(1)カラオケ表示のみの機能の場合
・カラオケ表示機能について
最近は、カラオケブーム、ということもあり、インターネットのサイト上でカラオケを楽しみたい、という方も多いと思います。もちろん、有料のカラオケ専門サイトに行けば、
巷にあふれるヒット曲を検索することもできるでしょう。でも、カラオケ店にあるような歌詞表示システムを自作してみたい、という方々も多いと思います。そんな方々にとって、
このページはヒントになると思います。
カラオケ表示機能については、ちょっとしたテクニックと、必要なソフトさえあれば、実は意外に簡単に作れるものなのです。しかし、ネット上では、意外にカラオケ表示機能を
アップしているサイトは多くないのです。もちろん、これは、
著作権の問題があるからなのです。巷にあふれるヒット曲を「カラオケ表示機能」を
持たせてHP上にアップすれば、
その段階で著作権の侵害になります。ですから、カラオケ表示機能を作る技術があっても、おいそれと簡単にHPに
アップする、ということはできないわけなのです。カラオケ表示機能を持たせた楽曲をHP上にアップするとなれば、私のように、カラオケ表示機能の製作者が、同時に作詞・作曲
する、というケースか、あるいは、作詞・作曲者など、著作者・著作隣接権所持者の許可をもらってアップするケース、という必要性が出てくるわけで、技術以外の意外なハードル
があるのです。
・カラオケ表示機能つきのソフトについて
カラオケ表示機能を持つアプリケーションでよく使われるのは、「winamp」というプレーヤソフトですが、このソフトを使うにあたっては、実は意外に面倒な問題があります。
というのは、カラオケ表示機能を持たせるために、「歌詞字幕の表示時間(
=カラオケタグ)」を打ち込む作業をするのですが、winampで表示される
時間の進み方には特殊性があり、修正作業が必要になるからです。
私が使うことにしたのは、
IT雑技団から配布されている、「
Sweety」というソフトです
(ダウンロードは
こちらから)。このソフトを使えば、windowsの標準アプリケーションである、
「
Windows Media Player」(バージョン7以上=ダウンロードは
こちらから)を使って、カラオケ表示機能を持たせることができるからです。
(問題は、CPUへの負担が大きいそうですが)
・カラオケ表示機能の作り方について
前述したように、カラオケ歌詞表示には、「
カラオケタグ」という特殊なタグを打ち込みます。といっても、テキストファイル(拡張子「.txt」)
で編集のできるタグですが。ここでは、詳細は記述しませんが(「カラオケタグ」でサイト検索すれば、もっと詳細な情報が得られると思います)、一応、タグの簡単な仕組みを
申しますと、
[01:03:87]花
というタグの書き方をします。これで、時刻「01分03秒87」に「花」という歌詞を表示させる、ということになります。さらに、
[01:03:87]花[01:03:97]が[01:04:14]咲[01:04:50]く
と表示して、時刻「01分03秒87」に「花」、時刻「01分03秒97」に「が」、時刻「01分04秒14」に「咲」、時刻「01分04秒50」に「く」という歌詞を
表示させて、全体で、「花が咲く」を滑らかに、連続させて表示させる、ということになります。
・実際にカラオケ表示機能を作るにあたって
難しいのは、カラオケタグに記載される、「表示時刻」の設定だと思います。0.01秒の単位まで、目測で測る、というのはかなり難しいと思うからです。私の場合、「表示時刻」
の設定を簡略化させることができました。というのは、音楽ファイルとして、
mp3ファイルとmidiファイルを併用したためです。この際、midiファイル
は、「表示時刻の設定をして、タグを打ち込むため」、mp3ファイルは、実際にプレーヤでカラオケ表示を演出するために使用します。もちろん、midiファイルと、mp3ファイルの形式
変換のため、
フリーソフトのエンコーダを利用しました(検索して、適当なソフトをダウンロードします。間にwaveファイルを挟む場合もあります。)。
midiファイルには、楽譜情報(音譜として)が含まれるので、テンポ、小節数から、表示時刻の設定が簡単にできる、というわけです。そして、最終的に、表示時刻の確認を行い、
微調整をして完成にこぎつけた、というわけで、試作品「
フロム・ヒロシマ」を作ったわけであります。
最後に、HPにアップする際の注意点を述べておきます。原則として、「
同じディレクトリ内に、ファイル名が同じ、.mp3ファイルと.txtファイルを置く
」ということです。すなわち、次のように置く必要があるのです。
public_html / index.html (トップページ)
