はじめに

この文書は、T・Sさん制作のシミュレーションRPG「OtoZ」の感想です。ネタバレになりそうな記述は避けているので、未プレイの方が読んでも問題はありません。……たぶん。

感想

最愛の人を敵将に討たれ、復讐を誓う女剣士が主人公の戦記物。というと暗い話になりそうですが、敵味方ともに憎めない性格の登場人物が緊張感のない会話を繰り広げるため、基本的には明るいノリで話が進みます。

しかし一方で、大義のための戦争が憎しみを生み出し、復讐のための戦いが自身を仇と狙う者を作り出す、という重いテーマも根底に流れており、終盤にはそうした側面が表層に噴き出すことに。

そもそも主人公の所属陣営は、無能な王の下で悪政と腐敗がはびこる斜陽の大国であり、対する敵陣営は民衆のために国からの分離独立を宣言した反逆者、という構図であるため、戦闘で勝利することにも割り切れない感覚が残ります。

そんなもやもやとした灰色の世界のなかで、リーダーとしても剣士としてもポンコツそのもの、才能あふれる年下の美少女に大人げない嫉妬をぶつけちゃったりする、残念美人な主人公がどんな決着を見出すのか……それがこの物語の見どころとなります。この人、器が大きいんだかみみっちいんだか、さっぱりわからないよ!

「OtoZ」の基本データ

タイトル
OtoZ
対応OS
Windows 95/98/98SE/Me/2000/XP
ジャンル
シミュレーション・ロールプレイング
価格
無料
ファイルサイズ(展開前)
12,194,671 Bytes
制作
T・S
公式サイト
http://space.geocities.jp/soukobankayamatu/otoz.html
制作ツール
シミュレーションRPGツクール95
ダウンロード
http://space.geocities.jp/soukobankayamatu/otoz.html