日々の記録 主に趣味日記

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想,熱帯魚の飼育記録なども兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

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2007年7月

7月10日(火)

今日で前期のゼミも終了。夏休みに。あまり仕事量の多少にゃ関係ないけど。

7月9日(月)

浦賀和宏世界でいちばん醜い子供』 を読みました。−−幸せだった純菜を孤独な日々へと突き落とした“彼”との別れ。塞ぎこんでいた彼女の元へ届いた手紙の差出人は、2年前に巻き込まれた呪わしき轢き逃げ事件の関係者だった。犯人への手掛かりを?んだ純菜は復讐を誓う…。 −− シリーズ中,純菜視線は初めてだったので,その点,興味深かった。本作で明らかになる事件に関しては,もう少しどんでん返しがあるかと思ったけど,そうでもなかった(“純奈の手”については,確かに意表を突かれたが。手塚治虫の『鉄の旋律』かよ 笑)。あるとしたら,ストーリーに関する部分で次回かな。驚愕の急展開を期待したいが,あまりに悲惨な展開(『学園祭の殺人』みたいな)とかは,期待半分(おいおい!),ちょっと勘弁してもらいたい気も。で,純菜の能力って,何だったっけ? 覚えてない。それと,Tシャツにした言葉ってけっきょく何だったんだろう?

7月8日(日)

神奈川県の観賞魚店にミゾレヌマエビを買いに行く。残念ながら在庫なし(後でホームページを見てみたら,確かにそう書いてあった)。「そのうちに入荷するよ」とのこと。ただし「奄美産の“ミゾレ”は普通のより金色の点が多くて綺麗だ」とも言っていたので,どうもヌマエビ小卵型(南部群)っぽい。まあ,それはそれ。そっちでもよいけれど。

代わりというわけでもないが,ヒメヌマエビを5匹購入。小さくてかわいい。下の写真だとほとんど特徴的な体色(縞模様など)がでていないので,ヒメヌマエビと言われても「?」かもしれないが。買った時にはちゃんとでてたんですよ(笑)。

矢作俊彦ららら科學の子』を読みました。−−男は殺人未遂に問われ、中国に密航した。文化大革命、下放をへて帰還した「彼」は30年ぶりの日本に何を見たのか。携帯電話に戸惑い、不思議な女子高生に付きまとわれ、変貌した街並をひたすら彷徨する。1968年の『今』から未来世紀の東京へ―。30年の時を超え50歳の少年は二本の足で飛翔する。覚醒の時が訪れるのを信じて。−− 三島賞受賞作。本自体も厚みがあって,中身も濃厚な1冊だったが,わりに読みやすかった。スピード感覚みたいなのが適度で,一気読み。途中,数年前に文革を扱った現代中国映画を見たことや,ひさうちみちおの漫画「赤い老婆」なんかを思いだしたり。現代部分と回想部分の組合せもうまいと思う。この30年は何だったのだろうと自省混じりに振り返る気持ちや,“別世界”に来ての主人公のとまどいとか,唯一残された家族である妹に会いたくて会いたくない気持ちとかもわかる気がする。主人公にまとわりつく女の子が何だかななのは不満ではあるが,まあ,それはいいや。で,けっきょくのところ,終わりのほうでアトムが出てくるところが,分かるようで分からなかった。感動はしたのだけれど,うまく説明できず。その点では,僕自身はあまりよい(?)読者ではなかったのかもしれない。

横山秀夫『深追い』・戸板康二『目黒の狂女』を購入。

7月7日(土)

近藤史恵モップの魔女は呪文を知ってる』を読了。−−深夜のスポーツクラブでひとり残ったスタッフの行動は―。希少種の猫を入手するため、バイトをかけもちする女子大生が―。小児病棟に配属された新人看護師の前に現れた“魔女”の正体は―?妹を殺害してしまったアクセサリー通販会社社長は進退きわまって―。謎を洗いたてて事件をリフレッシュ!女清掃人探偵掃査中。 −− このシリーズも,早くも3冊目の短編集。あいかわらず,主人公がいい人すぎてリアリティが(現代の寓話としては別によいのだけれど)とか,話の語り手がレギュラー人物じゃなくなったので,何となくまとまりが...などと思ったり。まあ,語り手がみんな(犯罪しちゃった人も含めて)より幸せになってくれるなら,それでいいのだ。好きなシリーズなので,さらに今後に期待。ちなみに1作目も文庫化されているので,それから順に読むのがお勧め。そのほうが,小児病棟の話も感慨深いものに。

7月6日(金)

あんまり仕事進まず。停滞気味。

7月5日(木)

7月4日(水)