├ / karaoke1.mp3
└ / karaoke1.txt
これが正しい置き方です。以下の置き方は誤った例です。
(×)public_html /index.html (トップページ)
├ /karaoke1.mp3
└ /karaoke2.txt (ファイル名が異なっている)
(×)public_html /index.html (トップページ)
├ /karaoke1.mp3
└ /karaoke/karaoke1.txt (ディレクトリが異なっている)
また、カラオケ表示を行う場合は、
Windows Media Playerのアプリケーションを先に開き、「ファイル」→「URLを開く」で、ディレクトリのあるURLパスを
直接入力します(Windows Media Playerから直接リンクさせるように操作します)。というのは、mp3ファイルをコンピュータ内の一時ファイルにダウンロードさせる機能を
起動させるケースがあり、その場合は、.mp3ファイルと.txtファイルが違うディレクトリに入り、歌詞表示ができなくなるからです。
(カラオケ歌詞表示についての詳細は、
こちらへ。)
・これからについて
著作権に問題のない作品で、もし、自分のHPでカラオケ表示機能を作ってみたい、という方がいらっしゃいましたら、制作も承りたいと考えております。(興味のある方は、
こちらへ)
私といたしましては、カラオケ表示機能のついたビデオファイルも作ってみたいと思っているところであります。また、いろいろ研究してみたいと思いますので、これからもよろしく
お願いいたします。
(2)カラオケビデオ編(改編)
今回、新しく、文部省唱歌「ふじの山」のカラオケビデオを制作いたしました。新規導入したデジタルビデオカメラで撮影したオリジナルビデオ(ただし、肖像権の問題もあるので、
その部分をクリアできるように撮影しました)と、オリジナルの曲アレンジ、そして、作詞・作曲は「50年以上で著作権が消滅している」作品を用いました。(詳細は
こちら)
簡単に、作り方だけを記載しますと、編集したビデオに、予め、表示する歌詞を(今回は灰色)書き込み、実際に、メロディに併せて歌詞を表示すべき時間に併せて、一字ずつ
フェードさせて表現します(今回は、黄色で表示)。で、灰色の歌詞(予告で表示される)と、黄色の歌詞(実際にスクロールする)の位置を完全に一致させることが重要で、
失敗すると、歌詞が、ずれて表示され、二重に見えることになります。
(続編・SMILによるビデオ表示)
ビデオ配信の方法や技術についても、年を追うごとに進化し続けています。今回は、
「SMIL」という新しいホームページ製作用言語を用いての
ビデオカラオケ配信の試作をいたしました。今回の「SMIL」という新しい技術を用いることによって、カラオケビデオを、ビデオファイル=(.rmファイル)と音楽ファイル
(.midファイル)に分割して、その両方のファイルを同時に配信する、という形式をとりました。ここで、お断りしておきますが、「SMIL」という言語について、このHPでは
詳しくは述べません。というのは、SMILについては、検索によってもっと詳しいHPが存在するからです。もっと詳しくSMILを知りたい方は、専門のページに向かうことを
お勧めします。
では、なぜ、SMILを使った「音楽・ビデオファイルの分割」、「音楽・ビデオ同時配信」を行うのか?ということですが、これは、私は「町のカラオケ屋」と同じような
「オリジナルカラオケビデオ」を作りやすくしたい、と思ったからなのです。一番問題になるのは、「町のカラオケ屋」のカラオケ音楽は、普通、
「キー変換」
や、
「スピード変換」という機能がついていると思います。特に
「キー変換」については、音声ファイル
(.mp3ファイルなど)や、ビデオ付き音声ファイル(.mpgファイルなど)では難しいのです(配信中に、音声そのもののキー変換は難しいので)。これが、midi(=.mid)ファイル
ですと、「数値データ」として登録されている、という関係で、演奏中でも、比較的容易にキー変換が可能、という特徴があるからです。(ただし、現段階では、実際にキー変換を
試行はしていません)
SMILというのは、
realmedia用に作られた言語なので、
realplayerのダウンロードが必要となります。以前は、
realplayerでは、midi演奏が不可能だった時期もあったのですが、最新版
「realoneplayer」では、多種にわたるファイルの再生が可能ですので、
非常に便利になっています。で、カラオケビデオについても、今回はrealmedia用に、ストリーム用の「.rmファイル」としてあります。
今回制作した「ふじの山」の試作ビデオは、
こちら。