冬季国体スキー第3日 複合成年Aで森が圧勝V
国体冬季大会スキー競技会第三日(22日・岐阜県朝日村など)――
複合の成年Aは森敏(長野・野沢温泉SC)が圧倒的な強さを見せて初優勝を果たし、同少年は大島岳久(北海道・小樽工)が制した。
大回転の成年男子Aはワールドカップ白馬大会の代表、川口城二(北海道東海大)が二位に1秒14差をつけて圧勝。女子総合(皇后杯)は北海道が
三年連続二十三度目の優勝を決めた。
◇…一位記録…◇
【男子】
▽成年A大回転 川口城二(北海道東海大)1分1秒20▽同B大回転 押切敬司(北海道・ヤマハ)1分6秒40
▽同A複合 森敏(長野・野沢温泉SC)飛躍214・0点、距離44分56秒0▽同B複合 山本直鋭(長野・北野建設)飛躍211・5点、距離46分44秒5
▽同C複合 佐藤亨(秋田・鹿角市教委)飛躍170・0点、距離37分27秒2▽少年複合 大島岳久(北海道・小樽工)飛躍222・5点、距離45分59秒2
【女子】▽20キロリレー 新潟(若井、内山、竹田、後藤)1時間1分8秒3
1996/02/23 読売新聞
スキー 宮様国際競技会第2日 ジャンプ・ノーマルヒルで原田、凱旋Vならず
スキー宮様国際競技会第二日(8日・札幌宮の森など)――ジャンプのノーマルヒル、複合後半の距離などが行われた。
ノーマルヒルジャンプでは、成年組で二十歳の佐藤昌幸(NTT北海道)が二回とも86メートルを飛んで初優勝。
ワールドカップ(W杯)で個人、団体と3連勝中の原田雅彦(雪印)は三位だった。
少年組優勝のユッシ・ハウタマーキ(フィンランド)は成年組を通じても最高得点だった。
複合後半は距離が行われ、飛躍三位の森敏(野沢温泉ク)が初優勝した。
気持ちが先に"大本命"失速
五十一番目に飛んだ選手がK点超えを記録、その後に飛ぶ原田の力を考えて、スタート位置を下げてやり直しとなった。
原田を基準に競技を設定する――。そんな雰囲気さえあった。
ところが、「いいジャンプをしたい。1メートルでも遠くへ」。その思いが、元来高い踏み切りを、より高くし、独特の大きな弧に狂いを生んだ。
三日のW杯で今季4勝目を挙げて凱旋(がいせん)。優勝の大本命と見られたが、終わってみれば81、85メートル50。
十六歳の少年組の選手にも後れをとった。
だが、第一人者の評価が揺らぐことはない。「きょうは気持ちが入りすぎた。心技体がそろわないと」と、雪印の田尾コーチは指摘する。
同じ言葉が原田からも聞かれた。「心と体。微妙なものです」。笑みさえ浮かべながら反省した男は、ジャンプの奥深さ、難しささえも楽しんでいるようだった。
(太田朋男)
▽ジャンプ・ノーマルヒル成年
〈1〉佐藤昌幸(NTT北海道)214・5点(86メートル、86メートル)
〈2〉岡部(たくぎん)212・5(82メートル50、87メートル)
〈3〉原田雅彦(雪印)206・0(81メートル、85メートル50)
▽同少年
〈1〉ユッシ・ハウタマーキ(フィンランド)225・0点(89メートル50=最長不倒、88メートル)
▽複合成年
〈1〉森敏(野沢温泉ク)(飛躍198点、距離42分19秒6)
〈2〉山田(トーエネック)(192点、42分12秒3)
〈3〉坂大(大山町体協)(167・5点、40分21秒1)
▽同少年 〈1〉正木栄二(長野・下高井農林高)(187点、42分49秒8)
▽距離女子10キロ(クラシカル)
〈1〉古沢緑(弘果レーシングク)31分39秒6
〈2〉エーデガード(ノルウェー)32分8秒3
〈3〉広山(リクルート)32分34秒8
▽男子大回転
〈1〉斉藤公利(北海道・札幌一高)2分15秒77
〈2〉高森(北海道・春光台中)2分15秒82
〈3〉三橋(日体大)2分16秒22
1996/03/09 読売新聞