スキー 世界ノルディック27日 複合スプリント 荻原が銅、2年ぶりのメダル
◆2年ぶり表彰台 森も健闘6位入賞
【ラムソー(オーストリア)27日=川島健司】
ノルディックスキーの世界選手権第8日は27日、ラムソーで今大会から採用された複合スプリント前半のジャンプ(K点=90メートル)と後半の距離(7・5キロ)が行われ、前半3位につけた日本のエース荻原健司(北野建設)は、後半の距離でも健闘し、3位に入った。前回の97年大会複合個人優勝以来のメダルを獲得。優勝は、前半で首位に立ったビャルテエンゲン・ビーク(ノルウェー)が逃げ切り、今大会複合個人と合わせて2冠を達成した。
ジャンプで好位置を確保した荻原はゴール直前まで、前半2位のマリオ・シュテヒャー(オーストリア)と激しい銀メダル争いを演じたが、最後の直線で力尽きた。このほかの日本勢は、森敏(野沢温泉ク)が6位入賞を果たしたが、富井彦(雪印)は27位、大竹太志(北野建設)が32位に終わった。
◆「満足です」森ニッコリ
〇…森が6位入賞の大健闘を見せた。「サンダーベイ(95年)は個人戦で22位、前回は21位で一つしか順位を上げられなかったので、なんとかスプリントで、と思っていた。満足してます」と会心の笑み。前半のジャンプでは4位、後半は「入賞しなければ何位でも変わらない」と、距離の強いフィンランドの選手2人にぴったりとくっついて、6位を死守した。成田収平ヘッドコーチも、「2人が入賞したことが大きい」と健闘をたたえていた。
◆王者ビーク、貫録2冠
〇…"王者の貫録"を見せた、ビークの複合個人に続く2冠達成だった。前半のジャンプで奪った24秒のリードも必要ないと言わんばかりに、距離では序盤からスパート、一度も後続に影を踏ませぬ一人旅を展開。最後はノルウェー国旗をはためかせながらの余裕のゴールで、「最初から思い切り行った」と会心のレース展開に満足げな表情だった。
▽複合スプリント
〈1〉ビャルテエンゲン・ビーク(ノルウェー)(飛躍〈1〉129・5点、距離〈18〉17分48秒4)
〈2〉シュテヒャー(オーストリア)タイム差30秒2(〈2〉123・0点、〈21〉17分54秒6)
〈3〉荻原健司(北野建設)31秒0(〈3〉121・0点、〈17〉17分47秒4)
〈6〉森敏(野沢温泉ク)42秒2(〈4〉120・0点、〈21〉17分54秒6)
〈27〉富井彦(雪印)2分9秒8(〈7〉114・0点、〈44〉19分0秒2)
〈32〉大竹太志(北野建設)2分29秒8(〈17〉108・5点、〈43〉18分59秒2)
◇世界選手権、五輪複合メダリスト
1991年(世)団体 〈3〉
92年(五)団体 〈1〉
93年(世)個人 〈1〉荻原健司
団体 〈1〉
94年(五)個人 〈2〉河野孝典
団体 〈1〉
95年(世)団体 〈1〉
97年(世)個人 〈1〉荻原健司
99年(世)個人S〈3〉荻原健司
(五)は五輪
(世)は世界選手権
※Sはスプリント
1999/02/28 読売新聞
荻原が複合で「銅」獲得 世界ノルディック第8日
【ラムソー(オーストリア)27日共同】
ノルディックスキーの世界選手権第八日は二十七日、当地で複合スプリントを行い、前半飛躍で3位につけた荻原健司(北野建設)が後半距離でも踏ん張り、復活の銅メダルを獲得した。
荻原は世界選手権で九三、九五、九七年に続き四大会連続のメダル獲得。国際大会で表彰台に立つのは九七年世界選手権の複合で優勝した後のワールドカップ(W杯)最終戦(ストラブスケプレソ=スロバキア)で2位になって以来、二シーズンぶり。
ジャンプを1回、距離は7・5キロを走る複合スプリントは世界選手権で初めての採用。前半飛躍で最長不倒の96メートルを飛んだ長野五輪金メダリスト、ビャルテエンゲン・ビーク(ノルウェー)が楽に逃げ切り、複合と合わせて二冠に輝いた。
荻原はマリオ・シュテヒャー(オーストリア)と激しい2位争いを演じ、一時は先行する場面もあったが、ゴール前で競り負けた。前半で4位だった森敏(野沢温泉ク)も6位と健闘した。富井彦(雪印)は27位、大竹太志(北野建設)は32位だった。
女子距離の最終種目、30キロクラシカルは長野五輪三冠のラリーサ・ラズティナが1時間29分19秒9で初優勝し、今大会の個人種目でロシアに初の金メダルをもたらした。ラズティナは世界選手権でリレーを含め通算9勝目。今大会不調の日本勢はこの日も振るわず、古沢緑(弘果ク)が38位に入るのが最高だった。
1999/02/28 信濃毎日新聞
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