100年の時を越えて眠りつづける白い吸血鬼。
そして彼女を守りつつ、歌いつづける黒の少女。
その歌は、主の思いを乗せ、月夜にたゆたう……。
遠すぎる彼方、この世の果てですらない場所に居る……。
主の思い人へ、届けとばかりに。
これは私こと佐々木沙耶香が、七刀まほろさんへお送りした、相互Link記念SSです。
この作品の後半……中央揃えになっている部分は、月姫の主題曲でも有るトラック8の詩を意識して書きました。
曲の調子に合わせて書いているので、歌えるとは思いますが……一部分、合わせにくい所も有ると思います。
私はこの曲を聞くと、アルクェイドさんの事を思い出します。
彼女のも問う、たのしげでありながら儚げな雰囲気、美しい曲調でありながら、何処か暗いイメージ……。
まるで、月の持つ魅力其の物といってもよい、不思議な感じがアルクェイドさんに重なりました。
其れをイメージして、詞を付けてみたのですが……どうでしょうか。
前についた簡単なSSは、レンさんの物です。
設定的にはアルクェイドさんトゥルーエンド後、100年くらい経った、ブリュンスタッド城です。
そこで永遠の眠りに就くアルクェイドさんと、そんな彼女に仕えつづける、夢魔のレンさん。
その様子を詩に合わせて書き込んでみました。
志貴さんの事を思って眠りに就いたアルクェイドさん。
ですが、彼女が眠る間に、もう志貴さんは居なくなりました。
永遠お眠りの中、祖の事も知らずに、志貴さんお琴を思い、眠りつづける月の姫……。
彼女が志貴さんと逢えるのは、もはや夢の中だけ……。
其れを分かってしまったレンさんは、主の為、一人歌いつづけます。
哀しすぎる主を思い、ただ一人、主の代わりに涙を流しながら……。
彼女の夢が、いつか叶う、その時まで……。
永遠に、やってこない、その日まで……。
相互リンクしていただきましたZephyranthesの管理者の一人、沙耶香さんにリンク記念に頂いた物です。
初めは詩だけだったんですけれど、御主人様が「なにかかるーく話でもつけてみてー?」等と我侭を申されましてこういう形になったと言う逸話があります。
沙耶香さん。その節はどうもすみませんでした。
そして、ありがとうございます。
このお礼は恐らくなにか別な形で行くでしょう(笑)
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