日記

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想が多いです。熱帯魚の飼育日記も兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

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2005年12月

それもたぶん一つの夢。それはそれとして...

12月20日(火)

風邪をひいたのか朝から頭が痛い。寝不足ってこともないのだろうけど。

麻耶雄嵩』を読了。−−部分的記憶喪失に陥った烏有は、寺社に繰り返し放火し回復を企る。だが焼け跡には必ず他殺死体が発見され、「次は何処に火をつける?」との脅迫状が舞い込む。誰が烏有を翻弄しているのか? 銘探偵メルカトル鮎の真の狙いは?−− はたして,どんな結末(オチ)が待っているのかと期待していたのだけど,何となく中途半端な終わり方だなあ。盛り上げるだけ盛り上げといて,えーそうなのという感じ。これもわざとなんでしょうか? 登場する名探偵たちも今一つ何のために出てきたんだか……で。特に木更津氏は何のために出てきたんだろう,ってぐらい活躍しませんねえ。『名探偵木更津悠也』から類推するに,まあそういうことかと,思うところはあるのですが。しっかし,重苦しいストーリーだなあ。そうそう,タイトルの意味はけっきょくわかりませんでした(泣)。こちらの頭が悪いのか?

夜になって元気が出てきたので,久しぶりにビールの買い出しに。ついでに本屋で加納朋子『虹の家のアリス』・若竹七海『心のなかの冷たい何か』を購入。ついでにコミックも,ということで,『ジョジョの奇妙な冒険』『のだめカンタービレ』『さよなら絶望先生』を2冊ずつ購入。

今夜の寝酒はバンショワーズ・ブロンド。ラベルのイラストが面白い。味はちょっとヒューガルデンのビールに似ているような。小麦を使っているとは書いてないけど。

12月19日(月)

先週は産業医巡視でいっしょにまわったから,衛生管理者の巡視はしなくてもよかったのでは,ということで。しかし,本部の方からどうしろって指示を受けてないから,どこまで細かくやらなくてはいけないのかがよくわからない。事業所の特性に応じた巡視をするようにということなんだろうけど。

Y君の発表も無事(?)終了。一応明日も何かあるようだが,それで一段落つくということで,29日にいっしょにライブに行くことに。

と,他人のことはともかく...論文書き,このところ,しっかりとストップ!! 設定が悪いのか,再計算でうまい結果が出ないもんで。 行き詰まり,うーん...。

寝酒にマックワンズ・スコッチエール。少し甘酸っぱくて濃いめ系。

12月18日(日)

この冬一番の冷え込み。なんでこんなに寒いんでしょう。風もなぜだか強いし。

黒崎緑しゃべくり探偵の四季』を読了。−−ツッコミ・ワトソンこと和戸君の一家に降って湧いた騒動を見事収拾、ボケ・ホームズこと保住君の新学期は好調な滑り出し。キャンパスの内外で安楽椅子探偵の本領を縦横に発揮する、なにわのホームズ保住君の事件簿。−− 『しゃべくり探偵』の続編で,本書には7編が収録されています。関西弁による会話で進められる好評シリーズですが,2人による掛け合いが楽しめるのが2話だけというのは,少しだけ残念。まあ,理髪店の店主と刑事の掛け合いとかも面白かったですが。しっかし,読んで楽しいのはいいのだけど,ページ数のわりにすぐ読み終わってしまうのがアレだなあ。こちらは,あんまり推理とかせずにさらっと読むタイプの読者なんで,しょうがないんだけどね。何となくもったいないような気も...。7編中の僕の一押しは「保住君の新学期―騒々しい幽霊」でしょうか。

上の本を読んでて思い立ったわけでもないのですが,夕方より理髪店に。日曜夕方のJ-Waveはちょっと気取りすぎ(平日は逆にくだらなすぎ)。それはともかく,7時からの番組のゲストにニューヨークからゴスペル・グループ(のメンバー)が来ており,その話を聞いての感想。日本でもゴスペルが流行だというし,ニューヨークへゴスペルを歌いに行くツアーもあるらしいが,ゴスペルって基本的には宗教音楽だよねえ。キリスト教徒でもない一般の日本人が歌うのって,どうなの? と,どうでもよさげなことを,ひげを剃ってもらいながら考える。まあ,余計なお世話。真のゴスペルじゃなくても,歌う人がゴスペルだと思えば,その人にとってそれはゴスペル。ジャズも一緒かな。

