人間という霊的生命体には、物質の肉体や脳だけを調べていても決して分からない霊的部分があります。

 それは、物質的な科学では知ることはできません。知り得る可能性があるとすれば、霊的な知覚、もしくは、霊魂から直接聞くことだけです。いくら、「悟った」と言ってみても、霊魂に聞かずに肉体の脳が得る範囲の悟りでは、とても霊的真実を捉えているとは言えません。

 神秘主義などで言う「超越」も同じです。心の中でいかに至福を感じたと言っても、それは、表面意識という、魂のほんの一部にすぎない部分の感情なのです。潜在する無意識の領域とは表面意識よりももっとずっと深いのです。

 そのため、真の高級霊魂から、より正確な情報を受け取ること、それをおいて他に、人間という霊的生命体の神秘に迫る方法は見当たりません。               

 西洋においても、日本においても、これまで霊魂からの通信が多数紹介されています。

 ですが、より高貴な霊魂から直接的な通信を得るためには、それにふさわしい霊媒が必要となります。つまり、そうした高級霊魂が霊的なパワーを使用し得るレベルの、高度に訓練された霊的な身体を持つ人間が必要とされるのです。

 世の中には、人格が立派であれば、高級な霊魂からの通信が取り得るのでは、と考えている方もいらっしゃいます。ですが、霊魂学ではそれを否定しています。なぜなら、人間の人格は表面意識の性質にすぎないからです。表面意識の性質に笑いが多かろうと、涙が多かろうと、その人の本質はそこには現れていないのです。そのような事よりも大切なのは、霊魂は肉体を持っていない、この点なのです。表面に現れた心は、しょせん、物質の脳によって表現される意識なのです。

 通常の霊魂は人間の幽体に、上級の高級霊魂は人間の霊体に、それぞれ作用して初めて、人間と接触することができるのです。

 つまり、真に高級な霊魂との通信は、霊媒の表面意識がそれを求めていることは大前提ではありますが、その次には、霊媒の霊的な身体が霊魂達の霊的なレベルに対応できていなければならない、という大変難しい問題があったのです。

 人格的に立派な方は世界中に大勢いらっしゃいます。これまで、霊媒として有名になった人達よりもずっと立派な方々が大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

 日本でも、本当に偉い僧侶や、愛情豊かで偉業を成し遂げた方がたくさんいらっしゃいます。中には、霊的に敏感な方や直感の鋭い方、そうした霊媒的な感性を持つ人も一人や二人ではなく、いらっしゃったのではないでしょうか。

 それでも、そのような方々は、霊魂から通信を得て人間の霊的神秘を世に示すという事ができませんでした。

 なぜでしょう。もうお分かりかと思いますが、霊魂が使いやすい霊的な条件が揃っていなかったからなのです。この霊的な条件を満たす事を可能にする秘技、それこそが「神伝の法」なのです。

 そして、それによって得られた神秘の一端を、水波一郎師は、主宰する会の行事の中で折に触れ発表なさっています。こうした神秘は、霊魂方によれば、人々の準備に応じて発表することが望ましいということです。また、著書のようなまとまった形でないと、誤解を生みやすいとも言えます。

 ですから、私はこれまでに知り得た事の、ほんの一部しかここで発表することができません。

 それでも、皆さんに何らかの形でそうした神秘の一端でもご紹介できないものかと考えて、このページを作ろうとしています。


      
1. 人類の誕生 (01.06.21)
2. 魂と霊魂 (01.06.29)
3. 霊的身体 (01.07.10)







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