日々の記録

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想,熱帯魚の飼育記録なども兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

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2007年7月

7月20日(金)

職場の一般公開の準備。展示用パネルの印刷とか。順番待ちで微妙にトラベルあり。ネットで割り込む時は一言声をかけてもらえるといいのだけど。まあ直前でみんなバタバタしてるからな。こういう時こそ余裕を持て。

はやみねかおる消える総生島』を読みました。−−映画に出演することになった亜衣、真衣、美衣は、映画スタッフやおまけの夢水名(迷)探偵と、鬼伝説のある総生島へロケにやってきた。やがて、つぎからつぎへと奇怪な出来事がおこり、そのたびに不気味なメッセージがのこされる。ほんとうに伝説の鬼がよみがえったのか…。−− 小学生上級以上向けとはいえ,なかなか本格的。今回は“消える人+山+館+島”。すげー!と思いつつ,途中(シャンデリアの説明の時点)でトリックはだいたい想像できたけど,楽しめました。だんだん本格ミステリっぽくなってきつつもあり,次作の文庫化も楽しみ。

7月19日(木)

7月18日(水)

7月17日(火)

夕方より本郷に。そろそろ暑くなってきたので,あんまり行きたくないな。

はやみねかおる『消える総生島』を購入。

芥川賞・直木賞の発表あり。芥川賞が諏訪哲史「アサッテの人」。個人的には松井雪子さんを応援しているけれど(『マヨネーズ姫』とか『絶望ハンバーグ工場』とかの漫画がけっこう好きだった),今回はブッタ切りでの評判もイマイチだったし(あてになるのか知らんけど),今後に期待。直木賞が松井今朝子『吉原手引草』。それなりに名前を聞く人だし,まあいいのではないかと。桜庭さん森見さんは今後。

7月16日(月,海の日

最近はあんまり海の日とか,個人的には重要な休日ではなくなってきてるね。

台風もけっきょく大したことなかったんだけど,特に外出もせずに家にこもった三連休だった。ああ,もったいねえ。例のごとく,最終日の夕方より外出。

佐藤友哉灰色のダイエットコカコーラ』を読了。−−「覇王」として君臨した祖父の高みに至るべく、「特別な自分」を信じ続けようとする「僕」。北海道の片隅で炸裂する孤独な野望の行き着く先は平凡な人生か、それとも支配者として超越する「覇王」の座か?−− ファウストでの連載では「虹色の...(短縮版)」しか読んでなかった。だいぶ加筆されたようだけど,何となくスッキリせず。やっぱりハサミちゃんの変わり具合がよく分からないのだが。もしかして作者も守りに入ったか?(笑) ハサミちゃんには,いつまでもちょっとぶっ飛んでて欲しかった。その前の作品では,「赤色の...」がよかった。そのやりきれなさ。全話を通して,1話目(表題作)の回想の中で死んだミナミ君の叫びが聞こえてくるような気がするね。どれもこれも,いろいろな意味で酷い話ではあるんだけど,それがあった上で今の佐藤友哉の状態があると考えると,感慨深いというか何というか。ああ,でもやっぱり「虹色の...(短縮版)」は特別だな。

阿部和重『グランド・フィナーレ』・舞城王太郎『スクールアタック・シンドローム』を購入。

7月15日(日)

霧舎巧マリオネット園―「あかずの扉」研究会首吊塔へ』 を読みました。−−閉鎖されたテーマパーク“マリオネットランド”に妖しく聳える斜塔―首吊塔。その塔内を回転木馬のごとく首吊り死体が乱舞するとき、「あかずの扉」研究会に未曾有の危機が迫る!はたして“誰”が“誰”に操られているのか!?−− 十分に楽しめる本格ミステリではあるのですが,なぜかすっきりしない印象があります。いろいろと詰め込みすぎなのかな。特に推理小説マニア向け?の暗号ネタが浮いているような気も。建物トリックもよくできていると思うんだけど,それに絡めてのアリバイトリックやら何やら複雑すぎてストレートに頭に入ってこず,何度も読み直しました。それと犯罪の動機(そこまでやる必然性)だとか,アマチュア探偵(愛好家)集団という設定にも,違和感があったり。まあリアルさ云々を言ってもしょうがないのはわかるんですけどね(っていうか,リアルのなさ加減でいえば北山猛邦なんて…)。終盤のどんでん返し(“語り手=作者?”ネタ)は,けっこう好きなんだけどなあ。さて,次は「霧舎学園」シリーズの文庫化を待つか。

北山猛邦『ギロチン城』殺人事件』を再読(→過去の感想)。最初に読んだ時は,面白いと思いつつそれほど高い評価はしてなかったんですけどね,今となっては2005年に読んだ本のベストです。先日,『西尾維新クロニクル』での対談を読んで,もう一度読みたくなってまた買ってしまいました(前に買ったのもどこかにあるはずなんだけど,探すのが面倒くさくて)。やっぱり,このくらい突き抜けてくれないと。中途半端に“人間が書けている”必要もないんで。こんなの(←失礼)でも,西尾維新に言わせると「本当は、物理のとかじゃなくて萌えの北山」ですから...。まあいいや。それと,本作におけるメインの物理トリック(スクエア)も手順としては複雑だけど,絵的にはシンプルなんだと思いますよ。などと,ちょっと贔屓の引き倒し気味だな,これは。

7月14日(土)

台風接近中。さてどうなるか。

舞城王太郎みんな元気。』を再読(→過去の感想)。単行本を2冊に分冊して文庫化した1冊目。奈津川家サーガのファンにはイマイチの人気らしいが,個人的には2004年に読んだ本ベスト3なのだった。表題作のラストがあいかわらずかっこいい。「矢を止める五羽の梔鳥」は,もっと複雑な話だった印象があるのですが,わりと短い話でしたね。「Dead for Good」が意外と感動させる話でうれしい誤算。時間をおいてから再読するのも,けっこういいものですね。

7月13日(金)

7月12日(木)

恩田陸麦の海に沈む果実』を読みました。−−三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。−− 前作『三月は深き紅の淵を』の第四章に断片として出てきたエピソードの長編版。前のそれがあまりに思わせぶりだったので,あまり間を空けずに本作も読んでみました。正統派っぽいサスペンスといったところですかね。ちょっと少女マンガっぽいかもしれない(ほとんど少女マンガは読んでないので,あくまで印象として)。わりとダークでもある。『黄昏の百合の骨』を先に読んでいたので,ラストはなるほどと思った。どうも何となく性格が違うよなという気もしていたので。

7月11日(水)


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