EMERGENCY!(芳垣安洋ds, 大友良英g, 斎藤"社長"良一g, 水谷浩章cb)+ 板橋文夫p のライブを聴きに新宿Pit Innへ。10分ほど遅れていったので,とうぜん立ち見でした。予想したよりも年輩の人が多かったのは,板橋さん効果でしょうか。しかし「大友-芳垣vs板橋」という組合せを聴くのは初めてなんで,どんなだろうと思っていたわけですが,わりとはまり役のような。確かに,EMERGENCY!のような男臭い系(?)の"バカロック"ジャズに合いそうなピアニストって他に思いつかないですね。今日の演奏の中では,"わりとメインストリームじゃない人がよく演る,R.カークとか大友良英さんとか"(芳垣さん談)な名曲「小さな願い」が(個人的には)よかった。 GROUND ZEROでもカバーしてましたが,今回のver.とはまったく違う印象。 C.ミンガスの曲(特に最初にやったほう)もかっこよかったです。「いつもは"バカロック・ブルース"なんで,今日は大人のジャズの何とかを期待して」とか芳垣さんは言ってましたが,けっきょく,「いつも以上に"バカロック・ブルース"になった」とのこと。それが持ち味なんだから,いいんですよね。終わったのが11時過ぎ,さらにアンコール曲ありで,"ごちそうさま"状態でした。疲れたー!さすがに立ち見だときつい。演奏者の皆様(疲れ知らず?)も,お疲れさまでした。

麻耶雄嵩『痾』を読み始める。1/4ほど読んだけど,今のところはわりと面白い。はたして,どんな結末(オチ)が待っているのか? タイトルの意味は?

12月17日(土)

寒い日。風も冷たい。スーツの上に着るコートはどこにしまったっけ。

M氏の通夜のため,立川に。突然だったので,信じられないというより,実感なし。何となく職場に行けばふと出会えるような,そんな気がしてしまう。世の中ってよくわからない。

永福町まで,K先生と一緒に帰る。永福町のラーメン店で夕食。この店で食べるのは2回目だけど,そんなにうまいとは思わない。Y君によると,何回か食べていれば‘はまる’らしいのだが。

12月16日(金)

職場の同僚でもあるM氏が亡くなられたとのこと。ご冥福をお祈りいたします。水曜に「誰かなくなった」という話は聞いていたが,その後は話が出てこなかったので,もしかしたら単なる噂かもしれないと思っていたのだが。僕よりも3つほど若いはずなのに。残念です。

そんなこんなで,職場巡視をするのを失念していた。月曜日にするのを忘れないこと。

12月15日(木)

寒い中,職場で防災訓練。避難訓練の他に,煙体験や地震体験などの訓練もあり。煙はほんのちょっと先でも見えなくなるのにビックリ。ちなみに今回使った煙の成分は,かまぼこに使う食品添加物とのこと(……??)。地震は...うちの職場の建物じゃ,震度7(けっこうすごいね)には耐えられなさそうで,かなり不安。まあ,全体的に役にたったのではと思う。

夕方より本郷に。鈴木光司『楽園』をまた途中から読む。

鈴木光司楽園』を読了。『リング』『らせん』が有名な作者のデビュー作。−−太古のモンゴル砂漠で暮らしていた男女が、他部族の襲撃により離れ離れになってしまった。伝説の赤い鹿の精霊に導かれた男は、最愛の妻を追う。そして18世紀の南太平洋の小島で、現代のアリゾナノ地底湖で…。一万年の時と空間を超え、愛を探しつづける壮大なファンタジー。−− いわゆる“ファンタジー”というのとはちょっとイメージが違うような気もするんですが,かといって伝奇小説でも歴史小説でもないし。過去の似たようなジャンルの作品だと石川淳『八幡縁起』? ちょっと違うか。まあそんなことはどうでもいいとして,「神話」「楽園」「砂漠」の三部で構成されており,それぞれ古代モンゴルに近代ポリネシアと現代アメリカが舞台となります。当然登場人物も別ということで,最初は「それぞれの話にはどういう関連があるんだ?」と思っていたのですが,終盤まで読んで納得。っていうか,歴史・地理好きを自称するのならもっと早く気がつけよ!というとこですか。すみません。 個人的には第二部「楽園」がかっこよかったです。

