シーン25:フェイト

RL
伊神さんのシーン。元の人格に戻った日向 皐月が君に御礼を言いに訪れた。
伊神
どのくらい時間が?
RL
数日後かな。
「日向 皐月」
「伊神さんに対して、私の祖父がお世話になったようで」
伊神
「あなたは?」
「日向 皐月」
「日向 皐月です」
ちょっと君が会った人物よりは硬い感じだね。
伊神
「初めまして、と言うべきなんでしょうか?」
「日向 皐月」
「そうですね。実は私にとっては初めましてでは無いのですが。 あの時、祖父と私は完全に分離していた訳ではなかったんですよ。 夢を見ているような感覚でして… おぼろげながら私は、あなたのことを覚えています。 大変、お世話になったようで」
伊神
「いえ。あまり大したことも出来ず…」
「日向 皐月」
「随分とご迷惑をおかけした事、心より謝罪いたします」
伊神
「…これも仕事ですからね」
「日向 皐月」
「いえ。お陰で日常に戻る事が出来ました。 あなたには感謝のしようが無い。今後、もし私の力が必要であれば仰ってください」
≪ファイト!≫が飛ぶよ。何をするかは君次第だけど。
伊神
ん〜。でもする事が無いなぁ。
「日向 皐月」
「どうやら、他にもあなたの力を必要としている人が居るみたいですし、 それに、今の私はあなたにとって望ましい存在ではないようですので…  今日の所はこれで」
伊神
「お伺いしてよろしいですか? これはですね、ボクの個人的な質問に過ぎないんですけど…  日向 宗一さんは… どうなったんでしょうか?」
「日向 皐月」
「私の中にも居ますし、あなたの中にも居ます。確かに日向宗一と言う人格は今は見えません。 ですが、わたしもあなたも一つの同じ次元で繋がっています。祖父もまたその繋がりの内にいると思っています。  …私は世界の深淵を垣間見ました。そのうちあなたも見れるかもしれませんね」
伊神
「これからどうなさるおつもりで?」
「日向 皐月」
「…祖父の実験はあのように失敗しましたし、私自身の力も随分と落ちました。 今までのように社に貢献は出来ないでしょう。ですが、何かしらの形で社に貢献していくかと思います。  私は、あなたの事を悪くは思っていない。しかし、今のあなたが私のことをどう思っているかは解りません。 ですが、もし何かありましたら私にも手伝わせてください」
伊神
「ボクにとって、あなたは初対面なので… 良くも悪くも思いようが無い」
「日向 皐月」
「そうですか… それでは失礼します」
伊神
≪タイムリー≫で用意した日向 宗一の人格データを眺めていよう。 渡しそびれちった。まぁ、これはこのまま置いておこう。
***編集後記
 伊神さんがちょっと冷たいなぁってのが、 RLの感想だそうです。ビジネスライク過ぎ?