面こそがその「京女」なのだ。

その後、有名な能楽の宗家がこの「京女」を着けて能を舞ったところ、
その宗家は心臓発作で亡くなったという。
そして「京女」は野見山神社に納められたのだ。

「ま、言い伝えですけどね」と冷笑する荒木はほっといて、
PC達は「京女」を探したいが、23年前のことではどうもならない。
島の家の方を調べていたPCは、また嫌な事実をつかむことが出来る。

この家、23・16・12・6・2年前と過去5回も住人が変死しているのだ。
23年前・・・糸はここで繋がった!

島の家。ここが全ての元凶だ。
島の留守中、PC達は家に侵入する。僻地のこと、すでに日は沈み、
ホラー物には絶好の時間だが、これ以上の犠牲者を出さないためにも
PC達は果敢に家捜しを始める。

家の中で遭遇する超常現象、襲いかかってくる「京女」の犠牲者の怨念と戦いながら、
PC達はついに23年前の家の住人の手帳を発見する。

23年前の住人、檜垣は妻に逃げられた史跡ルポライターだった。
逃げられたあと、傷心の檜垣は野見山神社で「京女」と出会い、
その魅力にとりつかれてしまう。
「京女」を盗み出した檜垣は、面を使って妻を呪い殺す方法を発見する。
「京女」の力を使った後、面に心酔している檜垣は隠し部屋に面を隠すのだ。
そうして、檜垣もまた心臓発作で死亡した・・・。

PC達は地下の隠し部屋への通路を見つけ、侵入する。
隠し部屋の「京女」に手をかけようとするや、怨念の凝縮体と化した檜垣が
「京女」の口から這いだし、全力で襲いかかってくる。
強力な檜垣の攻撃であったが、「京女」の犠牲となった人々のためにも
絶対に引くわけにはいかない!
力を合わせ檜垣を放逐し、呪われた被害者達の魂を浄化させることに成功する。

駆けつけた島の目の前、被害者達の魂が成仏していく・・・。
そして優子の姿。美原瀬の能力「天国への階段」で成仏しようとする優子は、
島に振り向き、5つの音節を微笑んで口ずさんだ。

「ア・イ・シ・テ・ル」

「僕も愛してるよ・・・」涙を浮かべた島の顔は、それでも成仏する
優子と最後の別れを済ませることが出来て幸せそうであった。


うーん、良い話じゃ。それに引き替え、マスターそっちのけで、
キャラクタープレイで遊んだこと遊んだこと、韻と美郷。
すいませんねホントに。楽しかったけど(笑)。

印象に残ってるのは、美郷がトイレに入ったときかな。
恐いからって、冷蔵庫のお酒をみんなで飲みすぎて(オイ!)、
オシッコしたくなっちゃったのだ(笑)。

パンツおろして、洋式便器に座るでしょ。
ま、目の前におっきな鏡があるわけですよ、美郷の顔が移ってる。
よっぱらったなー、ってぼーっと鏡を覗いてると、
美郷の後ろ側になんか見えて来るんだね。

よくよく見ると、この家の被害者の若者の恨めしそうな顔が近づいてくるじゃん!
うっきゃー! 逃げたいけどオシッコが止まんなくて逃げらんないー!(笑)
オシッコが終わると同時にあわててパンツを上げながらトイレから飛び出す!
次の瞬間ものすごい音をたてて、前のめりに突っ転ぶ!(笑)
ひー、笑っちゃう(^^!
他のPC達が駆けつけた時には、慌てて転んだままめくれたタイトスカートを
直していましたとさ(笑)。


さくさくさんは、以上の通り、プレイヤーがやりたいと思った情景を
巧みに酌んで演出してくれたりした。そのため特には上げなかったが、
細かい美郷のどじっ娘ぶりを色々とプレイすることが出来た。
戦闘でも活躍できたし、オイラは何も言うことはないね(^^。


付記:K.Tちゃん&西嶋卿の卓も、思いのほかうまくいったらしく、
   上記2名も含めて、ほぼ満足な結果に終わったらしい(^^。
   オイラもネットの嘘つきにならなくて済んだかな(^^;?


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エピローグ:

PC達は「京女」を破壊すべきか、神社に返すべきか悩むが、
「元あるべき場所に」ということで、神社に返すことにする。

「京女」が戻ったことについては、ローカル紙で報道されるが、
これがいけなかったらしい。

数日後、また野見山神社から「京女」が盗み出されたことが報道される。
PC達は一様に眉を顰める。

そして、やがて一つの変死事件が発生する。
文化庁所属の荒木という男が、自宅で変死しているのが発見されるのだ。


「京女」の行方は杳として知れない・・・