石橋&吉田/ACID MOTHERS TEMPLE SWR のダブル・レコ発に行ってきました。会場は高円寺MISSION'S。そういや,高円寺でライブを聴くのは初めてです。高円寺自体も,来たのは数年ぶりかも。昔,古本屋巡りをよくやってた頃はけっこう来てたのですが,
 石橋英子吉田達也:吉田さんの出るライブは何度も行きましたが,石橋さんとのデュオは初めて聴きました。先月聴いた石橋さんのソロがよかったので期待大でしたが,やはりとてもよかったです。カヴァーでやったTHIS HEATが,とても懐かしい(昔はよく聴いたけど,最近は全然だ)。アルバムにはジェネシスやソフト・マシーンの曲もあるみたいなので,それもやってくれればよかったのだけど,まあ時間の関係もあるからしょうがないか。とりあえず今日買うCD1枚は決定。
 高円寺百景:新しいキーボード奏者の人のお披露目。感想はともかく「若い人ですねw」。途中でのソロがすげーかっこよかった。ニヤリとさせるところもあり。曲は4枚目のアルバムからとそれ以前のが半々ぐらい? 近くにいたお客さんが「変拍子の曲はリズムののり方がわからないな」と言ってたのが,何となく面白かったです。普段どういう音楽を聴いていて,どういう縁があって聴きに来たのかなとか,興味あり。
 ACID MOTHERS TEMPLE SWR:アルバムは前に買ったんだけど,実際に目の前で聴くと,すごすぎ...。説明不可能ですねえ。前半は即興で,後半はアルバムの曲を再現,とのことでしたが,どんな曲だったか,複雑すぎて思い出せない。笑い声が入っていたのは覚えてたけれどw。アンコールも,短かったけど面白かった。
 終了後,少し高円寺の街を歩いてみましたが,あまり変わってないですね。僕にとっては,一度は住んでみたい街でしたが,職場もそのうちに柏に移ることだし,もうその機会はないかな。
 石橋英子+吉田達也『slip beneath the distant tree』 を購入。1曲目の「Sanctuary」からやられました。「Classic Medley」まで入っているし。もう1枚,聖家族『ワルシャワ条約』も。こちらはこれから聴きます。

7月3日(火)

夕方より本郷。

7月2日(月)

京極夏彦後巷説百物語』 を読了。−−妖怪誑かしの小悪党、又市とその一味が活躍するシリーズ第3弾。明治10年。巡査の矢作剣之進はある酒の席で珍奇な伝説を巡り、友人らと言い争いになる。収拾が着かなくなった剣之進らは、奇妙な隠居老人山岡百介の元を訪れた。百介は昔体験したという不思議な話を語り始める。−− 語り口とか,その理屈っぽさとか,前2作に比べて微妙に違和感。何となく明治っぽくないというか。かといって,前のが江戸時代っぽかったかというとそういうわけでもないが。たぶん前2作は主人公グループの中で種明かしが完結しているのに対し,本作では若い人に説明するという形だったのが,その原因なのかな。だとしても,どうしてそうなのかはうまく説明できないが。どうも岡本綺堂とか山田風太郎の明治ものなどと比較してしまって...という部分も,もちろんある。収録作の中では最後の話が一番面白かった。無理なく,因果話としてもうまくまとまっているのでは。最初に2話とかだとちょっと人工的すぎる気がした。

7月1日(日)

中野に行き,ブロードウェー3階のタコシェで口琴売り場を眺める。最近ちょっと品揃えが少なくなったかな。新宿に出てハンズでスプラウトの種を買う予定だったが,改装?による園芸コーナー縮小で,種が置いてなかった。渋谷のハンズまで足を伸ばす。まあ,暑くなってきたので,そろそろスプラウト育成も夏休み入りだけれども。新宿に戻り,ヨドバシカメラで携帯用にminiSDカードを購入。 って,よくよく考えると,必要なのはメモリースティックだった。携帯変えたのに確かめもせずに...。大バカ!

長谷部史親欧米推理小説翻訳史』を読了。推理作家協会賞受賞作を刊行するシリーズの一冊。興味深いけれど,なんとマニアックな。こういうのもちゃんと出してくれるのはうれしい。明治から昭和にかけての海外推理小説の翻訳史。本国ではそれほど知られていないにもかかわらず,日本では人気があった作家などいろいろ。まあかつては人気があっても今はほとんど...というのが多いが。こういう地道な作業があって今の状況があるのだなあと,ちょっと感慨深い。

津原泰水ルピナス探偵団の当惑』を読みました。−−女流詩人の死に立ち会ったルピナスの娘たち。一見不可能に見える殺人事件。仮説はことごとく破られる。真実を知っているのは犬だけ…なのか? ミステリ界の奇才が贈る「しっかりミステリーなのになぜかコミカル」な物語。 −− “ルピナス”というのは,主人公が通っている高校(元女子校)の名前。なんとなく“日常の謎”系かと思いこんでいたのですが,違いましたね。期待をよい意味で裏切られた感じ(もちろん“日常の謎”も嫌いではないのだけど)。まあ,最初の話はちょっと回りくどい感じで今一つかと思いましたが,他の2編はかなり面白かったです。“吹雪の山荘”ものまであるし。意外だったのは,主人公が探偵役じゃなかったの?いつの間にやら...というところ。今のところ続編はなさそうですが,あのままキャラクターが変化していったりすれば,それはそれで面白そうなのに。続編ってないのかねぇ。

浦賀和宏『世界でいちばん醜い子供』・近藤史恵『モップの魔女は呪文を知ってる』 ・東雅夫(編)『文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒髪』の3冊を購入。


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