12月14日(水)

いよいよ寒くなりました。ちょっと風邪っぽい。そのせいかわからんが,目の疲れも激しい。この前買った目薬はそういえばどこにいったのだろう? 整理べただから困るよね。

喫煙ルールたたき台,とりあえず規制することの優先度を決めて,どこまで許容or禁止するかを考えることに。委員会に提案したら,まずまずの評価(というか,まあ覚え書きみたいなもんだから...良いも悪いもないけどね)。けっきょく落としどころとしては,中庭やベランダでの喫煙も認めるかわりに携帯灰皿の使用を義務づけるということになりそう。 でも,喫煙を減らす運動もやっぱり必要でしょう。 と言うわけで,職場内禁煙を実践してみます。

変な噂あり。

寝酒にメキシコのドスエキス・アンバー。ちょっと苦めのビール。

12月13日(火)

Y君より質問あり。エクセルのマクロを有効利用するため,VBAを久しぶりに復習。最近はマセマティカを中心に使っているので,けっこう忘れている。まあ,なんとかなりそう。

衛生管理者中,唯一の喫煙者として,職場内の喫煙ルールのたたき台作成を依頼される。こちらを立てればあちらが立たず,あちらを立てればこちらが立たずの状態で,けっこう難しい。規制しすぎるとどうせ隠れて吸うので,目が行き届かなくなり火事等の危険性が増す。既設の喫煙所は吸引能力が不足しているので,喫煙者を全部そこに集めたら処理しきれない。などなど,いろいろな問題あり。一番はマナーの問題なんだけどな。

寝酒にブリュノー・サンアマンド。スパイスが入った甘い系のベルギー・ビール(アビィ?)。「ジェネバーベリーの香りが強い」と書いてあるけど,それって何?

12月12日(月)

昨日は久しぶりに脱水症状に突入してしまい,今朝になってもちょっとだるい。寝過ぎという話もあるが...。

懸案のマセマティカのプログラム,何とか完成。後はいろいろとパラメータを変えてみること。

夕方より本郷に。地下鉄中にて鈴木光司『楽園』を読み始める。

12月11日(日)

北森鴻共犯マジック』を読了しました。−−人の凶兆のみを予言し、読者の連鎖的な自殺を誘発する謎の占い書・フォーチュンブック。この本を偶然手にした7人の男女は、知らず知らず昭和という時代の共犯者の役割を演じることに…。−− 悪い結果のみしか出ず,しかも必ず当たる占い書,そういう触れ込みの本があれば,やっぱり多くの人は目を通したくなるのかな。占いは全く信じないと言う人でも多少は気持ち悪く感じるのではないでしょうか。もし読んでしまってそれが当たってしまったら,その怒りはどこに向けたらよいのでしょう? そういった機微が,この話のテーマになっているようです。連作ミステリを得意とする作者ならではの技巧が光りますが,何となく幻想的な話に仕上がっています。昭和の犯罪史に沿った形で語られる事件は,スケールが大きすぎて違和感を感じるところもありますが,幻想的でかつリアルなところが読者を引きつける部分でしょう。タイトルがなぜ“共犯”なのか,最初は疑問に思っていましたが,読み進んでいくうちに納得させられました。

ファウストvol.6,side-Aを一部読みました。今回はAB2冊発行(Bは今月末?)なので,前半だけというのも多いです。とりあえず話が終わったものということで,佐藤友哉ナインストーリーズ」について少し感想を。登場人物の性格付けがだんだん訳分からなくなってきたような気がします(元々かも?)。元ネタにむりやり登場人物を合わせているということもあるかもしれませんが。まあ,結局は鏡家の全員が共通する因子を持っているというのが,落としどころかな。文章的には,とにかく‘すっきりまとまっている’という印象です。3話中では「愛らしき目もと口は緑」が一番はまっていると思います。一番印象に残ったのが「レディ」でしょうか。このご時世から考えるとちょっと複雑な内容ですが。今まであまり出てこなかった長女が主人公ということでも,興味深かったです。「憂い男」はちょっとそのまんまのような気が...。残るは「青の時代」ですが,難しそうだな。 他では,まだ途中だけど,新伝綺3作はどうかなー。「DDD」はまずまず面白そうですが。

今日は休肝日。というか,この体調でビールなんて流し込んだら...


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